目次
2021-01-14 カセットポン
2021-01-08 新年早々
2021-01-01 あけましておめでとうございます
2020-12-29 ペットの世話
2020-12-24 メリークリスマス
2020-12-13 ピクミン3デラックス
2020-12-07 HTMLで多数のデータを表示する。
今月の日記
割とどうでもよい話なのだけど。
今朝、NHK ニュースを見ていたら、タイのサトウキビ栽培の話をしていた。
サトウキビは収穫時に尖った葉がかなり邪魔で、茎の部分は十分水分を含んでいるため、火をつけてしまうと葉だけが燃えて、収穫が楽になるのだそうだ。
でも、これで出る煙が公害で、社会問題化しているらしい。
そこで日本の大手砂糖メーカーが技術提携して、社会貢献している…という話。
このニュースで気になったのは、内容ではなくて出てきた会社。
インタビューに答えた会社員の所属が「砂糖メーカー カセットポン社」となっていたのだ。
カセットポン…PC-6001 を思い出す。
ジャンケンポン、カセットポン
というキャッチコピーで売り出した 8bit PC だ。
当時は家庭用にパソコンを売り出した黎明期。
第一陣となった PC-8001 / MZ-80 あたりは、カセットテープからプログラムを読み込む必要があり、非常に遅かった。
ちょっと使うのにいちいち待たされるのでは家庭用に向かない、というので、プログラムを ROM カートリッジに収めて、挿せばすぐ使える、というのが、家庭用への普及には必要だと考えられていた。
PC-6001 は、その最初期のものだが、のちには IBM Jr. や MSX など、カートリッジを搭載して家庭向けの普及を狙った機種は多い。
(もっとも、ATARI 社が出したゲーム機が ROM カートリッジのアイディアの先駆だろう。それを PC にも取り入れよう、という動きは世界的なものだった)
ちなみに、今では「カートリッジ」と呼ばれるが、当時は「カセット」と呼ばれた。
カセットテープはメディアとして普及していたので、簡単に交換できるものを「カセット」と呼んだのだ。
(今でも、カセット式ガスコンロとかある)
話を戻す。
ニュースに出てきた「カセットポン社」の名前を見て、僕は上のように交換式の何かを連想したのだ。
何で砂糖メーカーでカセットポン?
元は名前にふさわしい別の事業をやっていたが、仕事の幅を広げて砂糖も作っている?
気になったので調べたら、カセットポン社は三井物産と、子会社の三井製糖が共同出資するタイの現地法人だった。
三井製糖、と書いてもよくわからないかもしれないが「スプーン印」と書いたら誰もが知っているだろう。
で、答えは三井製糖の CSR 報告書に書いてあった。
(CSR 報告書とは、企業として社会的にどのような貢献を行っているかの情報をまとめたもの)
タイの言葉で、カセット (เกษตร:Kaset) は農地、ポン (ผล:phol) は実り、利益、収穫を意味するそうだ。
(CSR報告書7ページ右下)
そんなわけで、「なぜ砂糖の会社でカセットポン?」と疑問に思っていたのだが、農業法人らしい非常に良い名前だった。
しかし、日本語的にも非常に面白かったので、ここに記しておく次第。
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政治的なことはあまり書かないことにしているが、歴史的転換点だと感じるのでメモ程度に。
昨夕、東京・神奈川・埼玉・千葉に対して、コロナウィルスの感染拡大に対する緊急事態宣言が出された。
昨年末から早く出すべきだと言われ続けていたものを、ゆっくりと調整しつつやっと「緊急に」出されたもの。
まぁ、経済のことなども考えるとすぐに出せなかったのは理解できるが、遅すぎた、かつ宣言に対する規制などが弱すぎる気がする。
吉と出るか凶と出るか。
昨日、アメリカでクーデーターまがいの事件があった。
昨年末の大統領選挙で、負けたトランプ大統領は負けを認めなかった。
その後も各所に圧力をかけ、今からでも再集計をすべきだ、そしてその時には自分が勝つだけの票が新たに見つかって当然だ、と言い続けていた。
(暗に不正を行うように示唆していた)
そして昨日、ついに最終結果が出される段になって、支持者に対して議会に向かって抗議を行うよう示唆。
暴徒となって議会が襲撃され、死者も出る結果になった。
クーデターというのは権力者に対して行うものなので、今回は「権力者が」指示したためにクーデターとは言わない。
しかし、権力を失いつつあるものが、権力を維持するために、次の権力者に対して武力行使に出たのだから、クーデターと考えてよいように思う。
トランプ大統領に対して弾劾裁判を起こしてすぐに罷免すべきだ、という声が、仲間である共和党からも出ているそうだ。
しかし、任期はあと12日。弾劾裁判は3週間かけて行うように法で定められているそうなので、間に合わない。
しかしこの暴挙に対して政府要人が次々辞職してしまったため、もはや政権は機能しない。
任期満了までの12日間、アメリカでは権力の空白が生まれることになる。
昨日、香港で民主派の政治家などが50人逮捕された。
