島田  2003/4/10 9:50  「金谷」まで 3.9Km

島田一里塚9時50分頃、島田一里塚跡を発見します。これが、島田宿に入ったことの証です。

あたりまえのことですが、一つ前の一里塚からちょうど1時間。情けないことですが、足がずいぶん痛いです。

朝友人宅を出るときは、何とかなると思ったのだが…やはり2日連続は辛い。


謎の時計しばらく歩くと、町中に公園がありました。なんかカラクリ時計が立っています。

「ちょっと足痛いから休んでいい?」と妻に聞いて、休まさせてもらいます。暑くなってきたのでジャンパーも脱いでバックサックへ。靴をちょっときつく結びすぎているかもしれない、とおもい、ここで少し靴紐を緩めます。

しばらく休んでいたら、10時まであと少しになりました。なんか、毎正時ごとにカラクリ時計が動作するようですが…ちょっと気になりますが、あまり休みすぎていても体が冷えて疲れる、と妻に言われ、歩き出します。


事前に調べたところによれば、島田には小饅頭という名物があるらしいです。まぁ、ただの小さな饅頭なんですけど(笑)

小饅頭 清水屋名物だから食べてみたいけど、強烈にそそられるわけではないから探さないでもいい…と思って歩いていると、街道沿いのわかりやすいところに店がありました。せっかくなので買っていきます。清水屋の小饅頭 420円。

食べてみたいのだけど、「まだおなかすいてない」と妻に小饅頭をしまわれてしまいました。まぁ、あとで食べよう。


あっという間に町を抜け、20分ほど歩くと「島田宿大井川 川越遺構跡 町並」につきました。

そう、島田は大井川のすぐ近くの宿でした。「箱根八里は馬でも越すが 越すに越されぬ大井川」という文句がありますが、大井川は東海道一の「難所」ということができます。

もっとも、越すのが大変だというわけではないですけどね。大井川は橋がかかっていない(軍事上の理由から、かけてはいけない)ため、雨が降って増水すると水がひくのを待つしかなかったのです。


で、島田は宿泊客と、川越人夫の収入でずいぶん栄えたわけですが、ここに川越の遺構が残っています。

実際、橋のかかっていない川は大井川だけではありませんでした。ここに来るまでにも、川越・川渡しの跡が残っているところはありました。しかしそれらは石碑などがおいてあるだけで、ここまでしっかりしたものではありませんでした。

大井川川越遺構の家大井側の川越遺構は、国指定の史跡になっているそうで、当時の町が丸ごと残っています。というか、今でも住んでいる人もいるんだそうです。

国指定の史跡ですから、家を勝手に建て替えたりはできません。もし建て替えたいというのであれば、国がその家を買い取り、補助金を出して別の場所に引っ越してもらうのだとか。


だから、ここでは写真のように木造平屋の家ばかりが並んでいます。

権三草鞋今は人が住んでいない家では、当時の生活道具が置いてあり、史料館のようになっています。日によっては草鞋を作ってみたりといった体験学習も出来るようです。


写真は「権三わらじ」。通常の草鞋は、紐の1箇所が切れると脱げやすくなってしまうのだが、権三さんが改良した草鞋は、紐が切れても脱げにくい。川の中で草鞋が脱げると危ないため、川渡しの人夫たちに非常によろこばれた改良だったらしい。

いろいろ見て回っていたら体験学習に誘われました (^^; 細く裂いた布を使って織る、簡単な機織。昔は布は貴重品だったので、擦り切れたらまた織りなおして使ったんだそうです。

この方法だと糸から織るよりは早いそうで、「10cm の布なら、1時間くらいでできますよ」と誘われたのですが、先を急ぐたびなので断ります (^^;


いよいよ大井川の河川敷に出ると、そこは広い公園になっていました。

その広い公園…なんと、全体で「東海道」を表しています。川沿いに走る道は「東海道」、それに直角に交わる道は、東海道の難所となる「大きな川」です。もちろん、一番大きいのは大井川。

公園の植え込みも日本地図と一致するように作られていますし、日本橋には橋が掛けられています。そして、各宿には広重の「東海道五十三次」の絵と、その宿にゆかりのある俳句・和歌・狂歌などが書かれています。

色々写真はとったのですが、状況を伝えられるようなものがありません。スケールが大きすぎて、実際そこに行ってみないとわからないと思います (^^;

さて、いよいよ大井川越えです。昔の人は川越人夫を頼んだわけですが、現代は橋で渡ります。

広重「島田」現在の「島田」



広重の描いた「島田 駿岸」は、大井川をわたる大名行列です。しかし、現在大井川の中に人影は見えません。見えるわけありません (^^;

(ページ作成 2003-06-11)

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