2016年06月30日の日記です


Comet  2016-06-30 16:19:54  コンピュータ 業界記

先日 Scratch でコラムスクローンを作ったのだけど、完成してすぐにもう一つの作品を作り始めた。


実のところ、ゲームのコア部分は2日でできて、すぐに公開していた。

でも、宣伝してないので一人見てくれただけ。


その後が…長くかかった。

仕事の合間に作っているので、実働できるのは週2日程度。


データ整理に時間がかかったり、バグがなかなか取れなかったり。

(これについては Scratch のバグを疑っているのだけど、再現方法がわからない。

 もっとも、「負荷をかけすぎた」のが問題で、これは自分のプログラムが悪かったので、修正して回避した)




で、ひとまず完成したので公開です。





まずは画面の緑色の旗をクリックして、プログラムを動かします。



彗星(comet) を動かして、黄色い星を囲んでください。

赤い星は倒せません。


まとめて囲むと高得点。


星の初期配置は星座の形。だから、全88面。


ただし、途中で3面ほど、星が出てこない面があります。

暗い星しかない星座なんだよね。ボーナス面だと思って。


プロジェクトページに行けば、大画面で遊ぶこともできます。

(画面左上のマークで拡大できます)


Scratch の ID 持っている人は、左下の星とハートのマークも押しておくといいよ(笑)



