平方根を求める(4)
目次
実用計算
最後に本格的な計算をしましょう。
530の平方根を、小数第2位まで求めます。
もう、方法自体は理解できていると思うので、必要以上の解説は省き、計算式だけを書きます。
説明するのは、実用計算にすることで初めて出てきた概念のみです。
まず、5と30に分けて考えて、5の部分の計算です。
5-1=4
4-3=1
1-5=-4
今までは「0になったら終わり」にしていましたが、0にならずにマイナスになってしまいました。
この場合、マイナスになる直前の計算までを採用します。
つまり、ここでの計算回数は2回。5の平方根は「2」で、計算の余りが1ある、という状態です。
ここで桁をずらします。
「5」の計算は、実は「500」の計算で、平方根「2」も、実は「20」だった、ということですね。
練習問題の例と違って、余りも「1」あります。こちらも100倍して、最初に残しておいた「30」と合わせて「130」残っている状態と考えます。
続いて引く数は、最後に引いた3に1を足して10倍し、さらに1を足した「41」。
130-41=89
89-43=46
46-45=1
続ければマイナスになるので、ここでやめておきます。
最初は2回、次は3回の計算で終了なので、530の平方根は23。
…でも、余りがあります。続けましょう。
これ以上の計算は「小数点以下を求める」ことになります。
小数点以下を続ける
実は、530の計算ではなくて、53000の計算だった、と考えてください。
「小数点以下」といっても特別なものではなく、今までどおり桁ずらししていくだけです。
勝手に100倍していいのかって?
これより先の計算は、最終的な結果が「小数点以下」になっていれば、辻褄が合います。
530.1 の平方根を求めるのだとしたら、ここで「53010の計算」だったことにします。
さて、新たに引く数は、45に1を足して10倍し、さらに1を足した「461」
引かれる数は、先ほどの余り「1」を100倍して「100」です。
100-461=-361
いきなりマイナスです。
つまり、ここでの計算回数は「0回」。530の平方根は、23.0。
計算していないのだから、100は全部「余り」です。
最後に引いた値は…?
461は「最後に引いた値の、次の奇数」にあたります。
最後に引いた値に1を足す、というのは、「次の奇数」から見れば、1を引くのと同じです。
つまり、ここで「次の桁」の準備するには、461から1を引き、10倍して1を足します。
次の桁で引く値は、4601になります。
(納得できない人は、そもそもこの計算がどういう意味だったか、前に戻って考え直してみましょう)
余りの「100」も100倍し、次の計算。
10000-4601=5399
5399-4603=796
これ以上は引けません。計算回数は2回。
つまり、530の平方根は、23.02です。
これで、530の平方根を、小数第2位まで求めることができました。
さて…ここまで理解できていれば、「平方数と比較する」方法で平方根を求める方法を理解できたことになります。
もっといろいろな実例を見たい、という場合は、計算サンプルのページで好きな数字を入れてみてください。