細かな話題
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カートリッジスロット
セガサターンには、カートリッジスロットがありました。
CD-ROM なので、ゲームのディスクにゲームデータの保存などは行えず、本体内に電池でバックアップされた RAM を持っていました。
しかし、これは容量に限りがあり、電池が切れると消えるという問題もあったため、フラッシュROM カートリッジが販売されていました。
カートリッジスロットの当初の使い方は、これだけ。
後に、ゲームと組み合わせる専用 ROM が同梱のゲームも発売されました。
CD-ROM からのデータ読み込みは遅いですが、専用 ROM を使えばアクセス時間がないため、CD-ROM では製作できないようなゲームが作られました。
さらにのちには、拡張 RAM カートリッジが作られ、汎用的に使えるようになっています。
…でも、これだけを見ると、このカートリッジスロットがデータ専用だったみたい。
以前に書いた「ビーナス」ですが、サターン用が発売されることがあれば、このカートリッジスロットに差し込む予定だったのだと思います。詳細不明ですが。
拡張用の端子なんかはちゃんと出ているようです。サターンがプレステに負けていなければ、あるいは発売されたかもしれませんね。
また、セガサターンはカートリッジスロットからプログラムを起動することもできました。
でも、この機能を使用したゲームは1本もないはず。
起動 ROM は、CD-ROM よりもカートリッジを優先して起動します。悪用すれば、カートリッジから起動し、起動 ROM とほぼ同等の動作を行って CD-ROM を起動する、と言うプログラムも作れてしまいます。
そんなもの何が嬉しいかって? 先に書いた、コピープロテクトを回避できるようになってしまうのです。
カートリッジスロットから起動できる、という仕様は、メガドライブのように「カートリッジでソフトを供給」という可能性を考えてつけられた機能でした。
しかし、一転してこの機能はトップシークレットに。その機能が存在することすら外部に知られてはならない、と言う扱いとなりました。
…でも、どこかで気が付く人がいるのですね。
プロアクションリプレイ(以下 PAR)、というゲームの改造を目的としたソフト(セガのライセンスを受けずに市販されていた)は、ROM カートリッジで供給されました。
カートリッジスロットに PAR を挿し、ゲームの CD-ROM も入れて起動すると、まず PAR が起動します。
ここで、ゲームを改造するための指示を入力すると、CD-ROM からゲームを読み込んだうえで、PAR が読み込んだプログラムの一部を改造し、その後起動します。
CD-R からの起動ができたのかどうかは…PAR を持っていたわけではないので未確認です (^^;
先に書いた「拡張RAMカートリッジ」など、カートリッジスロットを併用するソフトは、PAR では使えませんでしたので、もしかしたらコピー対策だったのかもしれません。