2日目 -- 5月3日
朝御飯
そんなこんなで夜はふけて、翌日の朝となりました。夜の間はかなり雨が強く、神尾さんのテントは雨漏りがしたそうです。
「やっぱ3千円のテントはよくないなぁ」とは、神尾さんの弁。
朝になっても、雨は振りつづけます。7時ごろ起きると、高橋と相馬君が起きていました。寝る前にちゃんとした雨対策をしていなかったため、水に弱い物が濡れてしまっていたりします。ちょっと反省。
朝飯は僕と高橋と千恵子の担当なので、茹卵とサラダとパンにして、各テントに配ろう、ということにしました。それなら、雨の中でもずっとテントですごせます。
結局の所作っている間に晴れてしまい、みんなテントを出て来たのですが。
朝飯を作っている間に、神尾さんと田中さんがなにやら川を眺めて話し合っています。
田中:「降りて登れるかどうか、微妙な所だな」
神尾:「登れそうにみえるけど、思ったより苔で滑るな」
護岸工事のブロック壁を登れるかどうか様子を見ているようです。
私:「とりあえず降りて、登れなかったらロープ降ろしてあげますよ」
と、やす受け合い。しかし、この言葉で神尾さんが
飛び降ります。
面白がってわらわらと人が集まる。
川に出来た洲で悪戦苦闘する神尾さん。壁が登れなくて、流木を拾ってきたのです。(流木が足と重なって見えませんが、でかくて重そうでした)
パパ:「神尾君、石の間に沢蟹とかいないかな」
昨日の夜の間に、宮沢家のテントの中に蟹が一匹居たのだそうです。今はペットボトルに入れられて子供のおもちゃ。
で、神尾さんも探し回りますが、生き物らしいかげは見当たらないようです。
やがて、大きな流木を踏み台にして無事に帰って来ました。
さて、朝飯です。パンと茹卵とサラダ。簡単ですが、朝にはこのくらいの物が丁度良いです。
朝ごはん。サラダは写真のポテトサラダと、トマトサラダの2品がありました。
救出作戦
朝飯もそろそろ済んだ頃、突風が吹いてみやママが乾していたレジャーマットが川に落ちてしまいました。
それ救出作戦だ、と、それぞれが面白がっていろいろな方法を試みます。ちょうど、近くの橋の近くに引っ掛かって止まったようで、早速大野がつり竿を取り出して釣ろうとします。針は、たまたま持っていたS字型のフックです。
橋の上から釣り糸を垂らします。しかし、狙っている獲物は魚ではありません。
しかし、どうもうまくありません。レジャーマットは思ったより重く、竿が折れそうです。これは断念。今度は千恵子がビニール紐にフックを結び付けて、直接引っ張りあげようとしますが、なかなかフックがマットにかかりません。
ママ:「しょうがないし、危ないから無理しないで良いよ。レジャーマットなんて安いもんなんだから」
という声も出たのですが、すでにレジャーマットなんか誰も相手にしていません(笑) ただ、誰が最初につりあげるかを楽しんでいるだけです。
神尾さんが、どこからか長い竹の棒を持って来ます。しかし、これはレジャーシートを動かす事は出来ても、持ちあげる事は出来ません。そうこうするうちに、シートは再び流れ出しました。
田中:「このまま行けば、川まで降りやすい所があるからいっそそこまで流しちゃえ」
とはいうものの、なかなか思い通りにはなりません。降りやすい所の遥か前で引っ掛かって止まっちゃいました。
みんながどうした物かと右往左往するなか、
田中:「今行くぞ〜 俺に任せろ」
と、田中さんが下流から川におり、上流を目指します。
「初號機発進!」などと、謎のかけ声をかけながら川を歩く田中さん。
一方、大野は止まっているシートを下流に流そうと竹竿でシートをつついて・・・あれ?
大野:「おお〜っし、とったぁ!」
見事川からシートを取り上げ、本当に嬉しそうな大野。 あんた、それ面白すぎるよ・・・
シートをつついているのではなく、まだ取ろうとしていたのね (^^;
喜び勇んで帰る皆の中、まだ川の中の田中先輩は悲しく、
岸の壁を這い登ろうともがく
のでした・・・
自由行動?
朝飯も終わり、今日の予定を立てます。
曽根川:「じゃぁ、今日は自由行動の予定でしたから、昼飯も各自自由に。夕飯の準備がありますから4時半には戻って来てください」
私は昨日、宮沢さんと一緒に温泉に行こうと言っていましたので、宮沢さんの所に相談に行きます。
パパ:「ここから近いのは道志の湯だけど、ちょっと離れた所に風水波動温泉って言うのがオープンしたんだ。どっちが良い」
ママ:「道志の湯は止めようよ〜」
神尾:「あのイモ洗いはちょっと・・・」
あれ? 神尾さんたちも行くんですか?