「民主主義思想を持っている」という罪だ。何かをやったわけではない。
現在の中国では、考えただけで罪になる。
新年早々の中国本土のニュースとしては、アリババ(中国の大手ネットショップサイト)の創業者である、ジャック・マー氏が音信不通と明らかになった。
毎年欠かさず出席していた新年会に行かなかったことから疑念がもたれ、調べると昨年10月ごろから、行方不明だそうだ。
マー氏は、民主派で共産党を表立って批判していた。
年末ニュースとしては、2020年末をもって、イギリスはついに EU を離脱した。
4年前から離脱は決まっていたことだが、離脱後の処理などで合意できず、やっと合意に至ったのは12月25日だった。
(前日まで交渉は全くまとまってなかったので、クリスマス休暇に入る前に無理やりまとめた感じだった)
そのヨーロッパでは依然としてコロナウィルスが猛威を振るっている。
ワクチンの接種もやっと始まりつつあるが、効果のほどはまだ不明。
(治験は行っているが、期間がなくて十分では無い感じ)
感染性が高くなった変異株も現れた、と騒ぎになっているが、これもどの程度のものかよくわからない。
世界情勢が、安っぽいディストピア小説のようだ。
特に昨日は一日でいろいろなことが起こりすぎたので、メモ程度に記録しておくものである。
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今年のおせち料理は大幅に手抜き。
親戚の集まりもやらないことにしたので、家族で食べられればいいだけだし。
昨年のうちに、業務スーパーで手頃な値段で売っている豚の角煮が、僕が作るのとあまり変わらないことを確認していた。
なので豚の角煮は買ってきたもの。
鶏ハムは作るつもりでいたら、2日前から仕込みをしないといけないのを忘れてた。
時短レシピを調べたら、最近は仕込み無しで作るレシピのほうが普通のようだ。
いつもと若干味わいは異なるが、別に構わない。
伊達巻。失敗して、一枚目を味付け無しで焼いてしまった。しかし、見た目は悪くない。
今日は、ちゃんと焼いた二枚目を食べたので、いつもどおり。
金団は、大成功。
ここ数年は長女次女が裏漉しをやってくれる。しかも、2度越しするので非常に舌触りなめらか。
そこに、今年はちゃんとクチナシも入れたし、甘さは控えめで栗と芋の甘さを活かした、非常に美味しいものとなった。
これは、市販品以上の出来だと自負する。
いくら。
毎年秋のうちに筋子から作るのだが、昨秋はコロナで外出を控えているうちに、買い逃してしまった。
ネットで冷凍物を買ったが、自分で作るより高いのに、自分で作るより味が落ちる。
味付け玉子。
大量にゆで卵をつくり、だし醤油ににんにくを入れたものにつけただけ。
だし醤油を濃縮のまま使ったら、少し塩辛かった。
松前漬け。毎年使う、市販キット。一応調理はするのだか、袋を開けて混ぜるだけ。
そこに、クリスマス前の安いうちに買っておいた冷凍数の子を混ぜた。
あとは市販品そのまま。
黒豆、膾、ままかり、昆布巻き、紅白かまぼこ、ワカサギの甘露煮、さくらんぼの練切り。
昨年末は、12月に入ってから少しづつ大掃除をすすめ、上に書いたように おせち も手抜きしたので、大晦日の夜にゆっくりできる余裕があった。
子供が小さい頃は、子育て優先で余裕がなく、深夜0時を過ぎてもおせち作ったりしてた。
ここ数年でも、紅白見ながらせわしなく掃除をしていて、ゆく年くる年が始まると、「タイムリミット」で打ち切っていた。
年越しのときくらいは、心穏やかでありたい。
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長男は高校で科学部に入っているのだが、そこでトウキョウサンショウウオの繁殖に挑んでいる。
トウキョウサンショウウオは、絶滅危惧種。
もっとも、絶滅危惧には数段階のレベルがあり、一番軽いもので、それなりに生息域もある。
で、長男の高校の裏山に生息しているらしいのだが、増やせないかと数年前から科学部で飼育しているのだそうだ。
それとは別に、長男の高校では、授業で一人づつが別々の課題に挑む、というものがある。
長男が挑んでいるのが、ウンキュウという亀の生態調査。
ウンキュウというのは、外来種のクサガメと、在来種のニホンイシガメの交雑種。
各種実験をして、いろいろな調査を行う…らしいのだけど、ウンキュウは個体ごとにクサガメの性質を強く継いでいたり、ニホンイシガメの性質を強く継いでいたりするそうで、1個体を調べてどうこう言えるものではないそうだ。
まぁ、結果がどうなるかではなく、「研究課題に挑む」という授業なのだろうな。
で、冬休みに入り、長男がトウキョウサンショウウオとウンキュウを家に持ち帰った。
冬休みの間の世話をしないといけないらしい。
我が家に以前からいるペット、ハムスターの世話は全然やってくれないのに、せっせと水槽の水を変えたりしている。
トウキョウサンショウウオの餌は冷凍アカムシなのだけど、「おいしそうに」動いていないと食べようとしない。
そのため、目の前で細い棒で揺らしてやったりして、なかなか大変。
(両生類あたりになると、動いている物しか見えない。
