Switch のダウンロード販売ゲーム、ロードランナー レガシーを購入した。
最初に書いておくけど、僕は初期のロードランナーが好きです。
作者であるダグ・スミスが亡くなった際に、思いのたけを書いています。
これから購入したゲームの感想というかレビューを書くのですが、あくまでも「初代好き」が書いたものだと考えてください。
ロードランナーは歴史が長いから、どのバージョンが好きかは人それぞれ。
僕が良いと思う部分も、人によっては気に食わないかもしれません。
では本題。
ロードランナー レガシーは先に steam 版(PC用のゲーム配信サービス)があったのだけど、その時から少し興味はありました。
でも、僕は基本的に PC は仕事の道具で、本格的にはゲームをしないことにしている。
…気晴らし程度のミニゲームはやるのだけど、それ以上やり始めると仕事に支障が出るから。
そして、今回の Switch 版。興味あり、と思ったら、無料体験版が公開されていた。
早速遊んでみる。
体験版では、各種モード最初の数面が遊べるようになっていた。
「アドベンチャーモード」と、「パズルモード」、「二人協力」ね。
遊んでみると悪くない。初期の、シンプルなロードランナーを今の技術で作り直した、というだけのもの。
一番興味を持っていた「クラシックモード」は、購入しないと遊べなかった。
でも、遊べる分だけで品質については充分に安心できた。購入する。
ここで「初期」について説明すると、業務用の IREM 版が一番近いと思う。
元祖である Apple II 版には、制限時間などはなかった。
でも、業務用では延々と遊ばれては困るので、制限時間があり、残り時間は「ボーナス点」となった。
いや、むしろ制限時間は「ボーナス点」のためにあると言っても良いかもしれない。
ロードランナーはパズルゲームだが、パズルだと一回解くと終わりになってしまう。
IREM 版は、業務用らしく得点を競わせた。
速く解ければボーナスが入るし、より難しい課題…敵を殺さない、隠れキャラを探し出す、などでも得点が上がった。
本質である「パズルのようになっている面をクリアする」という点では、これらの得点を取る必要はない。
でも、業務用だから得点というわかりやすい目標を掲げることで、繰り返し遊んでもらえるようにしたんだ。
また、IREM 版は遊びやすさに最大限に気を使っている。
ロードランナーには「落とし穴」という、見た目は普通のブロックと同じなのに、実は何もない空間、というものがある。
IREM 版はいくつか続編が作られたが、一番最初のバージョンでは、落とし穴が存在しない。
パズルなのに「見た目でわからない」というのは、遊びやすくはないと考えたようだ。
しかし、この落とし穴もロードランナーの魅力の一つ。2作目からは取り入れられたが、その場合でも「一度落ちると見た目が変わる」ようになった。
落とし穴があることはわかったが…どこだっけ? ということがない。
また、ロードランナーでは、回収すべきターゲットである「金塊」を、敵が隠し持ってしまうこともある。
隠し持っている敵を罠にはめ、回収しないといけないのだが、Apple II 版では、どの敵が持っているかはわからない。
IREM 版では、金塊を持っている敵が見た目でわかるようになった。
「レガシー」は、この IREM 版をベースにし、さらに遊びやすくしている。
例えば、主人公が掘った穴はしばらくすると埋まる。
この「埋まるタイミング」が重要で、遊ぶうちにタイミングになれる必要があった。
これは、IREM 版でも変わらなかった。
でも、「レガシー」では、掘った後に色がつく。だんだん赤くなり、最後に埋まる。
埋まるタイミングが非常にわかりやすい。
でも、そうした細かな改良だけだ。Apple II 版と基本的には「なにも」変わらない。
ロードランナーの良さを何も失わず、最新の技術を、遊びやすさを追求するために使っている。
ルールがシンプルでいながら、ゲーム内容が十分に複雑、という、理想的なゲームのお手本のようだ。
IREM 版が、得点を競い合うようにした、と書いた。
「レガシー」でもその方向性は守られていて、ネット上でランキング集計されている。
ただ、購入している人がそれほどいないのかもしれない…
