失敗しない焼きメレンゲ

ココア味・クマの形子供が卵の黄身をご飯にかけるのが好きで、白味が余ります。

これ使って何か作れないか? と試したところ、焼きメレンゲが子供に大好評。


…と、簡単に説明すればそういうことなのですが、うまく作れるようになるまで、失敗の連続でした

でも、失敗が多かったからこそ、「失敗しないコツ」がよくわかりました。


レシピそのものは、いろんなところに載っているのと基本的に同じものです。失敗しない魔法があるわけではないので、期待しないでください。

魔法はないけど、失敗しないノウハウを一緒に添えておきます。うまくいかない、という人はノウハウによく目を通してみてね。


目次


根本的な勘違い

材料

他に必要なもの

作り方

1. 卵白を泡立てます2. 砂糖を少し入れ、さらに泡立てます3. 絞り袋に入れます4. 天板に絞り出します5. オーブンで乾燥させます6. 瓶に入れて保存

応用してみよう!

ココア味のつくり方うまくいかないとき


根本的な勘違い


僕の場合、根本的な勘違いが二つありました。


1) ケーキ作りをしたことがあるから、メレンゲなら知っていると思っていた。

2) 焼きメレンゲとは、1 のメレンゲを焼いたものだと思っていた。


これ、料理の質問サイトなんかを見ていると、同じ勘違いしている人かなり多いです。

自分も知らずに大失敗したわけですが、今から偉そうに(笑)語ります。


まず、最初の勘違い。

メレンゲには大きく分けて3種類あります。それを知らないで同じだと思うと失敗します。


ケーキで使うのはフレンチメレンゲ。

焼きメレンゲで使うのはスイスメレンゲ。


違いはいろいろありますが、最大の違いは砂糖の量。4倍ほど違います。

甘さが違う、のではありません。砂糖と卵白が化学反応を起こす結果、同じ「メレンゲ」という名前でも全然違うものが出来上がります。



ちなみに、もう一種類はイタリアンメレンゲ。
これも砂糖の分量が違うのですが、さらに「砂糖を煮詰めてシロップにしてから加える」と、全然違うつくり方です。
熱いシロップで殺菌されるため、生で食べる用途(アイスやババロアなど)に使われます。


そして、第2の勘違い。

「焼きメレンゲ」は焼いたメレンゲではありません。


オーブンに入れて加熱するから「焼き」と言われてしまうだけで、オーブンは低い温度で乾燥に使うだけ。

砂糖がおおくて、加熱するとあっという間に焦げてしまうから、温度は110度以下。

これでも微妙に焦げ色が付くので、綺麗な色にしたい場合は80度で長時間かけて作るそうです。



と、勘違いしていた人はまず態度を改めてもらったとして…



材料


卵白 1個分(だいたい35g)

砂糖 卵白の2倍の重量(だいたい70g)


他に必要なもの

110 度以下に温度調節できるオーブン。

オーブンペーパー(シリコン紙)

絞り袋(適当なポリ袋で十分)

大きなボールと、できることなら電動泡だて器



卵白は2個でもいいですが、最初は失敗すると考えて(笑)1個にするのが無難です。

実際、多いと「乾燥」させる段階で難しくなり、失敗しやすくなります。


砂糖は、どうせ薄く焦げ色が付くのだし、三温糖でも大丈夫。

低温で色を綺麗に出したい場合は、上白糖やグラニュー糖を使うのでしょうが、僕は試してません。

(オーブンの最低温度が 100度なので試せない)


砂糖は目分量ではなく、ちゃんと重さを量ること。

「こんなに砂糖入れるの!?」と驚くくらいの分量ですが、焼きメレンゲは、卵白ではなくて砂糖で作るお菓子だと考えましょう。

量が足りないと失敗します。甘さを抑えたい場合でも、砂糖は1.5倍程度は必要です。


材料ではありませんが、器具はよく洗って水分を拭いておくこと。

油や水が混ざると泡立たなくなります。黄味も「油」なので、卵白を別ける際に黄味が割れたら、残念ながらその卵白ではメレンゲは作れません。


作り方

1. 卵白を泡立てます

卵白を泡立てるスイスメレンゲのつくり方としては「50度で湯煎しながら泡立てる」そうです。

でも、僕は面倒くさいので、フレンチメレンゲと同じ方法…つまり普通に泡立てています。

(厳密に言えば、フレンチメレンゲは冷やすんだけどさ。…僕は、温めも冷やしもしない室温でやってます)


卵白は、泡立てすぎるとタンパク質が変性して取り返しがつかない状態になります。

だから、この時点ではまだ頑張りすぎない。ある程度泡立てばよいです。


2. 砂糖を少し入れ、さらに泡立てます

砂糖を入れてさらに泡立てる結構泡立ったな、と思ったら砂糖を少し入れ、さらに泡立てます。


砂糖は、泡を消してしまう効果があります。同時に、タンパク質の変性を抑える効果や、泡を長持ちさせる効果があります。


だから、いっぺんに砂糖を入れたら泡が全部消えてしまいます。少しづつ入れること。

それでも、もともと割れやすい大きな泡は消え、細かな泡だけが残ります。


ここでさらに泡立てると、細かな泡がどんどん増え…いわゆる「きめ細かく、艶のある」状態に近づきます。

ある程度泡立ったら、また砂糖を少し入れる。そしてまた泡立てる。

どんどん艶が出てきます。砂糖を入れるたびに状態が変わっていきます。



砂糖は一般に3回くらいに分けて入れる、ということになっていますが、別に4回でも5回でも、わけて入れてかまいません。

むしろ、少しづつの方が失敗しにくいです。(先に書いたように、一気に入れると泡が消えます)


3回でやる場合も、最初は1/4 程度。2回目は、1回目より少し多いくらい。3回目は残りを入れます。

砂糖には泡を安定させる効果もあるので、すでに砂糖が半分入った後だと、多目に砂糖を入れても消えにくいのです。


さて、砂糖が入ったら分離する危険も少なくなります。思い切り泡立てましょう。


一般に「角が立つ」のが泡立て完了の目安ですが、この「角が立つ」というのもわかりにくい表現です。

泡だて器を持ち上げて、持ち上がったメレンゲが立ったままなら…というのですが、そんなに固くなるわけないです。


持ち上げた直後は当然倒れるけど、そのあとすぐにペシャンコにならなければ OK。


傾けても落ちない別の言い方で「ボールを横にしてもメレンゲが落ちない」というのもあります。

全く動かない、というわけではないけど、すぐには落ちない。こちらの方が目安にしやすいかも。

(この写真だけ、別の日に撮ったものです。ボールのサイズが変わってます)



3. 絞り袋に入れます

絞り袋に入れる僕は絞り袋なんて常備してない。だから、スーパーの小さなポリ袋。実際それで十分。

スクレイパー(ヘラ)ですくい取って、袋に入れる。あまり間に空気が入らないように。

時々袋をぶら下げて、とんとん振ってメレンゲを下に詰めたり。


袋に入ったら空気を抜いて、上を縛ります。そして、角を小さく切り落とし、絞り出せるようにします。


次ページ: 4. 天板に絞り出します


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(ページ作成 2013-06-03)

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