人間でも、視神経は動いている物しか見えないのだけど。)
ワラジムシなら美味しく食べてくれる、と聞いていて、妻が以前からワラジムシを飼っていた。
しかし、持ち帰ったトウキョウサンショウウオはまだ体が小さく、普通サイズのワラジムシは食べられないようだ。
で、妻が庭から小さなワラジムシを集めてきて、せっせとあげている。
ワラジムシにとってはなかなかの地獄である。
我が家のハムスターは、2年前の12月に購入したので、家に来て2年になる。もうおじいちゃんだろう。
今まで飼った中で一番の偏食で、気に入ったものしか食べないし、同じものが続くと「飽きる」。
しっかり食べさせてやりたいので、日々試行錯誤が続く。
1年を超えるころまでは、餌をあまり食べないし、元気がないので弱い個体なのかな、と思っていた。
…が、どうやら餌が気に入らず、ほとんど食べていなくて、それで弱っていただけ。
餌を変えたらモリモリ食べるし、ニンジンやキャベツは大好き。
ちなみに、今使っている餌はモルモット用。ハムスター用はお気に召さないらしい。
以前の、あまり食べなかったエサは「ハムスターが良く食べる」と箱に書いてある餌だった。
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冬になって、普通に風邪が流行するシーズンとなってから、COVID-19 が猛威を振るっている。
まぁ、アメリカやイギリスに比して日本はまだかなりマシなのだけど、「抑え込めている」とは言えないくらいの状況には来ている。
そして、市内の小学校でもクラスタが発生したらしい。
というわけで、市内の義務教育…小中学校は、クラスタ発生した小学校全員の PCR 検査が終わるまで、部活などを行わないことになった。
なぜ部活なのか判断基準がよくわからないのだが、運動部などは他校との交流試合も多いためか?
人の交流を最小限にする、という意味ではクラス以外の人と交流する部活を禁止する理由もわかるのだが、「クラスタ発生した小学校全員の PCR 検査が終わるまで」という限定条件が付くと、交流試合の禁止をしたいように思える。
そして、交流試合などない、文科系部活の長女(中学1年)が毎日早く帰ってくる。
上に書いたのは市の教育委員会の判断で、だから市内の義務教育校にしか適用されず、高校生の長男は関係ない…
と思っていたら、夜8時ごろに、長男の高校から緊急連絡。
なんでも、学校関係者に感染者が出たらしい。当面の間学校は臨時休校とする、とあった。
長男(高校1年)は最近やたらと忙しく、常に疲れている。
当面の間休校で、ネットなどで課題を出すからそれをやるように、という連絡で喜んでいた。
でも、翌日の夕方、何も問題はなかったので明日から通常授業に復帰する、とメールが来た。
「当面の間」というのは1日だけだった。
(ちなみに、クラスの連絡用のネットサービスには、課題どころか、最低限の連絡事項も書かれなかった。
先生がパソコン苦手らしい)
今日はクリスマスイブ。
例年なら授業は今日でおしまいなので、夜はゆっくりパーティを行う。
でも、今年は授業日数が足りてないこともあり、小中高全員、明日の25日まで授業がある。
(24日に終業式は行われる)
パーティはやるけど、あまり浮かれた気分にはならないな。
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一応遊んだので感想を書いておこうと思ったのだが…
世の中的には絶賛されているゲームなのですが、僕としては残念な出来、と最初に書いておきます。
そういう感想記事です。
基本的に人に勧められるようなゲームでないと感想は書かないので、「感想を書く程度には面白かった」と捉えてください。
悪いゲームではないです。
ピクミン1、2に関しては、かなりやり込みました。
当時は子供もいなかったのでね。
Wii U で発売された3は遊んでいません。Wii U 持ってなかったし、その頃は子育てが忙しすぎて、ゲームどころではなかった。
Switch 購入以前も、子供は多少テレビゲームを遊んでいましたが、それほどやっていません。
だから、Switch 購入時には、すでに旧型であった Wii U を買ってピクミン3を遊びたい、と子供に言われました。
僕は今更 WiiU を買うつもりはなかったので、「多分 Switch には移植されるので、出たら買う」と子供に約束しました。
これはなだめるための適当な約束のつもりではなく、ゲームキューブのピクミンはその後 Wii に移植されているためです。
Nintendo 64 のゼルダもゲームキューブに移植されていたり…
「あまり売れないゲーム機で発売されたが、名作と呼ばれるものは、任天堂は次のゲーム機に移植する」と考えていました。
発売までにずいぶん時間がかかりましたが、実際移植されたので購入しました。
遊んでみて、最初から多くの違和感に襲われました。
これは、ピクミンの名を冠してはいるが、別物のゲームだ、というのが正直な感想です。
なぜこんなことになったのか、いろいろと原因を考えながら遊んでいたのですが、やっと一つの推論に辿り着きました。
