完成引渡し

3月31日、いよいよ完成引渡しとなりました。

予定では、この日の午後早いうちに銀行で融資手続きをして、その後気密測定・施主検査・引渡し…という、濃密なスケジュールでした。


普通、完成して気密測定→施主検査→銀行融資→引渡し、というスケジュールを取ります。この期間、およそ10日〜2週間程度。年度末までに終わらせたほうが何かと都合が良かったのですが、1日ですべてを済まそうというのはあまりにも異例な方法だと思います。

でも、午前中は仕事で外せない予定があったので銀行融資は3日前に手続きを済ませてあります。

施主検査は午後3時からでした。


せっかくなので、当日両親は昼過ぎにはやってきて、昼飯を一緒にとることにします。

また、これもせっかくなので、新居のすぐ近所に住んでいるうちの兄の家族(とはいえ兄は仕事があるので、義姉+姪2人)も誘って一緒に食事をします。もちろん、あとで新居披露の予定で。


完成した家いったん義姉とは別れ、2時ごろ新居に到着しました。でも、まだSWHの人は誰も来ておらず、鍵は閉まっていました。

仕方がないので家の周りをウロウロ見て回ります。そうこうしているうちに、すぐにSWH現場担当のFさんがやってきました。

「ちょっと、近所に住んでいる姪たちに家を見せてやっても良いですか?」と許可をもらい、携帯電話で連絡。数分後には義姉と姪たちがやってきました。


「実は昨日気密測定を済ませてあるのですが、C値は0.8でした」とFさんに言われます。

あれ? 見たいと思っていたのにやっちゃったの? と思ったら「でも、見たいとおっしゃっていたので今日もやろうと思っています」と言葉が続きます。


ちなみに、C値とは「床面積1平方メートルあたりに、何平方センチメートルの隙間があるか」という値です。
 国の定める次世代省エネルギー基準では、関東ではC値5.0以下を目標としています。でも、実際にはこれを満たしていない住宅もありますし、古い住宅ではもちろん満たしていなかったりします。
 C値 1.0 を切ればかなり高気密だ、という部類になるそうで、0.9行けば結構すごいこと。スウェーデンハウスでは0.7なんていうのもたまに聞かれますが。
 (もっとも、測定方法自体が誤差を含んだものなので、このレベルになるとあまり数値に意味はなくなってくるそうですが…)


玄関鍵の交換玄関の鍵は引渡し直前に交換します。工事中の鍵は工事関係者にも渡しているため、万が一にも合鍵などの問題が出ないようにするためです。




姪たちがひとしきり家の中を探検している間に、3時になりました。施主検査などは子供にはつまらないだろうからここまでで帰ってもらいます。引っ越してきたらまたおいで。


階段下収納子供たちが一番気に入ったのは、暗くて狭い階段下収納でした。
 僕も以前は、家を建てるなら穴蔵のような地下室を作りたいと思っていたはずなのだが…
 狭くて薄暗い「秘密基地」って、なんかあこがれませんか?



このころから、続々と業者の方が集まってきます。SWH営業のHさん、設計のTさんもやってきました。

世間話程度に、先日Fさんにも話した茅ヶ崎の友達の家に遊びに言ったら、SWHでビックリした。しかも現場担当がFさんだった」という話をしてみます。いやぁ、世間は狭いですねぇ、って…。 すると、Hさんから思わぬ反撃(?)が。

「世間が狭いといえば…間違っていたら申し訳ないのですが、もしかして新保さんホームページで建築日記とか書いてます?」

ドキッ! はい、実はいままで内緒にしていましたが、書いてます。しかもgoogleで「SWH」と検索すると、かなり上位にいたりして…


なんでも、Hさんの担当している人が壁に緑色を使いたいと検討しているのだけど実例が少なく、このページを見てぜひ実物を見てみたいと言っているのだとか。

「いやぁ、場所が大船で、1階が緑で2階が黄色の壁で、営業担当の人のイニシャルが「H」の家を知らないかと尋ねられまして、もしかしたらこの家のことかなぁと…」

うーむ、確かに世間は狭い。内覧会などには協力するという約束で少し値段安くしてもらってますし、外壁見せるくらいかまいませんよ。


ダイニングダイニングとキッチンは、カウンターで隔てられています。「子供と一緒に家事ができる家」にしたかったので、皿などを受け渡せるようにカウンターは広め。
 カウンター下の棚は、キッチン奥にある食器棚まで行かなくてもティーセットくらいは取り出せるように…とつけたものだが、想定以上に収納力があったのでどう使うか思案中。



