QNAP 話の続き。
LANDISK にはあって、QNAP にないものが1つある。
アクティブリペア機能。
これ、地味な機能だけど6年間も LANDISK が動き続けたのはこれのおかげもあるのではないかな、と思っている。
アクティブリペアは、1週間に一度、ディスクの全セクタをチェックする機能。
どうも、I/O-DATA のオリジナルソフトらしいので詳細な動作はわからないのだけど、多分全セクタを読み込んでいるだけ。
ハードディスクは磁気で記録しているのだけど、非常に小さな領域に記録しているので、磁気はだんだんと弱まる。
2005 年ごろからは垂直磁気記録、という方式が使われていて、この方式ではそれ以前の方式に比べ、磁気が弱まることがかなり少なくなったという。
とはいっても、「あるビットが」弱まってしまう確率が格段に減ったとしても「全体の中のどこかが」弱まる確率は、容量が増えたのでそれなりに残っている。
でも、磁気っていうのはいきなりなくなるのではない。徐々に弱くなる。
ハードディスクはデジタルで記録しているけど、磁気読み取りヘッドまでデジタルに動くわけではない。
読み取りはやっぱりアナログで、これを閾値で補正してデジタルにしている。
そして、「弱まってきた」ことはわかるらしい。
ある程度弱まってきている、と感じたら、ハードディスクのファームウェアが、自動的に「読み取ったデータの書き戻し」を行う。
これだけで、同じデータなのだけど磁気情報的には新しい、磁気の強いデータとなる。
読み込んだだけでもデータが失われる確率が減るわけだけど、「アクティブリペア」では、万が一データが読み取れなかった際には、RAID 1 を組んである「もう片方のディスク」からデータを読み込んで、壊れたほうのデータを修正する。
基本的に RAID 1 は、「読もうと思ったときに、壊れていたらもう片方のディスクから読み出し、壊れたほうは修復する」ことでデータを保護している。これを積極的に行うわけだ。
僕は NAS をデータ蓄積目的で使っている。めったに読まないデータもあるし、多分前の NAS を買ったときに入れてから、6年間使わなかったようなデータもあると思う。
こういうデータは、磁気が弱まって、RAID 1 でも両方のディスクでセクタが読めない、ということだって、有りかねない。
アクティブリペアはそれを防いでくれるわけで、非常に安心できる。
でも、QNAP にはそれが無い。
うーん、RAID なのだから、ただセクタ読み込んで、データ棄てるだけでいいのかもしれない。
片方が壊れていたら、もう片方のデータを読み込んで修復、というのは RAID システムの仕事だ。
QNAP は中身が LINUX で、SSH で入ることもできる。
全セクタを読むようなプログラムも組めるかもしれない。
#と思って今確認したら、cc も gcc もないね。基本的には busybox 使っているだけだ。
あまり低レベルなプログラムは作れないかも。
で、少し考えて、S.M.A.R.T. のテスト設定が出来たので、定期的に long test を行うことにした。
long test は、名目上は「全セクタの読み込みテスト」を行うことになっている。
読み込んだだけで修復されるのであれば、これでもいいだろう。
ただし、エラーがあった場合に「もう片方のディスクから正常データを読み込んで修復」はできない。
SMART はディスク個別の問題であって、RAID とは無関係だから。
もう一つ、「アンチウィルス」を使うのもいいかもしれない。
スケジュールを組んで、raid 上の全ファイルのウィルススキャン、とかできる。
普通は、無駄とおもわれるファイル…テキストファイルとか、バックアップファイルは除外、というような設定をするのだけど、「全ファイル」のスキャンで「ドキュメントや圧縮ファイルの中まで」を指定すれば、おそらくは保存しているファイルの全セクタを読み込んでくれるのではないか。
アンチウィルスも詳細動作が不明なので何とも言えないのだけど、アクティブスキャン相当の効果があるかもしれない。
週に1回とか、月に1回でいいから、スケジュールに入れておくといいかも。
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