おそらく、ピクミン3は外製のゲームエンジンを使用して作られているのではないか、と。
ゲームエンジンとは、ゲームを作るのに必要なプログラムをまとめたライブラリです。
どんなゲームにも共通で使われるような処理、というものは存在しており、それらをまとめて販売しているものです。
こうしたエンジンを使用することで、ゲームを作る工程は大幅に削減され、開発期間が短縮でき、コストも抑えられます。
また、通常はゲームエンジンは、様々な環境に移植されています。
グラフィックスやコントローラー周りの「機種ごとの差」が大きい部分は全部ゲームエンジンが対応し、ゲーム本体のプログラムは純粋にゲームだけを作成すればよいのです。
結果として、大きな移植の手間もなしに、複数の環境への対応が完了します。
ゲームエンジンを使用するメリットは大きいのです。
ピクミン1のころは、こうした「ゲームエンジン」という概念は普及前でした。
もちろん、各社が独自にライブラリを作ったり、概念的に近いものはあったのですが、専門にゲームエンジンを作成するような企業があったわけではないのです。
ピクミン2も、おそらくはピクミン1の改造として作られているので、ゲームエンジンは使用されていないでしょう。
でも、おそらくピクミン3では、任天堂外の会社が作成したゲームエンジンを使用しています。
…これは推論にすぎませんが、この違いがゲーム性に大きな違いを生み出してしまっています。
現代的なゲームエンジンには、物理演算の機能が含まれるのが普通です。
キャラクターごとに重さや弾力性などを設定し、他のものに「ぶつかる」かどうかを設定し…
各種設定を行っていけば、プログラムを1行も書かなくとも、一般的な物理現象に従った動きは行ってくれます。
ピクミンは、まるで本当に存在しそうな「小さな生物」たちが冒険するゲームです。
1の時から、存在しえないファンタジーであることは理解したうえで、非常にリアルな世界観で人気を呼びました。
おそらくは、その「リアル」を上乗せするために、物理演算も私用したゲームエンジンを組み込んだのではないかと想像します。
しかし、ゲームはファンタジーの世界に遊ぶから楽しい、という場合があります。
リアルは制限されなくてはなりません。
ピクミンの場合、1・2では、ピクミン自体は「個々には存在するが、互いに干渉しない」存在でした。
100匹の集団がいるのではなく、1匹のピクミンが100体いるのです。
ですから、操作次第では、非常に小さなスペースに100匹のピクミンを押し込めることができました。
作業をするときも、狭いスペースに多人数を投入し、すぐに終わらせることができました。
多くの部下を効率的に使う、というピクミンのゲーム性は、こうして作られたものでした。
しかし、3のピクミンは「100匹の集団」です。お互い干渉するため、連れ歩くには広いスペースが必要になります。
限られた作業スペースに多人数を配置すると、「押し出されて」作業しないものが生じます。
壁を壊そうとしても、働かないピクミンが出るため、投入人数に比例した作業速度は得られません。
荷物を運ぼうとしても、上限人数にはまだ達していないのに、なかなかピクミンが作業しようとはしません。
こうした「リアル」のために、ピクミンの楽しみの一つである「やり込み」が大きな制限を受けます。
一番重要な要素…人数を割り振ることによる、時間短縮が行えないのです。
ピクミンの楽しさの一つは、人数配置を考えることでした。
その要素は残されているのですが、「思ったように動かない」のは、非常に残念なことです。
(注:厳密にいえば、1でも多少の干渉はありました。
狭いスペースにピクミンを多数投げ込むと、押されて落ちてしまう、など。
しかし、基本的には「プレイヤーの意思を妨げない」ように作られていたのです。
3では、プレイヤーの意思に反する動きをすることが非常に多いです。)
先に書いたように、ピクミン1・2では、非常に狭い空間にピクミンを押し込めることができました。
これを使って、獰猛な敵からとにかく逃げ回ることも多いゲームでした。
しかし、ピクミン3では、ピクミンの集団はある程度の広がりを持ちます。
敵が獰猛なままでは難しくなってしまうためか…よほどのろのろしていない限り、敵が襲ってこなくなりました。
なので、集団で襲い掛かれば、安全に敵を倒せます。敵が襲ってくる前に倒してしまえるので。
1・2では敵に対して慎重に対処しなくてはなりませんでしたが、3は力押しのゲームです。
結果的に、敵はピクミンの餌にすぎません。
弱肉強食の食物連鎖を描いたことで文化庁メディア芸術祭優秀賞をとったピクミンですが、3ではそうした食物連鎖を感じさせないのです。
「力押しのゲーム」になってしまった原因は、他にもあります。
ピクミン自体が死ににくくなったためです。
水に落ちてもおぼれません。しばらく泳いでいるので、呼べば上陸します。
火がついても死にません。しばらく走り回っているので、呼べば火が消えます。
電撃を受けても死にません。気絶して倒れているので、呼べば起き上がります。
一応、赤は火に強い、青は水に強い、黄色は電撃に強い…などの特性はあるのですが、あまり気にせず力押しで何とかなります。