気密測定

「少し準備に時間がかかるので、先に外構の打ち合わせからお願いします」とFさんに言われ、Tさんも交えて外構の打ち合わせを行います。

家は今日で引き渡されますが、外構はこれから整えるのです。引越し後までかかる予定。


枕木に表札をつける予定なのでその位置、敷地の入り口に駐車場のコンクリートを打つので、その際の打ち合わせ、敷地内のインターホン・ポスト位置などを詳細に決めます。

また、擁壁部分にブロックを1段積み上げる予定なのでその説明と、擁壁の端にコンクリートのひび割れができているので、そこも補修するとの説明を受けます。


気密測定さて、いろいろ話をしている間に、気密測定の準備が整いました。いよいよ気密測定開始です。

「15分くらい、窓などを開けないでください」とFさんにいわれます。僕と父は興味深々で計測器などを覗き込んでいますが、子供が泣いたので妻と母は別の部屋へ。

気密測定は、写真のような機械で空気を家の外に送り出し、室内と室外の気圧差を測ることで行います。隙間が多ければ気圧はあまり差ができないはずですし、隙間が少なければ気圧差が大きくなります。


しばらくたって測定終了。プリントアウトされた結果によれば、C値は1だそうです。

「今日は、どんな方法で測定しているかをお見せしようと思って行っただけなので、換気システムなどを塞いでないんですよ。換気システムは隙間だとわかっているので普通はシートで塞いでから測定するんです。」とFさんの弁。隙間をあえて開けた状態で測定して 1.0 というのは、やっぱり良い数値だそうですが。

さらに、気密測定時には機械の付近であまり人が動かないほうが良いのだそうです。空気の流れが変わってしまうので、気圧が正しく測定できないのだとか。僕と父が機械を覗き込んでいたのは良くなかったのか…


キッチンキッチンの色は赤。ちょっと派手かと思いましたが、対面キッチンなのでリビングからは赤い部分は見えず、違和感はありません。
 キッチンに入っている食器洗い器は、家全体の中で唯一こだわりを貫き通した部分。設計前からホシザキを入れると決めていました。
 予算の関係もあり、これ以外には特にこだわりはなく、ほとんどが標準品か、安めの部材を使っています。ただし、値段が変わらない範囲で色のコーディネートなどにはこだわりましたけど…



施主検査

測定終了、ということで施主検査に移ります。検査というより説明か…


まずはエアコンの説明から。リモコンの使い方は…というところから入り、フィルターの洗い方など。説明書読めば載っていることだけど、一応説明を受けておきます。

そして、家の外の説明。室外機が置かれている位置と、準備配管について。また、除湿などの際に出た水分を排水する口についても説明があります。

以上、エアコン関係の話終了。


続いて水回りの話があります。

まず、トイレの手摺・ペーパーホルダー・タオルリングの位置などについて。上棟打ち合わせの時のままで問題ありません、ということを確認したら、その場で取り付けとなりました。

洗面所の配管について。洗濯機用の配管について。ここら辺は見たまんまなのであまり問題はありません。

お風呂場の給湯システムの使い方について。エコキュートの電源もう入っちゃってるのね… 沸かされたお湯、半月後の引越しまでどうするんだろう (^^;

つづいて、キッチン側のエコキュートリモコンの使い方についてと、キッチンの配管について。そして、こだわって導入した食器洗い機について。

…といっても、食器洗い機の簡単な操作法のほかは「説明書読んどいてください」なんだけどね。

最後に家の外に出て、エコキュートの最低限のメンテナンスの話と、屋外水道栓の説明があって終了。


最後に、Fさんから「今日は都合が悪くて松下設備の人がこれなかったので」と前置きがあって、電化製品の使い方の説明があります。

換気設備についてと、キッチンのIH、換気扇の使い方について。後日松下設備の人が改めて説明に来るそうです。


子供部屋2階子供部屋は、10畳の大空間。将来5畳2部屋に区切るつもりだけどね…
 階段を上ると、目の前に大ホールのように子供部屋が広がっています。さらに階段横にもファミリーホールがありますから、非常に開放的な空間になっています。
 まるで計算して作ったかのように書いていますが、予算がなくて扉を付けられなかっただけの話だったりします(笑)




