なにができるの?
Llama では、前のページで書いたように、プログラムができます。
プログラムの中では、「場所」を使って「モード」を変えるのを基本として、他にもいろいろな条件で、いろいろな動作ができます。
これらを使って、普段「自分が気を使っていること」を全部Llamaに任せてしまう、というのが基本的な使い方。
まず、作者さんと僕がどのような設定をしているか、実例を挙げます。
その次に、どんなことができるかの一覧を示しましょう。
実例
作者さんの場合
例として、作者さんが何に使っているかが公開されているので、翻訳してみましょう。
- 夜は無音、仕事中は静かに
- 家にいて夜になったときは、データ通信を切る
- 毎朝6時にランチャーを再起動。これで快適動作。
- 在宅で朝8時と、仕事中で夕方5時半にBluetoothをオン。これは通勤に備えて。
- Bluetoothヘッドホンに接続できたら、バイブを3回動かす。これは私に接続を知らせるため。
- ヘッドホン接続が切れたら、Spotify(オンライン音楽サービス)を強制停止。これは、Spotifyがダメアプリで、停止せずに電池を浪費するため。
- ヘッドホン接続が切れたら、音楽の音量を下げる。
- ヘッドホンが接続されたら、確認を求めた後で音楽を最大音量にする。
- 家にいて充電中は、画面タイムアウトを5分にする(私がデバッグ中だから)
- Subcard barcode app(訳注:サンドイッチ屋であるサブウェイのアプリ。画面にバーコードを表示する)を起動したら、画面を最大輝度に。(反射する画面にレーザーでバーコードを読み取るには、そうしないと読めないから)
- 小型スピーカーをつなげたら、Spotifyアプリを起動
- 他に、ホームスクリーンにたくさんのショートカットを置いてある。モバイルデータや2G,3Gの接続をすぐに切ったり、画面をタイムアウトさせたり。
僕の場合
僕の場合、通信費を定額にしていないので、パケット代抑制と、電池消費を抑えるのに使っています。
具体的には
- 家にいる間は WiFiオン(画面を消すとWiFiスリープ)、普通モード。画面輝度は最低。ロック画面解除。画面オフまでの時間は30秒。
- 外出中はWiFiオフ、大声モード(雑踏の中でも聞こえるように)。画面輝度は自動。ロック画面有効。画面オフまでの時間は15秒。
- WiFi オンの間は、1分まってから自動更新有効。WiFiをオフにすると、自動更新無効。
- 夜寝る時間になったらWiFiオフ、静粛モード。夜中に時間を見るかもしれないので、画面オフまでの時間は2秒。
- SPモードメールが着信したら、モバイルデータ通信開始。1分後に通信を切る。これで本文を取得できる。
- SPモードアプリを起動したら、送信に備えてデータ通信開始。念のために自動更新無効。
- SPモードアプリが終了したり、画面がオフになったら、1分後に通信を切る。(まだバックグラウンドで送信中かもしれないので)
- 写真など、画面を回転させたほうが使いやすいアプリを起動すると、画面自動回転有効。終わると無効に。
- 家以外でFONの電波を発見すると、通知を出します。使うつもりは余りないのだけど、僕は Fonera なので興味本位に。
僕は自宅で仕事をしていて、家にいるのが普通ですが、毎日外出はしますし、週に一度は仕事先に出向きます。
これで、パケット代はゼロです。(SPモードメールの通信は、ドコモでは料金が発生しません)
できることの一覧
さて、他にもできることの概要を示しておきましょう。
できること、というのは大きく分けると、「条件」と「動作」に分かれます。
条件が整ったら動作を起こす、というのが基本です。条件も動作も、組み合わせが可能です。
条件
- 現在地
場所に 入る / 居る / 居ない / 出る - 時間
時間 / 曜日 / アラーム時刻 / カレンダーの予定 - 無線信号
WiFi / Bluetooth / モバイルデータ / テザリング / ローミング / NFC - 有線接続
イヤホン / 電源 / 卓上ドック - 画面
回転 / オンオフ / ロック画面解除 / 表示中アプリ / 通知バー表示 - Llama内部
条件すべて(AND) / 条件いずれか(OR) / Llama変数 - 端末の状態
通話状態 / 音楽再生 /電池残量 / 機内モード / 車載モード /携帯の再起動
概要のみ示していますが、例えば WiFi であれば、「接続」「切断」のそれぞれを条件にできます。
特殊すぎて書けていないのがひとつ。イヤホンは「有線接続」に含めていますが、Bluetooth ヘッドセットと有線イヤホンを同列に扱って「切断された」を調べる条件もあります。
動作
- Llama動作
モード切替・固定 / 「場所」の検知間隔の変更 / イベント待機 / Llama変数 / 通知アイコンの変更 - アプリ
アプリ起動 / 停止 / ショートカット実行 / インテント送信 - 無線
WiFi接続 / WiFiスリープ設定 / Bluetooth / 自動同期 / モバイルデータ / テザリング / GPS / 4G / APN - 画面
明るさ / オフ時間 / 自動回転 / オン・オフ / ロック画面 / ロック画面パスワード変更 - 端末の状態
機内モード / 車載モード / USBマスストレージ / 壁紙変更 / 通知表示 / スピーカーホン / 入力時バイブレーション - 音・バイブ
音を鳴らす / 喋る / 振動 / 音楽音量 / 音楽操作 - 要root・改造ROM
2G/3G切替 / アプリ強制停止 / 再起動
こちらも概要のみです。「場所」の検知間隔変更、とまとめているものも、実際にはセル・WiFi・Bluetoothなど、方法ごとに別々の設定が可能です。
上に書けなかった特殊な動作が一つ。Locale プラグインの呼び出しです。
Locale は、Llama よりも歴史のある、Llama 類似のソフト。プラグインで機能が拡張できるのが特徴です。
そして、このプラグインをLlamaからも使うことができます。いろいろと条件もありますし、動作保障はされませんが。
これらの条件、動作を組み合わせて、「特定のアプリが起動したら、画面の自動回転オン」とか、「寝ている時間になったら静粛モード」とか、自分の望む設定を行っていきます。
プログラムといえばプログラム。でも、簡単だし経験の無い人でも作れますよ。