メーカー廻り(3)

ところで、まだ他に気になっているメーカーが二つありました。

一つは旭化成へーベルハウス。もう一つはOMソーラーの家。


へーベルハウスは、なんと言っても「なるほど・ザ・ワールド」のスポンサーだったからね…。冗談ではなく、あれを見て育った世代の僕らには「ちょっといい家」のイメージがあります。

しかも、狭い土地でも3階建てに出来るという裏技がある。庭が無くても屋上庭園が造れるという裏技がある。これなら、もしかしたら土地にあまりお金をかけないで建てられるかも知れません。


そう思って調べると…へーベルハウス、断熱性能は結構悪いのね。外壁であるへーベル板自体が断熱材になっているのですが、隙間もあって熱が逃げてしまうようです。しかも、外壁材の隙間部分に鉄骨の柱が来るようになっているため、鉄を伝って熱が見事に家の中に入ってきます。

そこで、最近は薄くても性能のよい断熱材を隙間部分に入れて2重にしているようです。それでも断熱性能では「次世代省エネルギー基準」に達しない模様。

営業さんに聞いたら「高気密ではないので、換気システムなんて高価なものは必要ないですよ」なんて苦し紛れのことを言っていましたけど…


まぁ、断熱性のことは置いといて、切実な問題としてお金が無くて狭い土地しか買えなかったときに3階建ては魅力です。保留。


OM ソーラーって言うのは、「自然のエネルギーを活かした家」を研究している研究会です。実際には工法などをここが開発し、加盟している工務店がその工法で家を建てています。

クーラーを使わないでも涼しい家を作りたい! と考えていたときに、一つの回答として発見しました。冬は屋根裏で温まった空気を床下に送り込んで家全体を暖めます。夏は夜の冷気を床下にためておき、昼の間はその冷気で家全体を冷やします。


自然の恵みをうまく活かすなんて、なんていいアイデアだ…と、実際の入居者宅の見学会に参加しました。

でも、実際のお宅を拝見して、どうもこれは求めているものと違うかな…という感触を持ちます。空気を床下に送り込んだりするために、大掛かりな換気ユニットが屋根裏に備え付けられています。それはあまり「自然」っぽくないよ。


もちろん、これは扇風機みたいなものです。エアコンを使うことに比べればずっと「自然」でしょう。電気代もずっと少なくてすむでしょう。
 でも、僕らはこれを不自然に感じました。そこまでして暖房・冷房を行いたいのではなく、単に気軽に住める家が欲しいだけなのです。
 もちろん、これは「なんとなく嫌」程度の問題で、OMソーラーに問題は無いです。むしろよく考えられたシステムだとも思います。自然のエネルギーを感じたい、と言う人は選択肢に入れてもいい家だと思います。

OMソーラーは、このシステムが注目されすぎて断熱性能の話をあまり聴かない、というのも問題でした。おそらく、OMソーラーのシステムによって快適になるのがプラス面で、断熱性能の低さで快適さが失われるのがマイナス面。プラスマイナスでゼロならば、もっと普通の家でいいや…というのが僕ら夫婦の意見でした。


スウェーデンハウス、三井ホーム、へーベルハウス。この3つが有力候補でした。しかし地元工務店とOMソーラーもなんとなく捨て切れていません。

スウェーデンハウスの評価点は、馬鹿みたいな断熱性の高さ。嫌なのは窓が変なところ。家の外も木で作っているところが多いので、メンテナンスが大変そうなのもちょっと嫌です。

三井ホームの評価点は、結構断熱性がいいところと、どこのモデルハウスを見てもセンスがよいインテリアを揃えているところ。嫌な所は特にないのですが、あえて言えばすべてが中途半端なところ。

へーベルハウスの評価点は、3階建てが作りやすいことと強固であることと、メンテナンスが少ないこと。嫌なのは断熱性の低さ(それでも、新省エネルギー基準には適合しているのだけど)。


地元工務店は、断熱に加えて「遮熱」という武器を持っています。これは、特に熱くなる屋根からの熱を室内に入れないための工夫。しかし、硬質ウレタンによる残響音が嫌です。

OMソーラーの良さは、冷暖房があまりいらないこと。しかし、そのために家全体が変わった作りになってしまうことと、取り立てて断熱性が高いわけでもないのが嫌です。


さて、ここに来て絞込みが難しくなってきました。あとは「エイヤッ」とどこかに決めてしまうしかないのでしょうが、それまでにもう少し検討しましょうか…

(ページ作成 2004-08-05)

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