2013年09月30日の日記です


日本最初のホームページ開設日(1992)  2013-09-30 06:03:11  コンピュータ 今日は何の日

今日は、日本で最初のホームページが開設された日。


昨日書いたばかりのCERNWEBを開発したのが 1991年。

当初は、CERNに置かれたサーバーに論文などを置いておき、世界中の研究者がブラウザを使って閲覧できる、という利用方法でした。


しかし、このシステムが便利だとわかってくると、各国の CERN 関連組織でも独自にサーバーを立てるようになってきました。


日本でも、1992年の9月30日に、文部省高エネルギー加速器研究機構 計算科学センターにサーバーが作られます。

作業を行ったのは森田洋平博士。


そして、博士が作ったのが、日本最初のホームページとなりました。



この時点では、WEB 技術は使ってもよいものかどうか、実はまだグレーゾーン。

CERN で、世界中の科学者が使うために開発されたシステムですが、システムの利用ルールが明確になっていなかったのです。


科学者に対しては、もちろんシステムを使用するように CERN 側が呼びかけていました。そのために作ったのですから。


でも、個人が使ったら? 企業が使ったら?

後で特許料を請求される…と言う可能性あってありました。


この不安を払拭するため、1993年の4月30日、CERN は WEB技術がパブリックドメイン(公共に属するもの)であり、使用するのに特許料などを支払う必要はない、と明言します。


これを受けて Mosaic などの開発が行われ、WEB は急速に普及していきます。


以降の歴史は、FireFox初公開日に書いた通りです。




ところで、現代でも「ホームページ」ということはありますが、「WEBページ」という言い方も増えました。

昔は、みんなホームページって言ってましたね。


先にリンクしたページが「日本最初のホームページ」と書いてあるのも、このページが作られた当時は、ホームページと呼ぶのが普通だったためです。


厳密に言えば、WEBページの方が正しい言い方。

ただ、自分のWEBページ階層の一番上(本でいえば表紙)に「○○のホームページ」と書く人が非常に多く、これを見た人は「あぁ、こういうのをホームページと呼ぶのか」と理解したのではないのかな、と思います。


じゃぁ、初期にホームページと書いた人が間違えているのかと言うと、そうではないのです。

「誰かのホームページ」と言う概念はちゃんと存在しているのだけど、誰かを特定しないホームページは存在しない。

だから、単に「ホームページ」と呼ぶのは誤りで、その場合は WEB ページと呼ぶべきなのだけど、「僕のホームページ」は誤りではない。



…ややこしいですね。

この概念、UNIX のホームディレクトリから来ています。

最初の頃は、WEBサーバーは UNIX でしか動かなかったから。


ディレクトリ、というのは、ファイルをまとめて管理しやすくするための単位。

Mac や Windows ではフォルダ、と呼ばれる概念と、大体同じです。


#厳密には違うのだけど、今は厳密な話をしたいのではないので。


UNIX は、1つのマシンを多くの人が同時に使えます。

その際、各個人には「ホームディレクトリ」というものが与えられ、自分のデータはホームディレクトリ下に保存します。


UNIX では、概念的に「現在自分がいる(簡単に参照できる)ディレクトリ」と言うものが重要なのですが、その概念の上でもホームディレクトリは特別です。


コンピューターを使い始める(ログインする)と、まずホームディレクトリにいる状態から始まります。

そこから自由に移動することができますが、自分のホームディレクトリには、すぐに戻ることができます。


他の人のホームディレクトリも、ユーザーの名前で簡単に参照できます。

ユーザー名と、その人の所持するデータと、ホームディレクトリは密接な関係にあるのです。


ここで、「ホームディレクトリ」と言う言葉は、2つの意味を持っています。

ログインしたり、自分のホームに戻ったり、人のホームを参照したりするときに使われる「ホームディレクトリ」は、ある一点のみを示した、狭い意味を持ちます。


一方で、狭い意味のホームディレクトリの下に展開された、すべてのデータを示して「ホームディレクトリ」と呼ぶ場合もあります。

自分が管理している、自分の家、と言う意味です。




WEB のホームページも同様です。

ある人が管理する WEB ページの集まりがあり、それをその人の「ホームページ」と呼びます。

全体をホームページと呼ぶ場合もありますし、表紙に当たる部分のみを呼ぶ場合もあります。


いずれにしても、誰かが管理するものが、その誰かのホームページである、という概念は、ホームディレクトリーの概念から類推すれば、別におかしなものではありません。


ちなみに、UNIX 上のサーバーでは、各自のホームディレクトリ下の特別なディレクトリを、ホームページとして公開できるような設定が普通でした。

この意味においても、「ホームページ」と「ホームディレクトリ」は擬似概念でした。



「ホームページと呼ぶのはやめよう」という動きがあったのは…2000年代半ばまでだったように思うので、もう7年くらい前でしょうか。

ヒューレットパッカード 社(HP)が、ホームページ (HP) は紛らわしいからやめてくれ、と運動の先鋒を切っていたように思います(笑)


今でもホームページという言葉も使われていますが、WEBページが正しいという認識はかなり広まったように思います。


自分の管理しているページをホームページと言うのはおかしくないのに、うっかりホームページと言おうものなら「WEBページが正しい」と誤った突っ込みを受けそうなくらいです。




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