腕時計型端末
目次
電卓
電卓です。メモリ機能は付いているけどルート計算はできない、普通の電卓。
10桁まで計算できる、と言うのは一般的な電卓よりちょっといいかも。
数字入力するのにも、数字をジョイスティックで選んで入力、なので使いやすくはないですが、急に必要になった時に「ないよりまし」かもしれません。
ファイルビューワ
テキストファイル、白黒画像、サウンド、クロノグラフのセーブデータの4つのファイルを閲覧できるビュアーです。
テキストファイルは、シフト JIS で書かれ、拡張子が TXT の普通のファイルを読めます。
8文字5行、と言うのはハードウェアの制約上当然の表示文字数なのですが、縦方向に「圧縮」することで、6行表示と8行表示も可能です。
もちろん、文字は潰れて読みにくくなります。一覧性と可読性のどちらを取るかはその時次第…
白黒画像ファイルは専用の物。
アドレス帳に使う「顔写真」とも違い、画面の縦横2倍サイズまで対応していて、スクロールするか、半分に縮小して表示することで全体を表示できます。
サウンドも専用データ。アラームなどに使用できるデータです。
クロノグラフデータは、内蔵のクロノグラフでセーブしたデータ。
これらは全て拡張子判別によって自動的にファイルビューワが起動されます。
そのため、ファイルビューワを起動してから読み込む、というのではなく、OS 上でデータファイルを直接開くことができます。
ゲーム
反転ゲーム、と言う名前でリバーシ…いや、ぶっちゃけオセロが標準アプリとして入っています。
オセロって言えないのは大人の事情。
厳密にはオセロとリバーシはルールが違うことが知られてますが、世に出回るリバーシは大抵オセロのルールです。
ユーザー作成のソフト
Ruputer は開発環境(GCC)込みで販売されたため、腕に覚えのあるユーザーが多くのソフトを開発しています。
なにぶん「腕時計型」なので、やたらと時計が多かった気がしますが…
ゲームもありますし、もちろん実用的なソフトもあります。
そして、画面が狭いけグラフィック画面があるのなら…お約束のように、HP200LX 由来の絵理沙フォントや美咲フォントを使用したテキストビュワーがあります。
先に、標準のファイルビューワでは最大で8文字8行と書きましたが、8ドットフォントなら 12文字8行表示が可能です。
1.5倍も多く文字が表示できる。地味だけど大きな差です。
液晶は白黒2値ですが、高速に点滅させることで4諧調表示を行うグラフィックビュワーや、ゲームもありました。
これも HP200LX ではよく見かけた技術。
…この時代って、今みたいに「持ち歩けるPCデバイス」ってそれほど多くないのね。
HP200LX は大きな存在で、他のデバイスでも HP200LX で開発されたデータや技術などの恩恵を受けることが多かった。
Ruputer も、その例外ではありませんでした。
エミュレータ
現在、Windows 上で動作する Ruputer エミュレータが存在します。
標準アプリは試せませんし、遊べるのはユーザーアプリのみです。
ユーザーアプリって言っても、赤外線を使うソフトなどは無意味ですし、「データを持ち歩く」ことに意味のあるユーティリティーを使っても面白くない。
…結局、ゲームくらいしか面白いものは無い。でも、液晶を高速点滅させて4諧調表示、などは再現してくれますし、再現性は高いです。
Ruputer に興味を持った方は、試してみるのも面白いかと思います。
1998 年当時に、腕時計サイズのコンピューターで結構激しいアクションゲームとか作れた…という事実だけで驚けます。