1・2のころはすぐに死んだので、死なないように考えるパズルゲームでした。
しかし、3は「死にそうになったらすぐ呼べばよい」という、忙しいアクションゲームです。
物理演算の話に戻るのですが、敵にくっついていたピクミンが「ふりはらわれる」ことがあります。
この時、ピクミンは1・2のころよりもはるかに遠くまで飛ばされます。
これもおそらくは、物理エンジンの挙動のためではないかと思いますが、詳細はわかりません。
ともかく、遠くまで飛ばされて、時として「本来は入れない」エリアに入ってしまうことがあります。
そして、入れないエリアからでも戻ってこられれば良いのですが、戻ってこれないことも多いのです。
そもそも入れない場所だから、歩き回れるような設計になってないのでしょうね。
こうした、意図しない箇所にピクミンが入ってしまう、という挙動には、作成スタッフも悩んだのではないかと思います。
ゲーム中いたるところに、「通り抜けられない見えない壁」が設置されています。
そして、場合によっては…というか、ごく普通になんですけど、「特定のことをして道を作る」部分にも設置されています。
たとえピクミンやプレイヤーが進めたとしても、その「特定のこと」をしていない限り、見えない壁に阻まれて前に進めないのです。
初見プレイで仕掛けを知らず、「どうやって進むのだろう?」と考えたとします。
いくつか仮説を立ててやってみます。そういうことができる楽しさがピクミンなので。
でも、たとえうまく進むことができても、制作側の考えと違う場合は「見えない壁」が立ちはだかるのです。
制作側の考えがなんであるかは、見た目からはわかりません。超能力者のように相手の考えを読まなくては先に進めないゲームになるのです。
…本来なら、「正解以外の方法で目的を達成できない」ような作りになっていればよいのですが、別解がいくつも作れてしまうことが問題だと思います。
でも、別解は許されないのです。
まぁ、実はこれは些細な問題で、初回プレイが楽しくないだけです。
何度かプレイして正解がわかれば、後は正解以外のプレイをしなくなるだけなので、楽しく遊べるようになります。
…初回プレイのイライラで嫌にならなければ、ですけど。
さて、上に書いた「見えない壁」ですが、ピクミンのサポートのためにも存在します。
先に書いたように、ピクミンの大集団は広がりを持ちますが、そのままでは狭い橋を渡るときなどに困るのです。
そうした場合、見えない壁がそっとピクミンをサポートし、落ちないようにしてくれます。
なんて親切設計。
…でも、この壁、万全ではないのですね。ピクミンが多数で押し合いになると、壁が乗り越えられてしまうことがあります。
初心者プレイヤーのイライラの対象となる「見えない壁」が、サポートとしても不十分で、上級者プレイヤーのイライラのもとにもなるのです。
ところで、今作ではピクミンが単独行動をとることもあります。
1・2では、基本的にプレイヤーキャラについて歩き、「獲物を持ち帰る」時だけ単独行動でしたが、その行先はロケット前という「安全地帯」でした。
3では、往復作業が設定されています。作業が終わったらもとの地点に戻り、まだ仕事があれば続けて作業するのです。
この場合、すべての作業が終わった後は、「元の地点」に戻ったところで待機します。
ピクミンでは、日没…時間切れの際に、ロケット前か、隊列にいないものは死んでしまうことになっています。
なので、待機場所があるならそこで待機、というのは重要なことです。
しかし、先ほどから書いている「ピクミン同士が押し合う」問題で、全く予期しない地点で待機するピクミンが出ます。
往復作業中にほかのピクミンに押され道を外れると、時として「戻り方がわからなくなり」そこで待機するのです。
これは突発的におきます。
往復作業の時間が乱れますし、日没時の死亡にもつながります。
さて、ゲームエンジンが原因になっているのではないかな、という問題点はこんなところ。
でも、ピクミン3の問題点はこれだけにとどまりません。
キーワードは「高低差」ですね。
1・2では、地形は基本的に平面に近い構成でした。
高低差はありましたが、なだらかなものでした。
しかし、3には激しい高低差があります。
それだけなら、起伏にとんだ地形で3Dのゲームらしさを出している…と言ってもよいのですが、これが問題を起こします。
まず、カメラが自由に動かせなくなりました。
「カメラを動かしても目的物が見えない」場合も含みます。
ピクミン1でも、突発的に高さが変わる部分はありました。
しかし、そういう部分はマップ構成が工夫されていて、カメラアングルをあまり変える必要はありませんでした。
それに対し、3では、普段歩き回っているフィールド内で、結構な高低差があります。
この高低差により、カメラの動きが制限されます。
見やすい位置にもっていこうと思ってもカメラが動かせなかったり、動かせても別のものに見たいものが隠されてしまったり。
敵との戦いで緊迫しているときに「見えない」というのはかなり致命的ですが、頻繁に起こります。
(慣れれば、最初から戦いやすいアングルに固定できますが)
そして、一番の問題は「上からのアングルが無くなった」ことでしょう。