相馬:「俺なんかもいくよ」
え? それじゃぁ・・・
大野:「俺は宮沢さんの車に乗せてもらう」
って、結局全員行動じゃないですか (^^;
温泉へ行こう
全員となると、貴重品は置いて行けません。ちゃんと点検して、急に雨が降っても良いようにテントサイトの整備をして、出発します。
道志の湯は以前行ったときに、客が多すぎてのんびり出来ないという目にあっているので、風水波動温泉とやらに行く事にします。
せっかく晴れたのだし、予報でも
今日は晴れ
という事でした。みやパパの車は、幌を外してオープンカーにしています。私の車はみゃパパの車の後ろです。
しばらく走っていると、すこし雨が振り始めます。
高橋:「なかなか予報通りには晴れないねぇ。前の車屋根ないのに」
ラジオを聞いていると、いつのまにか天気予報が
「雨は少ないが、風の強い暴風雨」
にかわっています。
そのまま走っていると、山中湖周辺で渋滞にはまってしまいました。雨は降ったり止んだりを繰り帰しながら、徐々に強くなっています。
雨の中をオープンカーで走るみやパパの車は、渋滞の中注目を浴びています。
ラジオの天気予報は、いつのまにかまた変わっています。
山梨県全域に、大雨注意報
が出されました (^^; なんて当てにならない天気予報なんでしょう。
渋滞をやっと抜け、温泉についたのは昼過ぎでした。渋滞しなければ30分の道なのに、G.W. の山中湖周辺道路を甘く見過ぎていたようです。
しかし、温泉もまた混んでいます。入るのに、
予約して1時間待ち
だそうです。他の人はまだ駐車場にいましたので、もどって相談します。
私:「どうします? 1時間待ちらしいですよ」
パパ:「え! そんなになっているの? うーん、もうちょっと離れた所に健康センターがあるけど・・・皆で相談して」
みやパパと大野は、幌の取付作業で忙しいようです (^^; 失礼しました。
私:「1時間待ちらしいです」
神尾:「うぉ、道志の湯と状況がかわらんじゃないかっ」
ママ:「えー、どうする? ちょっと離れた健康センターって所に行けば、お風呂には入れるけど」
さすが夫婦、同じ事を考える (^^;
私:「ここで1時間待って面白い風呂に入るか、健康センター行ってのんびりするかですね。どうおもいます?」
・・・誰も意見を出しません。こういうときは言ったもん勝ちです。
私:「健康センターでのんびりしましょう」
異論は出ませんでした。
健康センターの前に、トイレに行きたかったのですぐちかくの「道の駅」に寄ります。トイレに言っている間に、高橋が交通・気象情報を見ていました。
高橋:「山梨県に、大雨・暴風・雷・
だってさ」 雪崩注意報
なんなんだ、雪崩っていうのは (^^; 雪なんてどこにもみあたらんぞ。しかも、雨止んで来たし(笑)
7つの温泉
山中湖大橋有料道路をとおって、ちょっと行った所に健康センターが有りました。うーむ、いかにもな感じの悪趣味なデザイン (^^;
私:「どうでも良いけど、別府温泉ってどこにあったっけ」
千恵子:「えーっと、九州の方じゃなかった?」
私:「じゃぁ、ここは恐らく日本で唯一の、富士山の見える別府温泉だ」
だって、健康センターの壁に「別府温泉」って書いてあるんだもの (^^;
健康センターの看板。別府温泉の文字の証拠は撮り忘れました。
ここの駐車場の門や、入り口など、非常に趣味が悪くて笑えるのだが、いちいち写真を公開していると大変なので割愛。
とりあえず2時間千円の料金を払って施設に入ります。中で遅い昼飯を取って、風呂に入ります。
風呂の数は・・・全部で7つに、サウナがついているようです。
- バイブラ風呂(泡のバイブレーションで全身をマッサージする)
- 富士神泉温泉(おそらくここらへんで湧いている温泉なのでしょうが、ぬるめ)
- 富士銘水冷泉(サウナ用の水風呂です)
- 別府温泉(お湯を持って来ているのでしょう)
- 漢方霊芝風呂(漢方薬を溶かしこんだ風呂)
- ラドン温泉(どこにでもありますね (^^;)
・・・そして最後の1つは「日替わりバスフラワー風呂 バラの湯」。
説明を読んだら、
薬用入浴剤「バスフラワー」
が入っていて、今日はバラだそうです。なめとんのか!(笑)
なぞの温度計
バラの湯をふくめて、全部に少しづつつかり、サウナも入り、最後はみんなのぼせ気味でぬるめの富士神泉温泉にあつまってきます。
私:「ところで、サウナ前の冷水の温度計見ました?」
すべての温泉には、古めかしいメーター式の温度計がついているのです。
