もう一つのライブラリ

目次

お詫びの骨子

2つのライブラリ

SBLSGL性格の違い

開発環境

誤りの経緯について

指針再表明


誤りの経緯について

以上の情報の訂正と共に、以下に誤りのあった経緯も明記しておきます。


本文中でも数か所に明記しましたが、僕はセガサターン互換の業務用基板である、ST-V のゲームを作る会社にいました。


僕が ST-V に携わったのは、時期的には立ち上げ期ではなく、立ち上げ後ひと段落ついた頃です。

まだ、プレステとの「戦争」には決着はついていませんでした。


SGL も発表されていませんでしたが、ゲーム開発に際し、開発中の SGL の提供は受けられました。

その後、SGL は ST-V 用として完成し、さらにサターン向けの CD 読み込み制御などの機能を加えて、「新OS」として発表されます。


僕が SBL を使ったことが無いのはこのためです。

ST-V を扱う現場では、SGL しか使っていなかったため、皆がこのライブラリを使っているものだとばかり思っていました。


まぁ、主な理由はそれだけなのですが…


当時は仕事で興味があったことも有り、ST-V で発売された他社のゲームも数多く観察していました。

数は多くはありませんが、サターンから ST-V に移植になったようなゲームもありました。


それらの動作から、家庭用ゲームでも SGL を使っているものは多い、と信じていました。

でも、もしかしたらサターンから移植されたゲームは SBL だったのかもしれませんね。


ST-V 移植されるゲームは、業務用クオリティに達している、と思われるものが中心だったため、おそらくは SBL を使ってもギリギリまで性能を引き出していたのでしょう。


…と書きながら、いくつか「あー、あのゲームの動きがガクガクだった理由はこれか」と思い当るものがあります (^^;



最初に書きましたが、都市伝説のように語られていた「サターンのサブ CPU はほとんど使われていなかった」を正すことが元記事の目的の1つでした。

そして、目的は十分達成されていると思っています。


しかし、どの程度のゲームがサブ CPU を使っていたか、という個別論になると、ちょっとわからないのが実情です。

「ほとんど使われていない」ではなく、「ほとんど使われていた」でもない。ではどの程度だったのか。


SBL か SGL か、またはまったく独自のライブラリを使用しているのかは、個別にプログラムを解析してみないとわかりません。

また、SGL 以外の場合には、プログラマーがサブ CPU を使っていたかどうかまで調べなくてはなりません。


サターンの話としては「ST-V で発売されたがサターン移植されなかった」を含めるかも微妙。

含めないと、SGL が少なめに見積もられそうにも思いますが…


僕としては、この調査までやりたいとは思ってないです (^^;;

興味がある方がいましたら、調査お任せします。


(調査したいと思わないだけで、調査結果には興味があります。ぜひ教えてください。)


指針再表明

最後になりますが、僕が以前から定めている指針の再表明を。


ゲーム業界の端っこに在籍していた人間として、知っている事実を少しでも残せれば、と思っています。


ただ、僕は僕の周りのことしか知りません。

嘘を書くつもりはありませんが、知らないことは沢山あり、結果的に間違っていることを書くことはあると思います。

古い話なので記憶違いなどもあり得ます。


それでも、何も残さないよりはずっといい、と考えています。


間違っている記述を見つけたら、どうぞ指摘してください。

目的が「少しでも事実を残せれば」ということなので、指摘されれば速やかに修正し、誤った経緯も公表しようと思います。


誤っていたのには理由があるでしょうし、その理由自体もまた、資料性があると思うためです。

(単に記憶違いなら、経緯まで公表する必要はありませんが)


今回の話でいえば、僕が知らなかった SBL の話を調査し、書くことができました。

誤りの指摘が無くては出来なかったことです。本当にありがとうございました。


前ページ 1 2 3 4

(ページ作成 2014-10-20)
(最終更新 2014-11-29)

前記事:細かな話題     戻る     次記事:次世代ゲーム機戦争
トップページへ

-- share --

20000

-- follow --




- Reverse Link -