ハワイ料理を食う

セットしておいたアラームの音で目が覚めました。寝てたのはほんの30分ほどですが、ずいぶんと楽になりました。


疲れが取れてみると、なんだかふくらはぎがヒリヒリします。見てみると、真っ赤に日焼けしていました。半ズボンを穿いていたのに足には日焼け止めを塗り忘れていたので…それにしてもなぜふくらはぎだけがここまで (^^; この痛みは、日本に帰った後もしばらく残りました。

時間はこのとき午後4時。結婚式のビデオも取りに行かないといけませんし、夕御飯も食べに行かないと。昨日のことが悔しいので、もういちどONO HAWAIIAN FOODに行くつもりです。


まずはタクシーで DFS ギャラリアへ。ハワイ到着時にJTBでもらった書類の中に、DFSギャラリアへまでの1回分のタクシー無料チケットがあったのです。もちろんお土産を買ってもらうためのサービスなわけですが、高い DFS ギャラリアで土産をかうつもりはまったくありません (^^;

DFS ギャラリアについたらJTB カウンターへ。結婚式のビデオを受け取ります。ついでに今日もスロットマシンを試しますが、なにもあたりませんでした。

DFS ギャラリアからはすぐに出て、インターナショナルマーケットプレイスに入ります。ここは、小さなお土産物屋さんが沢山集まったところ。

お土産…特に買っていくような相手もいないのですが、面白いものがあれば誰かに買っていっても良い、というつもりではいました。DFSギャラリアはブランド物が多いのですが、小さな店の集合体なら多少変なものもあるかもしれません。


Welcome


これはいろんなお土産物屋さんで見ることが出来た、イラストレタリング。

WELCOME と、ハワイを感じさせる絵を使って書いて(描いて?)あります。その場で自分の名前を書いてくれるという事でしたが、脇になにやらプリンタのような機械が見えたので「きっと名前データを入れて、PCでプリントするのだろう」なんて考えてたら、本当にその場で手描きしていました。特殊なレタリング用のペンを使って、何色もの線を一気に描くようです。

横においてあったプリンタのようなものは、描きあがったレタリングにラミネートプレスするための機械でした。

ある店の前に書いてあった説明によれば、元々「文字を絵で飾って描く」は東南アジアの方で見られる文化で、それをハワイ風にアレンジしたのだとか。


キャンドルこれもハワイの名物土産? 非常に綺麗なキャンドルが、小さなものは4個$10で売られています。ちなみにホテル内のドラゴンバザールでも同じ物を売っていたけど、そちらでは3個$10。

最初はこんなものどうやって作っているのか…と思いましたが、良く見て納得。いろいろな色の蝋を何重にも重ねた後、熱いうちに切り込みを入れ、いろいろなひねりを入れているのです。

文字が書いてあったり、ディズニーのキャラクターが付いたものもありますが、それらは後付けのプラスチック製。非常に大きな「ウェディングキャンドル」もありました。今回別に披露宴はやっていないけど、一番前に置く巨大キャンドルとして使ったらうけそう。


実は探していたものがあります。出発前に友人に「お土産なんか欲しい?」と聞いた所、「水着のおねーちゃんがヌードになるボールペン」と指定されたのでした。いや、もちろんギャグで言っているのですが、じゃぁギャグで買っていこうかと。

たかがボールペン、$1.50 も出せばあるだろうと馬鹿にしていたのですが、一番安かった店で1本 $2.90。大抵は5本組みで売っています。男性のヌード5本組というのもありましたが、誰が買うのか…

なんか、ギャグでそこまでお金を払うのはばかばかしいし、結局買いませんでした。


土産物屋は適当に切り上げて、目的地の ONO HAWAIIAN FOODへ。

店に近づいてびっくりしました。小さな店の前に行列が出来ている…。一瞬「どうしようか?」と思いました。諦めて別の店で食べようかと。でも、ここまで来て食べないなんて悔しすぎる。並びます。何時間かかろうが並びますとも!

