2017年12月12日の日記です


IP電話  2017-12-12 17:16:02  コンピュータ 住まい

ルーターを入れ替えてから、IP電話が使えなくなった。


…早くどうにかしなくちゃなぁ、って思いながら、元々ほとんど使ってなかった電話なのでほったらかしになっていた。


会社の電話番号なのだけど、関係者はみんなメールとか僕の個人携帯電話にかけてくるので、もし掛かってくるとしてもお役所か、セールス電話だけ。

で、お役所からかかってきたことなんて、ない。


でも、ずっとそのままにはしておけない。

重い腰を上げて、やっと「どうにか」した。


電話番号変わってしまったので、お役所には新たな番号を届けないといけないのだけど。

セールス電話は、来なくなるだろうからかえって良いだろう。




元はといえば、NTTコミュニケーションズの運用する IP 電話を、NTT 純正のルーターで使っていたのだった。


ところが、今年の春にルーターが壊れた。

IP 電話設定できるルーターはかなり古いバージョンが「最新の現役」であり、事実上開発が止まっていた。


というのも、NTTコミュニケーションズは現在スマホで使用できる 050plus という IP 電話を展開していて、家庭用の「固定 IP電話」は縮小傾向だから。

過去に契約した人たちへのサービスは維持しているが、新規獲得する気はないのだろう。



対応したルーターが無いと、使い続けることはできない。

でも、NTT コミュニケーションズ系の IP 電話を、VoIP アダプタで使用している、という人のブログ記事などを見つけた。


なるほど、それで行こう。

というわけで、ルーターと一緒に VoIP アダプタを購入してあった。




NTT コミュニケーションズ「系」という書き方をしたが、過去において展開された家庭用の IP 電話は、NTT コミュニケーションズが直接運用しているものではない。


インターネットサービスプロバイダ…各家庭からインターネットに接続する業者が、サービスを「再販」する形で展開したものだ。


僕はアサヒネットを使用しているので、アサヒネットの「IP電話C」というサービスに当たる。


#朝日ネットでは、他に「IP電話F」も展開している。

 C はコミュニケーションズで、F は富士通のサービスを再販した形。



僕は、アサヒネットから振り出された、NTTコミュニケーションズ系の IP 電話のサービス ID などを VoIP アダプタに設定すればそのまま使える、と思っていた。

でも、話はそんなに簡単ではなかった。




VoIP というのは、Voice Over Internet Protocol の略。

「インターネットで音声通話」って意味合いだな。IP 電話の技術の総称だ。


問題はこれが「総称」であることで、少しづつ違ったいろんな技術がある。

そして、VoIP アダプタでは、ものすごくたくさんの設定項目を用意することで、どの技術にも対応できるようにしてある。


NTT 純正ルーターでは、この「膨大な設定項目」をすべて隠し、ユーザーごとに与えられる値だけを設定すればいいようにしてあった。

というか、VoIP を独自拡張し、設定すべき項目を自動的にサーバーから取得するようにすらしてあったようだ。



この項目を正しく設定する必要があるわけだが、問題は「サーバーから自動取得する」ような値。

NTTコミュニケーションズ系の IP 電話でも、サービスプロバイダによっては公開されていて、公開されていなくても解析されていて、場合によっては一切の情報がない。


アサヒネットは、比較的情報がない方だった。一切ないわけではないが、僕は VoIP の専門知識が乏しいため、正しい設定方法を見いだせなかった。



VoIP を扱う無料ソフトウェア… Asteriskというものがある。

これを使うと電話構内交換機を作れるのだけど、まぁややこしいことはいいや。つまりは、VoIP アダプタの内部ソフトと同じようなことをしているはずだ。


これにアサヒネットの IP電話C を登録している例は、いくつか見かけた。

でも、一般的な VoIP アダプタの設定方法とは、大きく異なる。

そこを解決するだけの知識が、僕にはなかったのだ。




一応書いておけば、春から設定を始めて、夏くらいまではいろいろ粘ったのだ。

アサヒネットの知り合いのつてを頼って、技術の偉い人に「IP電話Cの設定パラメータわかりませんか」なんて直接聞いたりもした。


でも、ダメだった。

NTTコミュニケーションズのサービスを再販しているだけで、詳しいことは知らないんだそうだ。


#偉い人だから末端の細かなパラメーターまで知っているわけがない、という側面もあるとは思う。


得られた答えは「解約して別のサービス使ったほうがいいです」っていう答え。


サービスしている会社の人に解約して、って頼まれるのもすごい話だ。

でも、それだと電話番号変わっちゃうからなぁー、って思ったまま半年が過ぎた。




先ほど、妻に「あの電話結局どうなってるの?」と聞かれて、再挑戦することにした。

もう、電話番号は変わってもいいので使えるようにしよう。


そう腹が決まれば展開は速い。以前から考えていたことはある。


smartalkの電話番号をすぐに取得する。

月額無料の IP 電話だ。その代わり、通話料が少し高い。


でも、元々家の電話は別にあり、仕事用の待ち受け専用だ。

通話料っていうのはこちらから掛けたときに発生するものだから、高くても関係ない。



smartalkはスマホアプリで使うことを前提としているのだけど、普通の VoIP だ。

IP電話Cのような、特殊なことはやっていない。


だから、VoIP アダプタに設定すれば、固定電話でも使用できる。

サポート対象外だから、設定は自己責任で、というだけ。


設定は主にこの辺とか、この辺を参考にさせてもらった。


最初はつながらず、いろいろいじる。

NAT 越えができてないのかな、と思ってルーターにサーバー設定を行い、VoIP ルーターは NAT 越えがいらないようにする。


でもなかなかつながらないなぁ、と思っていたら、パスワードの設定個所を間違えていた。

正しく設定したらあっさりつながった。




調べると、うまく NAT を越えないと「発信は出来るが待ち受けできない」状態になるようだ。

まぁ、仕組みから考えるとそうなるだろうな。


NAT というのはルーターの機能。家庭内の複数のマシンをまとめ、1台に見せかける。


サービスプロバイダは「1台」の接続しか提供しないのだけど、NAT によって複数台を繋げるのだ。

電話をかけるときはこれでいい。


でも「呼び出し」の時は、家の外から接続が行われれる。

機械が1台に見えるからアクセスするのだけど、それはルーターで電話じゃないから通話できない。


これを解決するのが NAT越え、という技術。

これもいろんな方法があるけど、ともかくルーターに「電話にアクセスがあったら VoIPアダプタにデータを渡してね」って教えておく。



今回僕が使ったのは、あらかじめ手動で設定して教えておく、という方法で、NAT 越えは使わない。


設定方法としては難しいので、参考にしたページはみんな「NAT 越え」の一番原始的で適用範囲の広い(でもトラブルも起きやすい)方法で設定するようになっていた。


原理を理解して、一番シンプルな方法を使えば、トラブルは少ない。

うちの設定としてはこれで行こう。




そんなわけで、今まで使っていた(半年ほどは使えないのにお金を払っていた)IP電話C は解約。

解約してください、って偉い人にも言われちゃってたし。


まだ電話番号を誰にも教えていないので、当面どこからもかかってこないはず。




追記 2017.12.20


どこからもかかってこないはず…と思ったら、無言電話が沢山きました。

SIP SPAM と呼ばれるものです。


対策方法書きました。




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