2013年07月15日の日記です

目次

07-15 祝30周年
07-15 ゲームの歴史・ファミコン以前


祝30周年  2013-07-15 11:31:12  コンピュータ

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今日がファミコン、セガ SG-1000 ともに30周年の日だそうだ。

MSX は少し前に 30周年だったので、8bit 時代の花形ゲーム機は一斉に30周年を迎えたことになる。


数日前から、この日に向けて「本当の発売日」を特定する作業をしていた方もいるようで頭が下がる。

30年も前は今ほど流通もよくなかったし、発売日に店頭にあるとは限らなかった。


でも、新聞広告などで「本日発売」の告知を探し当て、両機種が同日発売であることを特定していた。




昔、ゲーム業界で働いていたころに、セガのお偉いさんが「ファミコンがブームになったので当社も家庭用に乗り出した」と発言していた。


それを聞いたときに、それはおかしいんじゃないか、と思った。

自分の感覚ではセガの方が発売は先だったし、少なくともファミコンブームは発売よりずっと後だ。


当時のセガは急成長しすぎて人材が足りず、発言したのは別業界から招聘された「経営慣れした人」だった。

つまり、ゲーム業界には詳しくない。だから発言が間違っているのだと思っていた。


もしかしたら、「ブーム」というのは間違えているが、任天堂が家庭用に乗り出すという情報を掴んだので、セガも開発を開始した、と言うことはあるかもしれない。


全くの同日発売、というのは偶然ではないと思うので、それくらいの関連ならありそうだ。


当時は任天堂はおもちゃ屋、セガはゲーム屋でライバル視はしていないと思うが、ゲームならセガの方が本業だ、という気持ちはあったかもしれない。



ちなみに、調べてみたら30年前の7月15日は金曜日。

夏休み前の最後の週末を迎える前日だし、月の真ん中の切りのいい日なので、発売日が同日なのは本当に偶然だった可能性もある。




ところで、「MSX をゲーム機扱いするな」という向きもあると思う。でも、あえて同列に並べる。


MSX がプログラムできるからパソコンだ、と言う主張に対しては、ファミコンだって SG-1000 の上位機種の SC-3000 だってプログラムできたよ、と返させていただく。


だって、僕はファミコンを購入したけど、他の機械が羨ましくて友達と貸し借りしていたから。

友達は「ゲームできること」が羨ましくてファミコンを借りたがったけど、僕はプログラムが組みたくて MSX や SC-3000 を借りたのだった。


後に、ファミリーベーシックが発売されたので購入。

僕のページに書かれたパソコン遍歴はファミベから始まっているけど、「所有しなかったけど使った」パソコンがそれ以前にあるのだった。



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ゲームの歴史・ファミコン以前  2013-07-15 12:25:07  コンピュータ

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さて、ファミコン・セガ・MSXの30周年と言うことで、ゲームの歴史の外観でも書こうか。