店のおじさん出てきて、お客さんに「何名か」と聞いてまわっているので、「2名」と答えます。おじさんはちょっと店の中に入ったかと思うと「2名のお客さん、中に入って」と僕らを手招きしました。「何時間かかっても」と決意してからわずか5分ほどで店に入ります。


食べるものは店の外にあったメニューで決めてありました。コンビネーションセット $11 と、月曜日限定のチョップステーキ $2.95。店のおばちゃんにすぐに注文します。

コンビネーションセットというのは「ハワイ料理の盛り合わせ」です。実は彼女と二人でこれだけでもよかったのですが、こんなに人気のある店に入って2人で1人分は申し訳ないと思って…。チョップステーキは値段からするとそれほど多くなさそうでしたし、何よりも「月曜限定」に惹かれて頼んだのでした。

セットにはライスかポイがついているようです。どちらにするかと聞かれたら、もちろん食べたことの無い「ポイ」です。ちなみに、ガイドブックによればライスは長粒米だそうです。


ZAGATの楯落ち着いたので狭い店内を見渡してみると、僕の座っていた席の正面の壁に楯を見つけました。…ザガットサーベイの賞を取っているではないか。

ザガットは日本でもちょっと話題になりましたが、世界的に名の知られたレストランガイドです。ただ美味しければいいというだけでなく、値段や交通の便なども含めて「食べに行く価値があるか」を多くの人の投票によって決めるため、紹介されるだけでもたいしたものだという話。この店、そのガイドブックで「EXCELENT」のランク付けがなされているようです。

ほかにも、いくつかのレストランガイドでいい評価をもらっているようで、店内のいたるところに楯や賞状が飾られています。知らずに食べに来たのですが、これは行列も出来るわけだ。


大きなグループが帰ると、僕らより先に並んでいたお客さんが招き入れられました。後から来て先に入ったので申し訳ないと思っていましたが、どうやらちゃんと先に並んでいたグループの料理から出す模様。安心しました。

ここのおじさん、「ちゃんとルールを守る」ことに厳しいようです。外に行列が出来ているときはおじさんが空き席の状況を見ながら招き入れているのですが、途中で呼ばれてもいないのに入ってきた若い女性グループがいました。こういうとき、おじさんは怒って追い出してしまいます。怒られた方は「客を追い出すとは何事!」と逆ギレしていましたが。


さて…料理が運ばれてきました。多くの料理が小皿に少しづつもられています。順に紹介しましょう。

ロミサーモンとマウイオニオンまずはロミ・サーモンとマウイ・オニオン。

ロミとはハワイ語で「揉む」という意味。スモークサーモンとトマトと玉ねぎを細かく切って一緒に揉んだもの。あっさりとしたサラダの雰囲気です。

本によれば、季節によって入れてある野菜が変るみたい? キュウリとかが入っているときもあるようです。写真のものの上に載っているのは小口切りにした細葱。

マウイ・オニオンは名前のとおりマウイで取れた玉ねぎです。「非常に甘くて生で食べられる」と聞いていたのですが…まぁ、玉ねぎの辛みは「強くは無いが、やはりある」という感じでした。ただ切っただけの生としては美味しいのだろうけど、冷水にさらした玉ねぎならこんな感じでしょう…


ピピカラウとカルアピッグピピカラウとカルアピッグ。

ピピカラウは、軟らかい干し肉…とガイドブックには載っていました。まさにそのとおり、ソフトジャーキーの味です (^^;

カルアピッグの方は手の込んだ料理で、豚肉を丸ごと蒸し焼きにして、細かく裂いた後にさらにとろけるまで煮込んであるようです。これはメインディッシュの一つで、少し量も多いです。

味の方も非常に美味しい! 豚肉なのですが、蒸し焼きにされているためか脂が少なくさっぱりしています。


ラウラウとポイラウラウとポイ。両方とも写真にするとまずそうな料理ですね (^^;

ラウラウが本当のメインディッシュ。タロイモの葉で豚肉を包み、蒸し焼きにした料理です。写真では包まれた状態のままですが、中には角切りのばら肉が沢山入っています。中華の角煮のようなイメージですが、味付けは薄めです。でも、肉そのもののうまみがあって好きな味。

