SSECの周辺装置

目次

標準的な装置

リレー記憶表引き装置テープ記憶ダイヤル記憶プラグ記憶

追加の装置

プリンタカードリーダーカードパンチャ紙テープパンチャ

アセンブル

実際のプログラム例

おわりに


プラグ記憶

10本

装置番号:610~619


固定値設定用です。

プラグ配線により、20桁のBCDを10本用意できました。


回路が「リレー」ではなく、プラグ配線になっていることを除けば、リレー記憶と互換性があったようです。

つまり、プラグボードで装置を入れ替えられます。リレー装置とプラグ装置間で、一部の桁を入れ替える例も、特許書面には出てきます。


リレー装置とプラグ装置を入れ替えると、符号を含む上位の桁は書き変えられるのに、下位の桁は書き変わらない記憶、なんてものが作れます。

つまり、マーク1に存在した「計算結果の符号だけが転送される記憶装置」を汎用化した仕組みです。


追加の装置

ここからは、どうやら後から追加された装置のようです。

基本的に、リレー装置と同じ番号になっています。


出力装置は、書き込むと、装置とリレーに同じ数値が送られました。

読み込んだ場合は、リレーから値が読み込まれます。


入力装置の場合、書き込むとリレーに値が書き込まれますが、読み込むと装置からデータを読みます。

(リレーに書き込んだ値を読み出すことはできないので、書き込む意味はない)


どちらの場合も、リレー装置には「別番号」が割り振ってあり、そちらを使うことで装置を回避できました。


装置番号 120 はプリンタですが、元々リレー記憶が持つ番号でもあります。

この番号に書き込みを行うと、リレー記憶に書き込まれると同時に、その数値をプリンタで出力しました。

読み込んだ場合は、単にリレー記憶に書かれた値を読み出します。


常にプリントされる、というのも問題があるため、回避するための装置番号も割り振られました。

160 に書き込むと、120のリレー記憶に書き込みが行われますが、プリンタ出力はされません。

同じように、16台目(160~169)を指定すると、常に 12台目(120~129)にアクセスが行われます。


同様に、17台目は15台目に、18台目は11台目に、19台目は13台目にアクセスします。


…規則性が見られません。ぐちゃぐちゃですが、後から追加したためだと思われます。


プリンタ

プリンタ2台

装置番号:120~123 126~129


リレー記憶の 120~123 に書き込んだ内容は、同時にプリンタ出力されます。

プリンタ出力したくない場合は、160~163 に書き込むと、実際には 120~123 に記録されました。


126~129は2台目のプリンタです。


カードリーダー

カード読み取り機2台

装置番号:150~154 155~159


カードリーダーは、内部にリレーで構成されたメモリを内蔵していて、「4枚前までに読んだカード」の内容も読み出せました。


150 なら、新たなカードを読み込みます。

151なら1枚前、152なら2枚前のカード内容を読み込む、という具合です。


155~159は台目のカードリーダーです。


カードパンチャ

カード穿孔機2台

装置番号:

130~133 140~143

136~139 146~149


1の桁が前半か後半かで、2台のどちらかが選択されます。

たくさん装置番号が割り振られていますが、どこに書いても同じ動作をしたようです。


紙テープパンチャ

紙テープ装置3台

装置番号:

No.1: 134,144

No.2: 135,145

No.3: 115,125


紙テープ装置の「上」に設置されていた、紙テープパンチャです。

こちらも、装置番号が2つづつありますが、違いはないようです。


さらに言えば、装置番号の並び方自体がおかしいです。

カードパンチャに割り当てた番号の隙間を 1,2 台目に使っていますが、それで番号が尽きたため、3台目は全く違う番号です。


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(ページ作成 2015-06-15)

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