IHについて

目次

IHの使い勝手

IHは火力が弱い?IHはエコロジーではないIHの電磁波は人間に害がある

そのほか

IHで料理すると、臭いが部屋に充満するトッププレートが熱くなるので危険IHは鍋が振動するのがいやIHで使える鍋は限られるの?IHは微妙な火加減ができないのでは?IHは故障しやすい?IHだって火事が起こると聞いた子供が本物の火を知らない状態にしたくない

IHの利点

揚げ物が楽手入れが楽湯沸しが速い

IHの欠点

ガスコンロではない


トッププレートが熱くなるので危険

これもガス会社の影響か、良く言われているようです。使用後は 300度にもなることがあるのだとか。「だから、IHを使う人は使用後に濡れ布巾を掛ける癖が付く」のだとか。

使っている人間として言わせて貰えば、まず使用後にトッププレートを触りたくなるような状況、というのが理解しがたいです。料理をした直後であれば、料理の入った鍋がそこに置かれているわけですし、せいぜい配膳後の「空っぽの鍋」があるでしょう。


…はいはい。世の中僕みたいにずぼらな人間ばかりでなく、空っぽの鍋はすぐに流しへ、という人も居るのでしょうね(僕は、熱い鍋をいきなり流しに入れるのが嫌で、コンロの上で荒熱を冷まします。場合によっては、汚れを落ちやすくするために水を少し入れるので、さらに速く冷めます)。

僕も、コンロの掃除がしたくて、あえて熱いうちに鍋を退かす事はあります。飛び跳ねた油などが熱いうちのほうが、掃除しやすいからです。この場合、たしかに濡れた布巾でコンロを拭きますね。蒸して汚れを落ちやすくしようと、掛けておく人もいるでしょう。でも、熱いのが怖いから掛けておく、ということは聞いたことないです。


IHは鍋を温めることしかできないので、300度になるとしたら、鍋の中身も300度です。煮物なら水が入っているから、100度以上にはなりません。テフロン加工のフライパン用の、ナイロン製ターナー(耐熱温度220度)が溶けたことはありませんので、炒め物でもこんな温度にならないでしょう。

揚げ物油は温度調節機能がついているので、普通なら 180度程度になっていると思いますが、あえて揚げ物機能を使わずに油を温め「うっかり火事になりかけた」状態(サラダ油の自然発火温度は360度)なら、300度くらい行っているかも知れません。でも、それを通常の「使用後」っていうのはどうなのよ?


IHは鍋が振動するのがいや

これはそのとおり。嫌、といわれてしまえば、はいそうですか…というだけです。

鍋の柄を強く握れば、かすかな振動が伝わってきます。とはいえ、気づかない人は気づかない、というレベル。「振動するらしい」と前知識を持って触ればわかるかな、というくらいです。

鍋が軽ければ動きやすいので、中身が入っていない余熱中の卵焼き器、などは結構振動がわかります。オールメタル対応でアルミ鍋を使ったりするとはっきりわかるそうですが、うちのIHは鉄鍋しか使えないので未確認です。

ガス会社の体験会などでは、わざわざ振動が強い組み合わせを選んで置いてあったりするそうなので、体験会に行くのであれば、ガス会社のものや電気会社のもの、ハウスメーカー主催のものなど、数箇所行って見たほうがよいように思います。


IHで使える鍋は限られるの?

こちらもその通り。オールメタル対応の機器もありますが、効率が落ちます。IH用に鍋を買い換えるくらいのつもりで居たほうが良いでしょう。

IHで「使える」ことと、「使い勝手が良い」ことも違います。あわてて鍋を買い換えるからと言って、安物を選ぶと良くないです。安物は薄いアルミ鍋に薄い鉄板をくっつけてあるだけだったりするため、軽くて鍋が振動する、加熱ムラがでる、などの弊害があります。

鉄板をつけたアルミ鍋でもよいのですが、十分に厚手のものを選びましょう。

また、IH対応土鍋、と言うのもありますが、多くは土鍋に薄い箔を張っただけです。金属と土の膨張率の違いから、数年使うと金属部分がひび割れ、使用できなくなるそうです(未確認ですが)。

最近はいいIH土鍋も増えているようですが、慎重に選ぶ必要があるでしょう。

個人的には、IHを選択した時点で土鍋は「一切使えないもの」と考えています。どうしても土鍋を使いたいのであれば、IHを選ばないほうが良いでしょう。


IHは微妙な火加減ができないのでは?