ピクミン1・2では正確な操作を要求されるところが多々あり、真上から見た視点が非常に役立ちました。
例えば、最も基本的な雑魚的「コチャッピー」は、背中にピクミンを乗せると一撃で倒せます。
この位置はかなり正確に狙う必要があり、ピクミンを投げたときの着地点である「カーソル」の微調整が重要でした。
ピクミン3でも、コチャッピーは同じ方法で一撃で倒せます。
しかし、上から見られないので、正確な位置が把握できません。
一応、「ロックオン」という操作が追加されていて、カーソルを近くの対象物に固定で切るのですが…
適当にロックオンされるだけで、コチャッピーを一撃で倒せる正確な位置にはカーソルを合わせてくれないのです。
(ピクミンの種類ごとに投げられた時の曲線が変わるため、一撃で倒すには、投げるピクミンごとに微調整が必要です。
しかし、ロックオンではそこまで考慮してくれません。)
結果として、真上から見ることの代わりになっていません。
高低差に話を戻します。
ピクミンを呼ぶ「笛」の有効範囲に、高低差の概念が加わっています。
1・2では、笛は呼び続けることで範囲が広がりました。
この時、「高さ」方向に関しては最初から全範囲でした。
3では、笛の呼べる範囲は、最初は高さ方向がほぼ0、平面です。
呼び続けると平面の範囲が広がり、最大まで広がったところで、やっと高さ方向にも広がります。
おそらく、ピクミン3の様々な「仕掛け」で、高低差が使われるものが多いためなのでしょう。
上と下で違う作業をしているときに、どちらかだけ呼ぶ、という操作をするためだと思われます。
でも、そういう操作は実はあまり使いません。
もっと使うのは、「敵との戦いの時に、振り払われて飛び散ったピクミンを呼ぶ」時です。
戦っている最中ですから、すぐに呼ばないと死んでしまいます、
でも、地形に高低差があると、「笛の範囲が十分に広がり、さらに高さ方向に広がる」まで、呼ばれないピクミンがいるのです。
高低差でもう一つ。
高いところに集める荷物が置かれている、というシーンが時々あります。
ピクミンは荷物を集めるゲームで、ターゲットにピクミンが到達すると「運ぶのに必要な人数」が表示されます。
ところが、高いところの荷物には、この人数が表示されません。
実際には表示されるのでしょうが、画面の上で見えなくなってしまい、表示が読めないのです。
まぁ、持ちうる限りの最大人数を投入すれば運んではくれるし、運んで落としてしまえば人数は見られます。
そして、一度人数を見たら「あそこは何人で運べる」と覚えておけばよいので、攻略には困りません。
これも、先に書いた「初プレイの時にイライラする」だけで、慣れれば問題のないものです。
…しかし、初プレイの時に嫌になる仕様が多いのは、問題だと思っています。
高低差のダメ押し。
とある地点でのパズルは、非常に高低差を活かしたものになっています。
そのため、斜め上から見下ろす視点では操作しづらい…と思ったのでしょう。
カメラがいきなり横からの視点に固定され、横スクロールゲームのような画面になります。
これが、普段とは操作感が違いすぎて、非常に操作しづらいのです。
急に今までと違う向きのカメラになって、結果としてジョイスティック操作も違う感覚になって、そこでパズルを解くための正確な操作を要求されます。
これ、やってみるとわかるのですが、急にルールの違う、別ゲームが始まったような感じです。
ものすごく違和感あります。
基本的に、ユーザーに断りなくルールを変えるのは、もっともやってはならないことだと思っています。
(メイドインワリオのように、次々ルールが切り替わることが楽しいゲームは、そのことも含めてルールになっているのでかまいません)
なんか悪口書いているみたいで生産的ではないのだけど、もう一つ大きなことを書かないといけません。
マップ構成のことです。
ピクミン1・2では、マップは基本的に、継ぎ目がありませんでした。
2では「地下」がありますが、1フロアごとに1枚のマップで、フロア間を自由に行き来するようなことはありません。
半面、ピクミンのマップは非常に「狭い」ものでした。
おそらく、3ではこれを解消すべく「広い」マップを作ろうとしたのでしょう…
断片的なマップがいくつもあり、その間を行き来して目的を達成する構成になっています。
この「マップの継ぎ目」が非常に不思議な、ねじれた空間になっているようです。
というのも、ピクミンが物を運ぶのについて継ぎ目に入ると、出口ではピクミンを追い抜いて出てくるのです。
ピクミンは継ぎ目の中を歩いているが、プレイヤーは継ぎ目の「入口」と「出口」の間をワープしている感じです。
そして、継ぎ目の中にいるピクミンは、異空間に入り込んでいます。
呼ぶことはできないし、日没近くの「このままでは死んでしまうピクミン」の人数カウントにも入っていません。
特に困るのが、荷物を持とうと頑張ったピクミンが、結局荷物が持てずに「諦めた」場合です。
最初の方で書いた通り、ピクミンは「互いの作業を邪魔」します。
荷物を運ぶ際も、運べる最大人数に達する前に「邪魔」によって諦める場合があります。
こうした、作業に着けなかったピクミンは、しばらく作業をしようと頑張った挙句、あきらめてその場で待機状態になります。