タロイモの葉は残すのかな…と思いましたが、食べても良いようです。ハワイ料理は肉が中心になるようなので、こういうところで野菜を取るのかも。葉っぱだけでは美味しくないのですが、肉と一緒に食べると良く合います。

そしてポイは…実は、一番物議をかもしたのがコレ。周囲の席を見ても、まずそうに食べている人が多いです。事実舌にピリピリとした感覚を残す、変な味がします。

ポイはタロイモをすりつぶしたもので、伝統的なハワイの主食だそうです。伝統的に食べられているものがまずいわけは無い! なにか食べ方があるのだろう…と彼女と話しながら食べます。彼女の仮説:「この刺激は、酵素特有のものではないか?」

たしかに、タロイモは長芋や里芋の仲間です。これらの種類には消化酵素を持つものが多く、生ではまずかったり、肌につくとかぶれたりします。もしそれが正しいなら…

ラウラウに、ポイをちょっとつけて食べてみます。やはり多少のピリピリ感は残るのですが、肉の脂っこさが消えてさっぱりと食べられます。これだ! ちなみに、カルアピッグや、この後紹介するチョップステーキともよくあいます。

ハワイの伝統料理は肉が多いですし、ポイが消化を助けてくれるのであれば欠かせないものだというのもわかった気がします。周囲の人がまずそうにしている中、おいしい食べ方を理解してちょっと勝った気分。(誰に?)


チョップステーキとハウピアチョップステーキとハウピア。

チョップステーキは、最初に書いたとおり別に頼んだメニューです。名前からステーキを想像していたのですが、こまぎれ肉を焼いたもの…焼肉を「チョップステーキ」と言うんだそうです。ここでは、玉ねぎなどの野菜と一緒に炒めてありました。味はうまかったです。

ハウピアはガイドブックによれば「ココナッツプリン」だそうです。デザートと考えて最後まで置いておいたのですが、周囲の人を見るとうまそうに食べている人とまずそうに食べている人にはっきり分かれる…

僕がまだ料理を食べているうちに、すでにお腹一杯になった彼女が一口食べました。彼女も不思議そうな顔。「なんだろう? これ…知っている感じなのだけど…」

僕も一口食べます。食べた瞬間に何かわかりました。名古屋ういろうだ。ココナッツ味の名古屋ういろう。

まぁ、これを「プリン」といわれて出されたら戸惑います。まずいと思う人もいるでしょう。でも、ういろうと思って食べれば非常に美味。このうまさは、ういろうを知らないアメリカ人にはわからんかも。



というわけで、全部食いました。おなかいっぱい。実は一番期待していたマウイオニオンが「案外甘くない」のにがっかりしたのだけど、全体に美味しい料理でした。期待しすぎていたのが悪いだけで、普通に食べたら褒めちぎってますね。

支払いを済ませて店を出ようとすると、おじさんに「ニホンジン?」と聞かれます。少し日本語が出来るようです。

Yes. と答えると店のメニューを日本語と英語で紹介したチラシを渡されました。「トモダチ、ヨンデキテヨ」。この店、行列までできているのにぜんぜん日本人を見かけないのが気にはなっていたのですが…やはり、おやじさんも日本人にもっと来てほしいみたい。

日本人の多くはワイキキでラーメンや回転寿司を食べています。郊外までわざわざ歩いてハワイの伝統料理なんて食べに行く人は少ないのかも。

しかし、このページを見て興味を持った人は、ぜひ行ってみましょう。有名店らしいので、タクシーとか使えば連れて行ってくれそうです。

チラシの絵しかし、看板では店の名前は「FOOD」なのに、チラシでは「FOODS」です。さらにチラシの日本語表記は「フード」で、ZAGATの楯では「FOODS」。どっちが正しいのか…。

ちなみに、「ONO」というのはハワイ語で「おいしい」の意味だそうです。僕は日系移民の小野さんがやっているのかと思っていました (^^;


(ページ作成 2002-08-04)

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