2015年06月24日の日記です

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06-24 若者の恋愛観
06-24 結婚と経済


若者の恋愛観  2015-06-24 16:46:23  その他

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ここ数日…多分閣議決定された少子化社会対策白書(まだ閣議決定のみで未発表)のせいだと思うけど、恋愛・結婚観に関する記事をネットでよく見かける。


恋愛なんて個人のプライベートのもっとも足るものだと思うし、好きにすれ、というだけなのだけど、思うところを少し書いてみようと思う。




報道によれば、白書では新たに若者の恋愛観が盛り込まれたようだ。

昨年までは、出産年齢や就労状況、出産人数、子育て環境などが話題の中心だったのだけど、「そもそも結婚しない人が増えている」ところにまで対策を踏み込む、ということになる。


未婚で恋人もいない男女の37.6%が、別に恋人が欲しいと思わない、と答えたそうで、多くの報道で、「若者が恋愛に後ろ向き」であると取り上げている。




今の若者は恋愛に後ろ向きなのか?

僕は、そんなことはないと思う。


今の若者が恋愛に後ろ向きなのではない。

昔から常に、若者というのは、思われているほどには恋愛に興味がなかったのだ。


夏目漱石が「I love you」を「月が綺麗ですね」と訳した、というのは有名な話題だが、これは当時の日本人に「Love」の感覚がなかったため。

(この話が事実か、などを取り上げると面白いけど、話がそれるので割愛)


自由恋愛なんて、第2次世界大戦前には一般的ではなかった。

逆に言えば、自主的に「恋愛」をしないでも、周囲が相手をあてがって結婚させる、というのは普通のことだったし、そういう仕組みがあるから婚姻率は高かった。


この方法の場合、全然知らない人と結婚することもあるわけだけど、その人の「人柄」は、周囲が保障してくれる。

保証の裏には、良い人でなかった場合には、何らかの形で責任を取る、というのも含まれている。


知らない相手であっても、安心して結婚ができた。




戦争に負けて「アメリカ」へのあこがれが強くなると、自由恋愛が一般化し始める。


1960年代にはお見合い結婚は恋愛結婚より多かったのだけど、1970年代には逆転している


でも、1980年代でも1/4がお見合い結婚だ。珍しい話ではなかった。


この頃、バブル経済もあって、経済的にはみんなが裕福になる。

一生懸命働く必要もなかったので、残業なんてなかった。


そして、恋愛は「趣味」となる。

多くの人と恋愛をしてみる。一人だけに一途に尽くして…なんていうのは時代遅れ、という風潮で、相手の数を競う雰囲気もあった。


#僕はこの時代には恋愛年齢でないので実態は知らない。

 そういう恋愛スタイルが「先鋭的」だったから報じられたのか、一般化していたのかわからない。


趣味なので、無責任に楽しめる。うまくいかなければ、お見合いという最終手段があった。

趣味なので、別の趣味を持っている人はやる必要もない。こちらも、お見合いはまだ正常に機能していた。




その後、趣味として恋愛した人が「失敗した場合に」お見合いをしたことから、見合い結婚は恥ずかしいものだ、という風潮になっていく。

2000年代には見合い結婚はわずか 6.2%。


お見合いが機能しなくなったので、そもそも趣味に没頭する生活で恋愛に興味が無い人は、結婚しなくなっていく。

昔なら、周囲が強制的に結婚させていたのにね。


それが悪いことだとは言わない。そういう社会になった、というだけの話。

でも、これをもってして「若者の草食化」とか、「恋愛に後ろ向きになった」というのは、違う。



今回の報道で記事を書いたのが、それなりに中堅以上の記者だとすれば…1980年代には結婚しているだろう。

まだ、お見合いがセーフティネットとして働き、恋愛が「趣味」であった時代だ。


その時代の記者が、自分の若者時代を懐古しながら「今時の若者は」と記事を書いているのであれば、勘違いも甚だしい。

若者が変わったのではなく、社会情勢が変わっていることに気付かねばならない。


#白書の中身はまだ一般に公表されていないが、昨年分を見ると、冷静なデータとその分析が中心なので、勘違いは無いと思われる。

 報道は、あくまでも記者レベルの感想が混入しているだけだろう。




白書では、「恋人が欲しくない」理由も集計している。

恋愛が面倒、46.2% 。趣味に力を入れたい、45.1%。



僕は 1990年代の若者(その頃大学生)だけど、趣味の方が大切で、恋愛は全然やらなかった。

恋人が欲しいという気持ちがなかったわけではない。でも、趣味の方が大事。


たとえば、昔の話を見ても、趣味に走って家庭をないがしろにする男は多かった。

先に書いた通り、結婚は周囲が無理やりさせてしまうことが多いから、趣味に力を入れると「家庭をないがしろにする」ことになる。


だから、白書の集計は今の若者が変わったという話ではなく、昔から変わらないのだと思う。

(昔の、家庭をないがしろにするダメ男の率に関しては集計が無いので、比較できないけど)


恋愛が面倒、も、そもそも昔は恋愛しないで結婚する人が多かったので比較のしようがない。

1980年代の自由恋愛が流行した時期だって、失敗してもお見合いという「セーフティネット」があったのだから、ある意味いい加減にやればよかった。


今の時代になって、恋愛で失敗すると一生結婚できないかもしれない、という強迫観念が付きまとうようになる。

そんなもの、面倒に決まっている。



#失敗したらやり直せばいいのは判っていても、じゃぁやり直すってどうするの?