荷物を運ぶ場合「しばらく荷物について行った挙句、途中で待機状態となる」のです。
待機状態になったら、呼べばプレイヤーについてきます。
しかし、先に書いたように、継ぎ目の中で「待機」されると、呼ぶことができません。
「このままでは死んでしまう」というカウントにも入らないので安心していると、日没で死亡します。
これは明らかにゲームシステムの欠陥ですが、これも慣れてくれば「継ぎ目近くで荷物を運ぶピクミンを増やさない」という対処ができるようになります。
荷物を運ぶときは、人数によって速度が変わるので、攻略時には重要なのですが…
ここまでに書いたように、ピクミン3のシステムは、なんとなく遊ぶには悪くないのですが、攻略には向いていません。
自分の操作が悪いのであれば納得もするのですが、「運が悪い」としか言いようがない状況で失敗することが多すぎるので。
さて、以上が「システムに不備がある」という問題。
ここまで長々書いていますが、これでやっと言いたいことの半分くらいです。
ただ、ここから先は、個人的な このみ の問題で、ゲームシステムがおかしいとか、そういうことではありません。
ピクミン3は、攻略を「させない」方向に向けて舵を切っているように見受けられます。
というのも、ピクミン1・2に比べて、すべての荷物が少人数で運べるから。
1の時は、重くて大人数、かつ距離が遠くて時間がかかる…なんて荷物がいくつもありました。
これを運んでいる間、残りの少人数で効率よく敵を倒して回る、なんて攻略が普通でした。
これ、少人数でボスに挑むの、結構大変なんですよ。
攻略としては面白いのだけど、一部のマニアに向けての構造で、誰もが楽しめるものではない。
だから、今回は荷物は少人数で運べる。
先に書いたように、大人数の力押しで敵を殲滅して、その後分散して荷物を運んでおしまい、というような構成が多い。
何よりも、マップが広くなりました。
先に書いた継ぎ目問題はあるけど、広いマップを冒険することが目的のゲームで、小さなマップを緻密に攻略するゲームではなくなっている。
1・2のころに比べて、しっかりとしたストーリーらしい展開も多くなっていますし。
だから、ある程度効率を上げる「攻略」は楽しんでもいいけど、人数配分を1人単位で考えるような、緻密な攻略をする感じにはなっていない。
まぁ、それでもやりたい人はやればいいのだと思いますけど、先に書いた「バグ」が多発する問題で、攻略しようとすると非常に遊びづらいです。
ピクミン1は、今でこそ名作だと言われていますが、発売当時の評価は非常に低いものでした。
もう20年も前のゲームなので、当時の状況覚えている人少ないかもしれないけど。
テレビCMは話題になりましたが、ゲームキューブが売れなかったこともあり、遊んだことある人は少ないんじゃないかな…
今回、ピクミン3デラックスを絶賛する記事を書いている人の中に、「ピクミンは初めて遊んだが、さすが人気シリーズだけはある」という論調が多いのが気になりました。
で、反論含みでこの日記を書いているわけですが。
「さすが」と捉えている方々にとっては、遊んだことがないけど人気のピクミンは、いつか遊びたい憧れのシリーズだったのでしょう。
でも、先に書いたように、3は1・2とは別物のゲームになっていると感じます。
その一方で、この方向転換は、商売としては当然だとも思います。
1の発売直後の評価は、「すぐに終わってしまう小粒なゲーム」でした。
終わった人が中古ソフト屋に売ったため、値崩れを起こして安く買えました。
つまりは、「クソゲー」扱いですね。
実際、すぐにエンディングを見られるゲームでした。
そして、すぐにエンディングまで行けるからこそ、「繰り返し遊んで欲しい」というメッセージが、エンディング後に隠されていました。
#言葉として入っているわけではなく、「ハイスコア」の表記が出るのです。
これはつまり、繰り返し遊んでハイスコアを目指せ、という意味です。
マニアはこのメッセージを理解できましたが、マニアでない人には伝わりませんでした。
中古ソフト屋に売られたというのは「伝わらなかった人」が売ったのでしょうし、のちの評価が凄い高いのは、「伝わった人」がやり込んだためです。
これ、ゲームのとしての評価は高いのですが、商売としてはダメです。
中古で出回ったら、任天堂としての収入である「新品のソフト」が売れなくなっちゃいますから。
2では、ゲーム終了までのボリュームを増やしました。
半面、繰り返して遊ぶのは難しくなったため、やり込み要素は減った感じです。
そして、今回の3では、さらに本編のボリュームを増やしてやり込みを減らした、と思っています。
ピクミンの個性が希薄になったのも、食物連鎖を感じないほど敵が弱くなったのも、「マニアでない人向け」だと思えば、すべてが納得できる変更です。
しかし、ゲームとしていろいろおかしいのはすでに書いた通り。
根底部分のルールから変わってしまった3は、「ピクミンを真似して作られた、よくできたゲーム」にすぎないように思います。
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作成している WEB サービスで、データを1万件ほど表示する必要があった。