これ、僕が X68k を入手して最初に作ったゲームの移植です。

詳しくは X68k のページに。


画面サイズが違う (X68k は 512x512 、Scratch は 480x320) ので、初期配置の星の位置と星座名が重なっていたりしますが、ご愛敬。


キャラクターも、当時のゲームを知っている人には大きく見えるかもしれません。

同じ 16x16 なのだけど、画面サイズが違うので相対的に大きくなっている。




いい機会なので、思い出話を一方的に語りだす。

以前聞かれて簡単に答えたけど、まとまった形にはなっていなかったので。


中学の頃、ファミリーベーシックを使っていました。


そのころから、スプライトがしっぽのようについてくるプログラムが好きで、よく作っていました。


スプライト番号を +1 しながらどんどん置いていけばいい。

番号が最大値を超えそうなら 0 に戻す。

これで、スプライトが「再利用」されて、古いものは消えていくことになる。しっぽの出来上がり。



MSX ではマウスは標準ではないけれど、HALNOTE を使っていたので購入していた。

そして、マウスをぐりぐり動かすと、やっぱりしっぽが付いてくるプログラムを作っていた気がする。


MSX でスプライトを使っていたのか、LINE でやっていたのかは覚えていない。

両方作っていたかもしれない。


LINE で描く場合は、しっぽが付いてくるのを自前で管理しないといけない。

配列をもって、過去の座標を覚えておき、ある程度古くなったら消せばいい。



そして、X68k を買ったらマウスが標準装備だった。

最初の試作として同じようなプログラムを作ったら、MSX とは比較にならないくらい高速に動く。

これでゲームになるんじゃないか、って作り始めたのが Comet 。


線を引くルーチンを自前で用意して、点を打つ前に、そこの色を調べる。

すでに何か描いてあるなら「囲んだ」ことになる。


囲んだ時、最初は星から上下左右の4方向に向かってドットを調べて「囲まれた」判定をしていた。

でも、これは遅かった。あとで「座標で計算すればいい」と気づいて、判定ルーチンを高速化した。


といっても、やはり上下左右が囲まれただけで「囲んだ」と判定していて、まじめな閉鎖領域チェックをしているわけではない。

今回のプログラムも同じ。




Comet は、大学1年の時点での、自分のゲーム哲学を反映したものだった。

今回も基本的に「移植」なのだけど、今だったら違うように作るだろうというところもある。


キャラクターは、単に絵が描けなかったので記号的になっている。


でも、同時に「テレビゲームの本質は記号操作だ」と思っていた。

この頃、絵に凝ったゲームが増え始めていて、絵は良いのだけど面白くないものも増えていた。

それに対する反発もあった。



今でもこの流れは変わっていないと思うけど、「絵を見るのも楽しみのうち」だということは理解するようになった。


綺麗な絵があるなら、それに越したことはない。

また、絵を見ることが目的なら、ゲームは簡素でつまらないくらいでちょうどいい。


今のソシャゲとか、「面白くない」という人もいるけど、絵を見たくて遊んでいる人は面白さなんて求めていない。

それが理解できないで文句を言うのはお門違い。


ゲームの楽しみ方は幅広い。巧妙で奥深いゲームのルールなんて求めるのは、そういうのが好きな一部のマニアだけだ。




Comet では、敵をたくさん囲んだ時に、100、200、300 …と得点単価が上がっていき、1000点以上には上がらない。

これは、初心者でも楽しめるように配慮したつもりだった。


100、200、400、800 …と倍々で増えていくのが当時のゲームとしては主流だったように思う。

でも、それじゃぁゲームマニアと初心者の得点差が離れすぎてしまい、一緒に楽しめなくなる、と思ったんだ。


これは思い違いだった。

例えテクニックを使用した時の得点上限を低めに抑えたとしても「テクニックで得点が上がる」という仕掛けを入れている限り、マニアと初心者の得点差は大きく開く。


でも、テクニックを使える人は、それに対する見返りがなくては面白くない。点数が上がる仕組みは必要だ。

つまり、マニアと初心者が一緒に競えた方がいい、という考え自体が間違えていた。


comet でこのことを知ったので、その後のゲームでは得点を低く抑えないようにした。

そのほうが遊んでいて気持ちいから。




マウス(初お披露目した大学祭では、トラックボールを使用)を使ったのも、初心者が楽しめるようにだった。


マニアは、コントローラー操作に慣れている。

じゃぁ、慣れないコントローラーを用意すれば、みんな同じスタートラインに立てる。

初心者にも競い合うチャンスがあるはずだ、と思った。


でも、トラックボールは時々使われているゲームがあったし、やっぱりマニアは扱いがうまかった。


このときはまだ勘違いしていて、トラックボールじゃダメだったんだ、と思っていた。

翌年「マイク入力」のゲームを作ったら、ゲームマニアの友人は、すぐにゲームルールを理解し、最適な操作方法を編み出した。


この段階に至り、コントローラーを工夫すれば初心者でも同じ位置からスタートできる、というのも勘違いだと気づいた。

マニアはコントローラーの扱いがうまいのではなく、どんなゲームを見てもすぐにルールを把握する適応力に優れているのだ。


これ、ずっと後に任天堂が Wii を発売した時にも同じことを感じた。

全く新しい操作方法で誰もが一緒に楽しめる、ゲームの在り方をリセットする意欲作…だったはずなのだけど、マニアはやっぱり適応力が高かった。




大学時代の、まだ青臭かった自分が作ったゲームなので、ある意味では黒歴史でもある。

BASIC で組んだものだからね。処理が下手な部分がいっぱいあって、スマートではない。恥ずかしいものだ。


その一方で、広く遊んでもらった初めての作品だ。

雑誌に投稿した作品がたまたま流通業者の目に留まり、市販してもらえることになった。


これで「自分の作ったゲームを多くの人に遊んでもらえる」という喜びを知ったから、ゲーム業界を志すようになった。

人生の転換点だった。


記念碑的な思い入れがあるけど、出来が悪い恥ずかしい作品。

それが Comet だったので、いつかどこかでリメイクしたい、という思いはあった。


実際、手を付けたこともあるのだけど、面倒くささが先に立って完成しなかった。



先日、コラムスクローンを作ってみて Scratch の性能が案外高いと判ったので、作ってみようと思った。

コア部分を試作したら、2日でできてしまった、というのは最初に書いた通り。



まぁ、リメイクした、と言うだけで納得してしまい、完成度は高くない。

いつか本気でリメイク出来たら楽しいけど、当面はこれでいいや。


#夢を語るなら、88星座のイラストを入れたいし、星の動きをもっと多彩にしたい。

 今は初期配置が違うだけで、どの面も似たような攻略法になってしまうから。

 星座の線に従って動く星、というのがあれば、星座の形にしている意味も出てくるだろう。

 また、88面は長いので、季節ごとの4コースに再編したい。

 …などなど、改良したい点はいくらでもある。



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