二世帯住宅?

秋になりました。

母親から電話があり、話しをしている際中に「そういえば、お父さん会社畳んだって言ったっけ?」と爆弾発言。

ぜんぜん聞いてないよ!

不況だし、今やめれば周囲に迷惑をかけずにやめられるギリギリの状況だったからやめることにしたんだそうです。

父ももう 76歳。隠居しても良いんじゃないでしょうか。


以前から「何かあったときのために」両親の居室を用意して置こうとは思っていました。しかし、どうもこれは同居を考えておいたほうがよいのかも。

同居となれば、間取り・住む街の選択も影響を受けます。そうなれば、必然的にメーカー選定も変わってくるでしょう。

家を建てようと思っていることを、両親に言ったものかどうか…。言わないで計画を進めるのは危険ですが、まだ本当に建てられるかどうか自分でも不安なうちに同居を持ちかけて、あとでガッカリさせるのも嫌です。


散々迷った挙句、思い切って計画を相談することにしました。父の性格だと、「若い人は若い人だけで好きにやりなさい」なんていうかもしれません。もしそうなら気軽に計画を進められますし、そうだったとしても当初予定通り居室くらいは準備しておきましょう。


敬老の日にかこつけて実家に行き、相談があると言って「実は家を建てようと思うんだけど」と切り出します。

もちろん、ずっと先になるかもしれないし、やめるかも知れないとも断っておきます。そして…

「その時には、同居を考えといた方が良いかな?」


父にとって、この申し入れはうれしかったようです。

「もしできることなら、そうしてもらえるならありがたい」

予想とは逆の答えが返ってきました。まだ会社の清算作業中だった父は、将来についてちょっと弱気にもなっていたようです。


しかし、これでまた、方針大変更です。家に求める機能が増えました。

両親の居室を本格的に用意する必要があります。

父は結構本持ちです。特に、平凡社世界大百科事典全33+3巻(目次だけで1巻と、日本地図・世界地図)は、古いとはいっても見事なもので、同居するならぜひ持ってきて欲しいです。でも、これだけで大きな本棚1つ分あります…。

趣味は庭いじりなので、ある程度の庭も必要でしょう。もう高齢なので、あまり山の上などの立地も辛いですし、バス通りの近くが良いです。ちなみに、僕ら夫婦の主な移動手段は自転車なので、駅から自転車で移動できる範囲というのも条件です。


母親は特にこれといった趣味はないのですが、収納上手で沢山の食器を持っています。それらを収納するスペースは用意してあげたいです。

それほど料理が上手と言うわけではないけど、何かしら料理をしているのが好きなところもあります。出来れば使いやすいキッチンを用意してあげたいけど、二世帯だからといって二つ用意できる余裕はありません。ここのところは我慢してもらいましょう。


何よりも重要なのは、同居したらうちが「実家」になってしまうことです。僕の兄弟は6人いて、僕より上の4人はすべて結婚し、2人の子供がいます。正月とお盆には、北海道に住む長女の家族以外の全員が集まる習慣があるので、20人以上が入れるスペースが必要となります。


間取りを考えると、必要スペースだけで50坪近くになってしまいました。その後、じっくりと考えながら削れるところを削り、使いまわせるスペースは使いまわし…40坪あれば何とかなるかな、と思うようになります。

1階 20坪として、大船に多い建蔽率 40%、容積率 80% の土地だとしたら、50坪以上が必要です。庭のためにもう少し欲しくはありますが…


建蔽率とは、土地に対して建築を行ってよい面積の割合です。40% なら、60% は庭なり駐車場なりの「土地」のまま残さなくてはなりません。
 容積率は、土地に対して家の延べ床面積の割合です。建蔽率40%、容積率80%なら、1階と同じサイズの2階を作れることになります。


駅からバスでも自転車でもいける範囲で平坦の土地と言うのは、非常にいい土地の部類に入ります。40坪の床面積と言ったら、豪華な建物の部類に入ります。

豪華な建物を、いい土地に庭付きで…。でも、予算はそれほどありません。父は会社の清算の際に、取引先に迷惑をかけないために自腹を切って赤字を補填していますから、援助は期待できません。もちろん僕の資金だけではたいした金額は出せません。

どう考えてもこんな条件の家は建たないでしょう。でも、最初からあきらめたら計画はそこで終わりです。要望はどんどん出しておいて、8割を満たせれば合格点と考えることにしました。無理を承知で探しましょう。


実は、いま住んでいるアパートを探す時も、かなり無理な条件で探したら、あっさりいい物件が見つかったという経験があります。きっと今度も何とかなるでしょう。

虚仮の一念岩をも通す。念じていれば、奇跡だって起こるかも知れません…

(ページ作成 2004-08-05)

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