それまで作っていたスペックでは、せいぜい 100件程度だった。
HTML で小さなウィンドウを作り、その中を CSS 設定で縦スクロールするようにして、内部に 100件のデータを入れる。
まぁ、よく見るインターフェイスだ。
そのプログラムのまま、中身を1万件にしたら、いろいろと問題が出た。
まず、表示を指示してから実際に表示されるまでが遅い。
そして、表示されてから、スクロールしようとすると非常に重い。
1万件ものデータ処理だから遅いのかな、と思って、Javascript の速度を調べると、
データ処理には 100ms 程度しかかかっていなかった。
表示までは5秒程度かかったのだが、これらはほとんど、挿入された HTML の解釈時間だということになる。
いろいろ実験するも、1000件程度までは実用になるのだが、1万件になると実用的な速度ではない、と分かるばかりだった。
初期表示の遅さについては、まず 100件程度を表示してから、徐々に追加していったらどうだろう、とか試してみた。
確かに、すぐに表示はされるのだが、その後スクロール処理がどんどん重くなる。
1/10 秒ごとに 100件づつ追加、とかしていると、この追加のたびにかかる処理速度も、どんどん重くなっていく感じがする。
…うん、たぶんすでに表示しているデータ件数 n に対して、新たなデータを入れるときの処理速度が n*log n に比例しているのだ。
これ、プログラムしているとよく見る構造だ。つまりは、内部的に DB を構築していて、データ件数が多くなると挿入速度が遅くなっていく。
実際、HTML は内部で DOM ツリーというものを構築する。これはツリー構造の DB に他ならない。
何か操作を行うたびに、このツリーをたどり、どの部分を操作対象とすべきか、画面表示の対象とすべきか、などをチェックしていく。
ここら辺は、ブラウザ内部での処理の問題なので、Javascript で高速化できる問題ではない。
問題を棚上げして別の仕事をしていて、ふと気づいた。
そもそも、HTML の量が多いのが問題なのだ。Javascript 側は、1万件くらいなんてことない。
じゃぁ、HTML のコード量は最小にしよう。
先に書いたように、データの表示は小さなウィンドウ内で、スクロール表示になっていた。
1万件あっても、実際に表示されているのは 10件程度だった。
div のスクロールイベントにフックをかけて、現在のスクロール位置を取得する。
データは、1行1データのようにきれいに並んでおり、1行の高さも決まっていた。
なので、スクロール位置から、現在表示されるデータが何行目かも判断できる。
何行目を表示するかわかれば、それより「上」に何行あるかもわかる。これらは画面外のデータだ。
だから、HTML としては最小限に、全部をまとめて「高さだけ」をブラウザに伝えることにした。
div を作り、style で height を指定すればよい。
下方向も同じように、画面外は div 1つで済ませる。
そして、表示したい部分の10行ちょっとだけ、その場で生成してブラウザに渡す。
10行程度なので、ブラウザは瞬時に解釈を終え、遅延なく表示される。
上下に div を作っているのは、スクロールバーを「あたかも1万件のデータがあるように」表示するためだ。
でも、HTML には10件程度のデータしか入っておらず、スクロールするたびに書き換える。
実際には、そのプログラムでのデータ表示はこれほど単純ではなく、一部だけ行の高さが変わったりもしていた。
でも、規則性があるので div の「高さ」をそれに合わせて調整するような計算式を作った。
上端と下端の部分も、破綻しないようにプログラムする必要がある。
しかし、それらは些細なことだ。
大量のデータで HTML が遅い時の処理方法をネットで探していたが、あまり見当たらなかった。
DOM の遅さ、という話になると、単純なハンドリングの速度の話だけで、極端に多いデータの際にスクロールすら遅いのをどうにかできないか…というような話題にはならないのだ。
まぁ、個別論だから一般的に論じにくい、というのもあるとは思うが。
今回の例では、スクロールのたびに DOM を大きく入れ替える、という「DOM が遅い」という話題ではやるべきでないことをしている。
でも、それによって HTML 量を極端に減らすと、DOM の処理速度は劇的に改善する。
…やっていて「時期尚早な最適化は害悪」という言葉を実感していた。
当初は、今までのやり方で何とかならないか、と最適化を試みていたんだ。
でも、どうにもならないと思って大きく作り変えたら、問題は簡単に解消した。
しかも、このプログラムは速くなるようになんて書いてない。
DOM 操作に jQuery とか使ってるし。
(古いプログラム部分が多いので、過去に作った部分はそのままなのです)
最適化を考える前に、根本原因が何かをちゃんと見極めよう、って話です。
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