ちょうど1週間前、1月13日に友人宅で毎年恒例の新年会を行った。
その場で、友人が購入した Wii U 見せてもらった。
我が家ではどうも食指が動かず購入していないが、面白かった。
子供たちが興味を持ったのが、Nintendo Land 内の「ピクミン」。
興味を持った理由は、ピクミンというゲームの存在を以前から子供に話していたせいもある。
ただ、Nintendo Land のピクミンは、ピクミンをテーマとしてはいるが、本来のピクミンとはかなり違うゲームだ。
あまり興味を持っているから、家に帰ってからピクミン1を見せてみた。
すでにいろいろと忘れているが、それなりに順調に進めて、どんなゲームかは見せられた。
この1週間、要望に応じて少しづつ見せている。
(8歳の長男ですら、まだ難しいし怖い、というので僕が遊んで見せている)
でも、大水源に入ってイモガエルにかなりやられる。
あれー? どうやって倒すんだっけ?
#写真は、長女(5歳)が描いた「赤ピクミン」の絵。
気に入ったようで、小さい紙にいろいろ描いて、並べて遊んでいる。
情報を探していて驚いた。
9日85人クリアが最短・最少人数だと信じていたのに、もっと記録を縮めている人たちがいる。
最短は6日らしい。ただし、この場合は「最少人数」という縛りは外れるようだ。
しかし、ピクミンというゲームの構造上、6日は絶対にそれ以上縮まない限界値である。驚愕する。
(全部で5ステージあり、最初のステージはチュートリアルを兼ねるので、必ず2日かかる)
最少人数である85人だと、8日になるらしい。
それでも、発売後しばらく信じられていた「9日」より1日少ない。
ピクミンの9日・85人クリアに挑んだことがある人なら、1日縮めるということがどれほど驚異的かはわかるだろう。
さらには、最少人数として50人でクリアできるという情報が。そんな馬鹿な!
…と思ったら、海外版では一番重い荷物が50人で運ぶらしい。日本版では85人なので、これは仕様の違いによるもの。日本では再現できない。
それでも、85人でも人数の割り振りに苦労したのに、35人も減らしてしまっては仕事の組み立て方が全く異なってくるはずだ。
9日・85人よりも少ない日数・人数でのクリアは、心底すごいなぁ、と思う。
85人9日クリアだって、友人に話しても真意が理解してもらえない話の一つだ。
「すごくやりこんだ」というだけの話だと思われてしまうことがほとんど。
そうではなくて、本来ピクミンが85人9日を目指すゲームになっている、ということなのだ。
やりこみ、という言葉について特に定義はないが、開発者も想定していなかったようなプレイをすることだと、僕は思っている。
でも、ピクミンは、85人9日クリアを「ゴールの一つ」として設定してある。
だから、これを終わらすのは「やりこんだ」のではなく、設計者の意図をちゃんと読み取って、投げかけられた謎をちゃんと解き終わった、というだけに過ぎない。
だから、85人9日クリアへの道は結構わかりやすいし、だれがやっても同じ結論にたどり着く。
そして、この結論にたどり着いたとき、ピクミンというゲームの設計(細かく言えばフィールドデザイン)の巧妙さに唸ることになる。
85人9日を目指すゲームでありながら、その3倍を超える「30日」を制限時間として設定し、人数も時間次第でほぼ無制限に増やせる。
ただ、人数を増やすと時間がかかるので制限時間を圧迫する、という問題はある。
これにより、下手な人は制限時間をいっぱいに使って人数を増やせば敵にやられても大丈夫だし、上手な人は時間を縮めようとして、その結果敵にやられてはならない、という緊迫感にさらされることになる。
初心者でも上級者でも、自分に合わせた遊び方が自然にできてしまう、誰もが遊べるゲームに仕上がっている。
この許容力、僕もゲームを作っていた人間なので、すごいことだと思う。
そして、人数を稼ぐ時間を最小に圧縮した場合、9日間ですべてのパーツを集めることができるように設計してある。
この時、85人をどこにどのように割り振るか、一切の妥協がない。
1人変わってもタイミングがずれてしまうが、正しい人数を割り振ると、全く時間の無駄が生じないのだ。
ここが、「最初から仕掛けられた謎」であって、「やりこんだ結果」ではない、と感じている根拠。
非常に設計が美しいのだ。
これを1日さらに縮める、というのは間違いなく「やりこみ」だ。
しかも、すでに「非常に美しく」設計されたものを上回るのだから、すごい偉大なやりこみだと思う。
ちなみに、人数を稼ぐのに時間がかかるにも関わらず、「6日」は最少人数ではない、というのは、人数が多いとものを運ぶ速度が上がるためだろう。
6日ルートを開発した偉業はたたえつつ、美しさにおいては最少人数で8日のほうがすごいことだと思う。
ともあれ、今この日記を書いている横で、子供が「ピクミンまた見たい」というので大水源に挑んできます。
すっかり1日1個集まればよい、という普通のプレイスタイルでやっております。
#でも、子供が悲しむからできるだけピクミンが死なないようにしている。
これはこれで面倒な縛りだ。
敵が断末魔をあげて倒れるのはショックではないらしい。
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