ガスは無段階に調整可能ですが、IHは6~9段階程度の製品が多いですからね。メーカーによっては12段階、30段階なんてのもありますが。

ただ、自分で料理する人はしばらく自分の行動を気にしながら行動してみて欲しいのですが、料理をする時に「強火」「中火」「弱火」「とろ火」の4段階程度にしか、火力を考えていないと思います。料理のレシピ本なんかにも、その程度の指定しかないし。


ガスよりもIHのほうが火力調節の幅は広く、ガスで一番小さな火(とろ火)よりも小さな火力から、ガスよりも強い火力、湯沸し専用の最強火力まであります。ガスと同等の部分を4~5段階に分けたとして、全体が6~9段階になる、というのは妥当な線かと思います。


IHは故障しやすい?

IHは故障しやすい、と言う話も聞きます。

IH自体精密機器に相当する電気製品なのに、塩気を含んだ水が使われる台所にあるのだから、壊れないわけがない、と言う人もいます。吹きこぼれに弱い、という噂もあるようです。

でも、そんな水に関しては、メーカーだって考慮済み。多少吹きこぼれたとしても、通常の使用で水が中に入り込むことはないでしょう。

自分はまだ通常の使用範囲での「故障」に遭遇していませんが、ネットで「IH 故障」を検索すると、故障に遭遇する人は多いようです。


故障の詳細まで書かれたページを見る限りでは、故障の原因で多いのは、スイッチ部分、ロースター、フューズ切れ。スイッチの接触不良は経年変化によるもの、ロースターに関しては、マニュアルに書かれた使用法を守らない、お手入れ不足などが原因になりやすいようです。フューズ切れは時々あるみたいだけど原因不明なことがほとんど?

「吹きこぼれ」が原因だと考えている人が多いけど、詳細が明らかになったら無関係だった、と言うのも多いです。


我が家で使っているIHは、スイッチが接触スイッチ(物理動作部分がない)で、ロースターなしなので、たまたま故障していないだけかも?

まぁ、故障に関しては、ガスは多少故障しても使い続けられる(故障に気づきもしない)が、IHは故障すると動かなくなることが多いので、IHの不利な部分なのでしょう。


IHだって火事が起こると聞いた

そりゃ、起こります。加熱器ですから。

火がないから火事にならない、と考えている人もいますが、そんなことはないです。火がなくても、油を360~380度程度に熱すれば自然発火します。

IHではこれを防ぐための温度センサーが付いていますが、鍋の下に「米粒」などが挟まっていた場合、鍋が空中に浮いているために温度検知が出来ない場合があります。(浮いてはいても、電磁波の到達範囲なので加熱はする)

こんな場合に、加熱しすぎて火災、ということになります。…が、実際米粒なんか挟まっていたら、ガタガタするので気づきます。まぁ、現実に火災は起きているので、気づかない人もいるのだろうけど。


一方ガスの場合はといえば、こちらも最近では温度センサーが付いています。そして、こちらもセンサーに焦げ付きなどあると温度検知が出来ない、というのは同様。昔は「センサー付なのに火事。過信は禁物」というような見出しが新聞に躍ったものですが、最近はIHの火事のほうが話題性が高いので書かれないだけです。(いや、改良されたのかも知れないけど)


ところで、天ぷら油の自然発火、以外の火事に目を向けると、やはりガスのほうが火事の話は多いです。衣服に燃え移ったりとかね。フリースの部屋着が出始めた頃は表面フラッシュ燃焼等が問題になり、これも新聞に良く書かれたのですが…そもそも、これがIHが出始めの頃とかぶったので、「IHは火災にならない」神話が生まれたのだと思いました。

結局、程度問題です。道具は正しく使いましょう。


子供が本物の火を知らない状態にしたくない

ガスコンロの火なんかで本物の火を語るなっ!

…とつい興奮してしまうのは、僕の趣味がキャンプだから。本物の火を語るのであれば、親自身がマッチ一本で焚き火を起こせるようになってから言いましょうよ。

本物を知らない状態にしたくない、という意見には全面的に賛成です。年に1回でいいですから、本物の火(焚き火でもキャンプファイアーでも)を経験できるようにしてあげてください。

コンロの火なんかと違って、近づけば暖かいこと、危険なこと、火を維持することが難しいこと…親が語って聞かせることも多いことと思います。

そんな手間はかけられないけど、火を全く知らない子にはしたくない、というのであれば、ガスコンロは次善の策かも知れません。こんな「完全調整された火」は本物ではないけど、知らないよりずっといい。でも、それが最善だとは思わず、数年に一度くらい親子で焚き火を囲めることがあるといいですね。




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(ページ作成 2009-03-19)
(最終更新 2012-06-20)

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