観音崎自然博物館に行った話の続き。
博物館を出た時刻は16時くらいだったろうか。
まだ少し早かったのだが、外食するつもりだった昼ご飯がコンビニグルメになってしまったので、夕飯を食べて帰りたい。
せっかくなので、車は駐車場に止めたまま、もう少し楽しもう。
付近一帯が自然公園になっているが、以前来たときは時間が限られていて全然見なかった。
少し歩いてみよう、と家族に提案する。
ちょうど、自然博物館の前に、里山っぽく整備されたエリアがあった。
里山っぽい部分と、その隣に別に整備された道がある。どちらも、山の上の方に道が続いている。
里山エリアの方を歩いてみることにする。
何らかの植物を育てているようで、区画内に入らないように、と書かれている部分が多い。
何を育てているのかは知らないが、ちゃんと人の手が入っているのは良い事だと思う。
里山エリアの一番上に登ったところで、猫がいた。
そして、その猫から少し離れたベンチのところに、おじさんが座っていた。
横に細い道が、まだ上に向かって伸びている。
先ほど横を通っていた道かな、とおもって、まだ上に続くから上ってみよう、と家族に行ってみたところ、おじさんが「この道、止まっているように見えるけど別の道に繋がってるから」と教えてくれた。
どういうことかよくわからず進んでみると、確かに道は行き止まりだった。
そして、子供が探検でもしたような細い道が横の斜面を折り返しており、上で別の道に繋がっている。
上の道が、先ほど隣にあった、別の立派な道らしい。
進んでみる。
しばらく進んだところで、方向表示案内。
まっすぐ進む道には、「ふれあいの森 1200m」の表示が。
いや、1.2kmも歩くつもりはない。ちょっと入って見ただけなのだ。
別の道で戻る方面には、「たたら浜園地」と書かれていた。
なんか、その地名カーナビで見た気がするぞ。博物館のすぐそばではあったはずだ。
そちらに戻ることにする。
たたら浜は、博物館からわずかな距離の浜辺だった。
そして、たたら浜園地には、バーベキュー場があった。
次女がバーベキュー食べたい、という。
今食べたいというのではなく、コロナ前はよく夏になると庭でバーベキューをやっていたので、またやりたいという意味だ。
コロナだから、というよりは、夏が暑すぎたり、誰かが受験で忙しかったりで、最近やっていない。
せっかくだから、たたら浜に降りてみる。ビーチコーミング好きの長女大喜び。
ぶらぶらとビーチコーミングしながら歩く。博物館から離れる方向に向かっていくと岩場があるので、そこに行ってみよう。
僕は先に岩場に入って見たが、潮溜まりが残されていて、小魚などがいる。
こういうの、いいね。イソギンチャクとかいないかと思って岩の下をいろいろ覗き込んだが、いなかった。
でも、貝はいろいろなものがいる。
長女がゆっくり追いついてきた。
貝いっぱいあるよ、と言ったところ、今回ビーチコーミングで拾っているのは貝ではないそうだ。
そういえば、しばらく前からシーグラスを集めているのだった。
シーグラス…ガラス瓶などの割れた破片が、波に洗われて角が丸くなったもの。
鎌倉の海岸では茶色いものが多い。ビール瓶の破片だな。ガラスとしては、茶色はあまり綺麗ではない。
しかし、ここの浜では、水色や緑が多く、綺麗だという。
ここの浜は海水浴場ではないので、ビール飲んだりする人が少ないとか、捨てられやすい瓶の種類も違うのだろう。
特に薄い黄色から緑色のシーグラスを探しているらしい。
ウランガラス、だそうだ。そういえば、しばらく前にそんなことを言っていたな。
僕のこの時点での知識では、放射性物質を微量に入れたガラスは、屈折率が高くなるので昔はレンズなどに使われた、というものだった。
でも、次女によると、美しいので工芸品としてのガラスにも多いのだという。実際、今調べたらそうだった。
岩場で砂浜は終わりだったので、再度引き返して、シーグラスを探す。今度は僕も手伝った。
片道では長女の片手に乗るほどのシーグラスしか見つけていなかったのだが、家族みんなで探して歩いたら、両手でも載せきれないほどの量が見つかった。
5時半ごろ、帰路につく。
八景島付近でファミレスの「ココス」に寄り夕食。うまかった。
家に帰ってから、長女はシーグラスを水道水で洗浄。
海で拾ってきたものは、すぐに洗っておかないと臭くなる。
で、妻にブラックライトを借りたいと頼む。これは、帰りの車中でも言っていたこと。
科学実験としてはブラックライトはよく使うので、妻は持っている。
ウランガラスは、暗闇で紫外線を当てると美しく輝くそうだ。
今回、それらしい色のガラスは無かったので望み薄だけど、と言いながら長女は暗い廊下でがさがさとやっている…
「光った!」っと、素っ頓狂な声。
慌てて見に行くと、確かに1つだけ、小さなシーグラスが輝いている。
しかし、ウランガラスの特徴である、緑色の光ではない。オレンジ色の光。
まさか本当に光るとは思ってなかったので長女は興奮気味だが、色が違うので冷静に「勘違いである可能性」を確認しはじめた。
ガラスではなくプラスチック片の場合、蛍光塗料などが練り込まれていて光るものもある。
しかし、僕も確認したが、ガラスのように思える。プラスチックなどの樹脂ではない。
次に、表面に蛍光塗料などがついているだけ、の可能性。これもなかった。全体に削れて曇りガラスになっているのだ。
表面に何かペイントされていたものが割れたとしても、これほど全体に光ることはないだろう。
紫外線ではなく、自然光で見た場合にもオレンジ色っぽい。
いろいろと情報を探すと、ウランではなくカドミウムを入れると、普段の色も蛍光もオレンジ色になるらしい。
ウランガラスよりも珍しいらしい。
ちゃんと鑑定できるわけではないので、まだ疑問符付きだけど、長女としては宝物。
小さなジッパー袋に入れたうえで、採取地と採取日、おそらくカドミウムガラス、と書いてコレクション箱に入りました。
情報を書いておけば、ガラクタではなく立派な資料。
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