…というわけで、説明終了。一応施主検査ということになっているので、すでにFさんの方で発見して修正した不具合についても説明があります。

まず、キッチンカウンターの端に工事中にぶつけた跡があったことについて。実は、これは気づいて以前に問い合わせていました。

これは、木のぶつけた部分を削ってパテで埋め、木目を描きいれることで修正してありました。知らなければわからないほど良くできています。ということで、これは問題なし。


洗面所の扉が無垢の木でできているため、少し反りが生じていたそうです。すでに扉の蝶番を調整して使ううえで問題ない状態にはしてありましたが、念のため代わりの扉を発注しておいて、そりがひどくなるようなら自分で交換することができるようにしておいてはどうか、という提案があります。

そういうことができるのであれば、その扉はもらっておきます。使わなくても質のいい木材なんだし。


同じ洗面所ですが、洗面台に少し傷があったそうです。すでに修正してわからない状態になっていましたが、気になるようだったら交換します、と言われます。

しばらく悩みましたが、交換であれば壁に接着したコーキング部分を一度はがして交換、ということになるので、今度はコーキングした部分が多少汚くなるそうです。

どこかしら汚くなるのであれば、面倒がない分今のままでいいや、ということになり、このままにしておくことに決定。


とりあえず、Fさんのほうで発見していて、修正済みの不具合はこれで終わり。

工事中から結構見ていましたし、今日も3時より前に来て見ましたけど、僕のほうでもほかに不具合らしい不具合は見つけられていません。これで問題ないと思います。


風呂風呂は緑色。この色は「いい色だ」と気にいる人は多いながら、実際に使う人は少ない色なんだそうです。
 うちは外壁は緑だし、風呂も緑。和室は畳が緑なのに合わせて全体に緑がかったイメージにまとめましたし、和室とつながっているリビングにも少し緑を入れています。さらに、実は仕事部屋も薄い緑色の壁だったりして…
 「ちょっと緑が多すぎたかも?」と完成後になってから思いましたが、悪い色じゃないと思います。



引渡し

なんとなくキッチンカウンターの周りに集まり、Hさん、Tさん、Fさんと雑談になります。そろそろ夕暮れで、西向きの窓から夕日が入っています。電灯類はまだ取り付けていないので、キッチンカウンター上の蛍光灯だけが周囲を照らしていて、非常に落ち着いた雰囲気。

雑談しながらも Hさんは書類を整え、いよいよ引渡しとなりました。

書類にサインし、捺印します。家の手入れの手引書と保証書、鍵とSWH特製キーホルダーが手渡されます。


鍵引渡しが完了し、鍵を受け取りました。キーホルダーもSWHオリジナルです。
 「このキーホルダー、ネットのオークションで高値で取引されているそうですよ」とHさん。欲しいと思ったらン千万円払わないといけないものですから、究極のノベルティーグッズ?
 この鍵を渡されて引き渡し完了です。この後の戸締りは、自分で責任を持たなくてはなりません。




あせらずにゆっくり取り組もう…としていたはずの家作りなのに、非常に忙しくてあっという間だったように思えます。

その反面、設計打ち合わせをしていたのはもうずっと前のことのような…

打ち合わせ中に生まれた子供は、7ヶ月になってハイハイをはじめ、ちょうど広いスペースが必要になり始めたところです。


ともかく今日、家が自分のものになりました。

明日からもまだ、電灯を買いに行ったり家具を買いに行ったり引越しの準備をしたりで忙しいんですけどね。


SWH の方々に、「長い間ありがとうございました」と挨拶をしようと思いましたがやめました。SWH は引渡し後のメンテナンスも責任を持つ会社です。これからが、本当に長い付き合いの始まりなのです。


































なんか名残惜しいけど、もう日も暮れます。しばらく雑談した後、「そろそろ帰りましょう」と切り出しました。

忘れ物ないよな…施主検査もほとんどFさん任せだけど、見落としないよな…と考えた時に、ちょっと気になることを思い出しました。


リビングのカーテンを開けてみます。和室のカーテンも開けてみます。「あれ? たしかここって、網戸ついていませんでしたっけ?」

あわてて確認するTさんとHさん。このとき、すでにFさんは家の外に出ていました。


打ち合わせ中、予算の都合で網戸を全部無くしたのですが、最終的にこの2部屋だけ復活させた覚えがあります。それとも、結局ここも無くしていたっけか…?

「あぁ… 設計図には、網戸書き入れてありますね。おかしいな」とTさん。

この後、Fさんとも相談して、入居後に網戸を取りつけにくることになりました。SWHの網戸は特殊で高いので、見落とさなくて良かった (^^;

感動的な引渡し後に見事にオチまでついて(?)、無事に引渡し完了です。網戸がないのでまだ未完成だけど(笑)

(ページ作成 2005-04-01)

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