クリスマスケーキ製造計画 (1)

以前・・・私が中学生だったころです。図書室で一冊の古い料理エッセーの本をみつけたのです。

すでに詳しい記憶はなくしましたが、そこに「作るのに半年はかかるケーキ」の話しが載っていました。なんでも、ケーキを焼くときにたくさんお酒を使うので、長いあいだ腐らず、それどころか時間がたったほうがおいしいというケーキでした。

当時はまだバブル経済前で、ケーキ屋さんで売っているのは一般的な生クリームを使ったケーキばかりです。そのような「生菓子ですので本日中に」というようなものしか知りませんでしたので、これは驚きとともに、いつか食べて見たいお菓子として記憶に残りました。


一昨年のクリスマス前、漫画「クッキングパパ」にフルーツケーキという、ありふれた名前のケーキが載っていました。ただ、ちょっと違うのは「1ヵ月以上熟成させよう」と書かれていたことだけ・・・どうも、これは中学のときに夢見たケーキらしいのです。

この年の年末は仕事が忙しかったので作れず、昨年は作り始めるのが遅れたため手抜き、かつ熟成期間を2週間しか置けず、今年こそは・・・というのが今回の計画の発端です。


計画その1 漬け込みフルーツをつくる

ケーキは1ヵ月〜2ヵ月熟成させる訳ですが、その前に、ケーキの材料となる漬け込みフルーツを作らねばなりません。これにも熟成期間として1ヵ月以上はほしいところです。というわけで、クリスマスに間に合わせるには秋から作り始めなくてはなりません。しかも、漬け込みフルーツの料理自体にも、1週間がかかるのです。

1.レーズンのラム酒漬けをつくる

材料
レーズン合計で
カップ1程度
オレンジピール
ドレーンチェリー
ラム酒適量

レーズン、微塵切りのオレンジピール、半分に切ったドレーンチェリーを、ぬるま湯でさっと洗い、密封できる容器に入れて、ラム酒を注ぎます。この状態で1週間置きます。

私の場合、家に余っていたのでアンゼリカ(ふきの砂糖漬け)も混ぜました。

これはすでに漬け終わった後の写真。レーズンばかりに見えるのは、オレンジピールが下のほうに固まっているから。


2.リンゴとバナナを煮る

材料
リンゴ、バナナ1.と同程度
ラム酒、ブランデー適量
砂糖、バター適量

リンゴのイチョウ切り、バナナの輪切りを作り、そのほかの材料とともに鍋にいれ、煮る。

バナナが煮崩れて、水分も飛んでトロリとしたら火を止め、すこし冷ます。

この状態で、すごくいいにおい。実際、つまみ食いしてもおいしいです(食べた人・談)


3.ブランデー漬けにする

材料1.と2.ででき上がったもの

1.のラム酒を捨て、2.に混ぜ、密封できる容器にいれ、ブランデーを注ぐ。そのまま冷暗所で1ヵ月寝かす。



これでできたフルーツは1年くらい腐らないそうです(私も初めて作るのでなんともいえませんが)。

分量は、ケーキ1個でカップ1杯もあれば十分です。今回の私の写真では鍋に一杯作っていますが、明らかに多すぎます。すでに男の料理の欠点「分量がおおざっぱ」が出ていると思って笑いましょう。

では、この続きは1ヵ月後・・・

(ページ作成 1996-10-01)

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