ファミコン「以前」と「以降」ではゲームは大きく変わったと思う。

歴史的な転換点の一つであったことは確かだ。


ゲームの歴史には、こうした転換点がいくつかある。



ファミコンの前は、日本ではインベーダー、米国ではパックマンがよく取り上げられる。


インベーダーは、日本では大ヒットした。

これ以前のゲームは、ゲーム自体を「回路として」設計していたので複雑なことが出来なかった。


インベーダーはゲームを「ソフトウェアとして」開発した最初のゲームとされていて、ゲームは各段に面白いものになった。

任天堂だって、この頃にゲーム業界に参入したのだ。インベーダー無くしてファミコンはなかった。


米国ではインベーダーブームはなかったので、同様のゲームがパックマンとなる。




インベーダーの前にはブロック崩し、そしてポンがあった。

ポンは2人対戦のテニスゲームで、これを改良して一人でも遊べる「壁打ちテニス」もあった。


この壁打ちテニスで、跳ね返った壁が壊れるようになったのがブロック崩し。

厳密なことはともかく、大体そんな認識であっている。


実は、ポンを作ったノーランブッシュネルは、ポンの前に「コンピュータースペース」というゲームを開発している。


このゲームは非常に面白かったらしい。ルールも適度に複雑で、遊ぶ人ごとに多様な戦術が取れるようになっていた。


しかし、テレビゲームを初めて見る人が多い中で、いきなり「面白すぎる」ゲームを出しても、みんな付いてこれなかった。遊び方が理解されないのだ。


そこで、単純明快でわかりやすいことを目標に、大幅に「ゲーム性を落とした」のがポンだった。

はじめてテレビゲームを遊ぶ人には、その程度の内容の方が好まれたのだった。




コンピュータースペースは、PDP-1 で作られた「スペースウォー!」というゲームを、業務用にアレンジしたものだ。


PDP-1 のスペースウォーはソフトウェアで動いていたが、コンピュータースペースは同じような内容を回路構成で作った。

まだ 4004 も作られていない頃、汎用的にソフトを組める「演算装置」を作るのは、コストがかかりすぎたからだ。


スペースウォー!も、最初からいきなり「多様な戦術」が取れたわけではない。

最初は単純な対戦シューティングゲームだったのが、楽しむ人々の手で次々改良され、緊急避難ワープ機能やブラックホールが追加されてきたのだった。


これは、PDP-1 が当時としては「非常に低価格な」機械だったことが関係している。

高価な機械だと、ゲームなんていう「無駄遣い」はできない。


PDP-1 は、世界で最初の「ホビーコンピューター」だったのだ。


しかし何よりも重要なのは、PDP-1 が作られたときには、すでにプログラムをホビーにするプログラマーが多数存在したことだ。

多数のプログラマーがいるからこそ、スペースウォー!は多数の改良がおこなわれ、本当に面白かった改良だけが残されてきた。




なんでホビーコンピューターが作られるよりも前に、すでにコンピューターをホビーとして使う人々がいたのか。

ここでやっと、ここしばらく記事を書き続けている TX-0 が登場する。


PDP-1 は TX-0 を再設計して作られたものだ。

だから、出来ることはそれほど変わらないが、PDP-1 の方が「やりやすかった」。


TX-0 で、すでにゲームは多数作られていた。PDP-1 は、それをさらに推し進める推進力になった。


TX-0 以前のコンピューターにも、ゲームが作られた記録はある。

しかし、「こんなこともやってみた」と言う程度の実験の域を出ないし、ゲームらしいものが動いていたとしても面白いものではないことが多い。


TX-0 では、PDP-1 と同じように、誰かの作ったものを別の誰かが改良する、というのが当たり前だった。

そして、面白いものだけが残される。結果として面白いプログラムが沢山作られたし、その中にはゲームも混ざっている。


「世界で最初のテレビゲーム」を作り出したわけでもないし、スペースウォー!のような「初期の有名テレビゲーム」があったわけでもない。

でも、TX-0 はゲーム機の歴史の中で重要な地位を占めている。


アメリカではさすがに TX-0 に言及したゲームの歴史サイトが多いようだが、日本ではほとんどない。

もう少し光が当たると面白いのだけど。




…と、自分がそもそもゲーム好きで、コンピューターの歴史を調べるときにも「ゲーム」は重要な軸なので、TX-0 に強い興味を持っているわけです。


当時のソフトが多数残されていることを知り、しかしエミュレータは誰も作っていない(作りかけは2つ見つけたが)ことも知り、それならばと自分でTX-0エミュレータまで作ってしまいました。


気軽に当時のゲームを見てほしい、という欲求が最初からあったので、Javascript で作っています。


初公開時は、「TX-0 の操作法」を知らないとゲームで遊べなかったのですが、その後改良して、ゲームだけなら気軽に遊べるようにしました。

(元の操作も残してあるので、当時の機械の操作そのものを楽しみたい、という人でも大丈夫です)


実は、TX-0 は音も出せたのですが、Javascript の制約でこの部分はありません。

それらは、現在作りかけのエミュレータの作者がいつかどうにかしてくれる…と信じたいです。


#音楽演奏プログラムがあるのだけど、現在のところ、プログラムの実行方法すら不明。



後日追記 2015.7.15

この日記の後、さらにゲームの歴史を掘り下げた記事を書いています。


世界初のテレビゲーム


もっと詳しく知りたい方は、そちらの記事をお読みください。


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