アドベンチャーモードの前半程度しかやっていないが、一度クリアしただけで極めていないような面でも、30位くらいに入ってしまったりするので。
まぁ、面によっては 150位くらい。それでも、全然最適化していないプレイでこれだ。
購入者は少ないと思う。
一応書いておくと、ハイスコアランキング「以前」の問題として、最近のゲームにありがちな、クリア時の評価がある。
クリアしただけの面には、星1個。
ノーミスクリアできた面には星2個。
ノーミスクリアで規定の点数を超えた場合には、星3個が与えられる。
「一度クリアしただけ」と先に書いたが、最初から星3個を目指したプレイをしているので、クリア時点でそれなりの点数にはなっている。
ロードランナーを好きで遊んだ世代には、いきなり星3個でもそれほど難しくない。
でも、興味を持って始めた子供には、クリアだけでも…つまりは、星1個でも難しいようだ。
一応「パズル」だからね。解き方の手順が思いつくかどうかは慣れによる。
ついでだから書こう。
2人用モードは、長女が遊んでみたいと言ったので一緒にやってみた。
このモード、二人ともロードランナーに習熟しているのが前提。
協力して面クリアを目指すのだけど、パズルを解く手順を二人ともわかっていないと、協力した動きなんてできないから。
ただ、協力して解くというのは面白いとは思った。
子供が慣れたらまたやろう。
その他、「新しい要素」を1つだけ書いておきたい。
「アドベンチャーモード」がメインモードなのだけど、面が進むと出てくる敵が変わる。
IREM 版も敵が変わったけど、基本的にはグラフィックが違うだけだった。
「レガシー」では、動きのアルゴリズムから違ったりする。
重力無視で、壁伝いに動いたりするからね。
これが、新しいのだけど原作の良さを無くさない変更で、なかなか面白い。
さて、それでは新要素の紹介は終わりにして、あえて「Apple II 版を再現した」という、クラシックモードを紹介。
画面が地味だから、あまり紹介している記事を見かけない。
この日記冒頭につけた画面写真がそれだ。
Apple II 版は 150面あったのだけど、全部収録している、らしい。
らしいというのは、Apple II 版は僕は遊んでいないし、その移植であるパソコン版も、友達の家で少しやっただけだから。
でも、だからこそ、あこがれだった「最初の 150面」を遊べるのがうれしい。
「レガシー」では、エディットで面データだけでなく、キャラクターデータも作れる。
全部ポリゴンなので、四角いブロックを使う形で3Dで作らないといけない。
そして、クラシックモードでは、面データだけでなくキャラクターも、Apple II 版に似せたものが使われている。
でも、やっぱり3Dだし、先に書いた「遊びやすさ」などはこのモードでも活きたまま。不思議な感じ。
AppleII 版では、敵を倒すと画面最上部のランダム位置から出現することを使い、主人公が行けないところにある金塊を取ってきてもらう、という面があった。
こうした面では、当然「敵を倒さないボーナス」は望めないし、ランダムが絡むのでタイムボーナスも狙いにくい。
そうした意味では、Apple II の面データの忠実な移植ではあっても、同じ気分で遊べるわけではないかもしれない。
それでも、今改めて初期の 150面を遊べるということがうれしいと思う。
Apple II 版ロードランナーの大ヒット後に販売された、ユーザーが作った特に難しい面を集めた「チャンピオンシップロードランナー」の面データも、別売りでよいから追加配信してくれないだろうか?
もっとも、面エディタはあるのだから、自分で作ればよいのかもしれない。
チャンピオンシップでは、敵の動作アルゴリズムがわずかに違うだけで解けないような面もある。
当時、他機種への移植で問題が続出したと聞いている。
もしかしたら、「レガシー」でも、完全には敵のアルゴリズムが同じわけではなく、チャンピオンシップのデータは移植困難、ということかもしれない。
なにせ、あの敵のアルゴリズムは、もともとバグだったものだからね。
「予測がつきにくい動きのほうが面白い」という理由で残されただけで。
同じテーマの日記(最近の一覧)
別年同日の日記
申し訳ありませんが、現在意見投稿をできない状態にしています。 |