 さっさと次を始めるのも前の人に失礼だろう…とか、いろいろ余計なことを考えちゃうと面倒なんですよ。




ここからは個人的な話。


僕も恋愛はオクテでした。

プログラムしているほうが楽しかった。


恋愛に興味がなかったわけではないけど、当時から「失敗できない」脅迫感はあり、やっぱ面倒くさくてやる気にならなかった。


僕は姉と妹がいて、少女漫画もよく見て育ちました。

だから、そこに書かれている「理想の恋愛」を演じきれる自信がなかった、というのも面倒だった理由です。

これ、多分今でも同じ悩みはあると思う。

(今は、そうした恋愛が少女漫画だけでなく、少年漫画でも描かれるから)



今は結婚しています。

そういう面倒くささを感じない人と出会えたから。


僕が趣味の WEB ページ…今これを書いているページを公開しておいたら、見た人が時々連絡くれたのね。

当時は、WEB ページが面白かったらお礼メールする、というのは普通の作法でした。


そんな中で、パソコンの動作原理とかに興味を持っている人がいて、解説するとなかなか呑み込みが良い。頭が良いのがわかる。

楽しいからいろいろ解説していて、男性だと思っていたらある時女性だと知った。


これは…自分が恋愛にオクテであるという自認はあったから、自分の趣味の話についてこれる子を逃したら後は無いぞ、と思ってアプローチしました。

恋愛中も「面倒くさい」という感じは無くて、話の合う友達のように気楽に接することができました。



今でも、妻には感謝してます。

妻の存在が無かったら、僕は結婚しなかったと思うから。



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結婚と経済  2015-06-24 17:36:52  その他

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ついでにもう一本書いとこう。

先の白書絡みで、今の若者は昔に比べて金も時間もないから、結婚や子育てなんてできない、と言っている人を見かけたので。


これは、ある程度事実だと思うのだけど、恋愛や結婚・子育てが「金がかかる」と思っているのであれば、多少勘違いもあるとは思う。


以下、男の視点から書きます。




恋愛での一番の不幸は、金銭感覚が合わないことだと思う。


特に、女性が「男が金を出して当然」と思っている場合は最悪で、そんな相手とは恋愛しないのがよろしい。


結婚したら女は家に入る、というのも、男が金を出す、と同義。

昔ならそれでよかった。税制もそれを前提に組まれていた。


でも、残念ながら現状は社会制度が変わった。夫婦共働きでないと、税制的に不利になるようになっている。


#ちなみに、「旦那」という言葉は、金を持ってくる人、という意味のサンスクリット語、ダーナから。

 英語になると「ドナー」となって、提供者の意味になる。

 共働きの場合、夫は「旦那」と呼ばれていい気になっていてはいけない。

 


次に、不幸なのが、女性の頭が悪い場合。

残念ながら、日本には「女は頭が悪いくらいがかわいい」とか、「頭のいい女は結婚できない」みたいな風潮がある。


これを信じている男性がいたら、今すぐ考え方を改めたほうがいい。

頭が悪い女と付き合うのは、一時的に「自分の方が優れている」という優越感には浸れるけど、後が面倒なことになる。


というのも、結局生活の中で頭がよくないと、無駄な金を浪費し続けることになるから。

世の中、頭がいい奴は儲けて、頭が悪い奴はふんだくられるように出来ている。その良し悪しをどうこう言うのではなくて、それが現実だ。


ここで、「ちょっと頭の悪い」女性と結婚すると、少しづつ、いろんなところで金をとられ続けることになる。

結婚したら金が余計にかかる、というケースが発生する。


#逆に、男が頭が悪くて金を気にしていなかったのに、女性がしっかりしている場合…

 男が「妻が金にうるさくて」とか愚痴る場合があるのだけど、しっかり倹約してくれているのに感謝せねばなりません。

 その上で、どうしても譲れない趣味のものは買うとか、夫婦間の相談は必要です。




賢い必要はないけど、人に騙されず、冷静な判断が出来る程度の相手と結婚して、共働きであれば、収入は増えて支出は減る。


収入倍増ということもないし、支出が減ると言っても二人それぞれが払っていた頃よりも減るというだけで、1人より減ることはあり得ない。

でも、トータルでちゃんとプラスが出る。


子育てはけっこう金がかかるのは事実だけど、工夫で乗り切れる部分も多い。

だって、昔の人はそんなに子育てに金をかけていなかったのだから。


工夫したり、昔はどうやってたのかな、と調べてみたり、結局は頭の良さが重要。


昔と決定的に違うのは、予防接種の医療費などがかさむこと。

これだって適切に申請すれば、無料になったりする。

結局頭が良くないといけない。



いずれにしても「正しい相手を選べれば」という前提付なのだけど、生活がいきなり悪化することはないし、何とかなるもんだよ。




男のプライドとして、十分な収入を得るまでは…とか、もっと漠然と「一人前の男になる前は」という人もいる。


これについては、僕は友達の結婚した理由を聞いたときに目からウロコが落ちました。

この友人、父君から「結婚して家庭を守り、子供を育て上げた男を一人前と呼ぶのだ。結婚前に一人前になれるわけがない」と言われ、結婚を決意したそうです。


この話、僕が妻と結婚する時も後押しになりました。




実際、今でも自分が一人前だとは思いませんよ…

自営業で仕事しているけど、独立時は全然収入無くて、妻の収入で支えられていたもの。


でも、幸い妻の両親も自営で、収入がほぼないときの苦労を妻は知っていた。

収入が少なくても工夫して乗り切れた。


先の日記も、最後は妻への感謝で締めくくったわけですが、やっぱ今回も妻に感謝して終わります。

彼女と出会わなかったら、こんなに好きなことやって暮らせてなかったと思う。




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