X68kのハードデザイン

目次

Macintoshにあこがれて

CPU

CPUについて追記 2015.5.21

OS

電源

フロッピーディスク

キーボードとマウスの関係

本体のデザイン

追記 2002.5.1


本体のデザイン

キャリングハンドル  ポップアップハンドル。(上:格納時 下:使用時)
 2つのタワーの隙間にはハンドルが隠されており、軽く押すと飛び出すようになっていた。
 コンパクトマックに持ち手があることを真似したものだと思うのだが、モニタ一体型ではないX68kではそれほど使用頻度は高くない。
 しかし、移動する場合にはしっかりと持つことが出来るために「落とさないようにひやひやする」ことがないだけでも十分ありがたいものだった。

本体デザインのこだわりもMac譲りだと思います。もちろん、両者のイメージはまったく違うのですが、デザインにこだわるということ自体が当時のパソコンでは珍しいものでした。

Macはまず最初に本体の外観デザインをし、そのなかに収まるまで回路を集積していっ た事で有名です。そして、X68kのデザインも外観を重視したものになっています。

正面から見て2つのタワーが立つように見えるこのデザインは「マンハッタンシェイプ」と名付けられ当時話題になりました。


そして、なによりもデザイン的に似ているのは「持ち手がついている」ということ。

Macは一体型デザインなので持ち手を持ってどこにでも運べるというのに意味があるの ですが、X68kで本体だけ運んで何をしようというのでしょう?


ここまで書いて、じゃぁX68kはMacのモドキ製品か、というと、まったくそんなことは ありません。表面上参考にしている部分はありますが、最も重要な思想面では180度方向が違います。


Macがさまざまな先進的機構を取り入れたのは、そうすることでパソコンを簡単にして 初心者でも使えるようにするためでした。

しかし、X68kが先進的機構を取り入れたのは、それが技術者の夢だから、というただそれだけだったのではないかと思います。


それは自己満足に見えるかもしれませんが、そうではありません。優れたものがあれば、自分もそれに近づきたい、みんなに紹介したい。そういう気持ちが技術を発展させるのです。

少なくとも、今の「優れていても儲からないのはだめ」という風潮よりは、技術者の自己満足のほうがはるかに健全な技術の形だと思うのです。


さて、次回はその「Macとは180度違った部分」である、ソフトウェア思想を紹介する予定です。


追記 2002.5.1

多くの方がご存知のように、「マンハッタンシェイプ」の由来となったニューヨーク世界貿易センタービルは、昨年9月11日のアメリカ同時多発テロによって崩壊しました。

テロの犠牲となった方々のご冥福をお祈りいたします。


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(ページ作成 1997-05-25)
(最終更新 2015-05-20)
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