さすがに風呂の中なので写真は無いのです。
本当に、古ぼけた感じのメーターしき温度計だったのです。
下にうにうにと伸びた蛇腹管が怪しすぎるのです・・・
私:「40度さしてましたよ」
神尾:「ウソだよな〜、あれ絶対10度以下だって(笑)」
私:「ところで、これってどういう仕組みなんでしょう」
温度計は、螺旋状に延びた蛇腹の管の先がお湯に使っているだけなのです。電子式ならそこがセンサーなのだろうけど、この古めかしい温度計がそんな仕組みとも思えない・・・
高橋:「管の中をバイメタル(温度によって曲がる金属)が入っていて、そのねじれが伝わっているとかは?」
ためしに管をねじって見ても、温度計は動きません。
神尾:「やっぱ電気じゃないの? 熱電対(温度によって抵抗が変わる金属)を入れてあって、電流を常に計っているとか」
言いながらも、なにか釈然としません。温度計自身は、古めかしくて電気式には見えません。
私:「うーん、やたら熱伝導率の良い物質を管に閉じこめてあって、実は温度計は機械式とか」
とりあえず言って見たものの、ちょっと実現が難しそうなアイデアです。
神尾:「ところで、さっきからいじくって管の先端をお湯に出し入れしているけど、温度変わらないよね。」
そういえばそうです。ここで新たな仮説が生まれました。
私:「温泉の温度なんてそれほど変わらないから、じつは温度計の針は固定!」
もしそうなら、水風呂の温度計が40度なのも説明が付きます。
早速実験しましょう。桶に冷水を汲んで来て、温度計をつけて見ます。・・・みるみる温度が下がりました。やっぱりちゃんとした温度計のようです。
その後の実験でわかった事と言えば、管の先に付けられた細長いセンサーは、先から3センチ程度の位置で温度を感じるらしい、ということだけ。結局真相はわからずじまいです。
・・・多分電気なのだろうけどね。見た目によらず。(最初から予想はついていたが、あの見た目があまりにも機械式っぽい物で (^^; )
夕飯に向かって走れ
「相馬君達は、夕食準備するからって先に帰ったよ」
風呂から出てみゃパパにそう言われます。みゃパパは家が近いので、ついでに子供の着替えを取りに行くそうです。我々は明日の朝の食材を買わなくてはならないので、先に帰ります。
時間はすでに4時半。急がないと暗くなってしまいます。
高橋:「そこの道を、まっすぐいっても曲がっても帰れるけど、どうする?」
直進なら来た道です。どうせ、山中湖周辺は渋滞しているでしょう。ならばまだ見ぬ道を選びましょう、と曲がります。
その後、覚悟した渋滞もなく、キャンプ場近くまで戻れました。食材を買うためあえてキャンプ場を通り過ぎ、近くのコンビニで買い物をします。
ところが、食材を買ってテントサイトに戻ると、まだ誰も帰っていません。後で知った事なのですが、山中湖周辺で、行きと同じ道を通っていたら大渋滞だったそうです。
もう夕暮れなので、明かりの準備をしながら待っていると、先に出ていた相馬君達が帰って来ました。夕食は焼肉だそうで、その買い物もしていたんだそうです。
その後、みんな続々と帰って来ました。そして、夕食前に
すぐに酒盛りになります。
焼肉って、みんなで鉄板囲んで・・・のつもりだったらしいけど、この人数じゃ無理 (^^;
結局、相馬君、曽根川さん、千恵子が焼いて、みんなは飲みながらそれをつつくのみ。
私:「焼いてばかりで食べられないんじゃない?」
千恵子:「焼きながら、一番良い所食べてるよぉ」
まぁ、そういうもんか (^^;
やがていつのまにか相馬君だけが焼いている状況に。もう最後の晩だから、と残っていた物をなんでもかんでも焼きます。
パパ:「相馬君、食べてる?」相馬:「ちゃんと一番良いとこ取ってますよー」
高橋:「相馬くーん、飲んでるー?」
相馬:「あー、飲みは足んない」
それ、と強い酒が相馬君の所に届けられます (^^;
みんな酔っぱらっていて、あとはずっとこんな調子。
これが有名な Indigoです。
Crimson、ONYXなどに続く普及機で、有名な Indy、O2の直接の元になった機種です。
CPU に MIPS の R4000を使用し、新しく設計され直したジオメタライザを搭載することで 3D 演算を実用速度で行うことに成功し・・・
嘘です。そのうえ、こんな冗談をどれだけの人が理解できるのかわかりません。ごめんなさい。
私も酔っていたので、あまり覚えていなかったりします (^^;