2018年02月02日の日記です


機材管理  2018-02-02 17:27:58  業界記

機材管理もテクサポの仕事でした。


主に古いコンピューターと開発用 ST-V 基板…かな。


経理上の問題なのですが、会社で機材を購入した場合は、「減価償却」しなくてはなりません。

例えば、25万円の UNIX ワークステーションを購入したなら、5年間にわたって、毎年5万円づつお金を払った…という扱いにします。


仕事上必要なものを購入したお金は、売り上げから差し引かれ、「儲け」を見た目の上で減らすことができるためです。

儲かった時に、税金を払いたくないから贅沢品を購入する…というようなことが罷り通れば、税制はむちゃくちゃになります。

そのため、高価なものは「数年にわたって分割して」購入代金が支払われたようにしなくてはならないのです。


#これにより、単年度の売り上げは圧縮されることが無く税金が発生する。

 また、本当は必要のない高価なものを無計画に買いにくくなる。

 世の成金社長が「中古のベンツ」を購入する理由でもある。



この「減価償却期間」が終わるまでは、そのコンピューターは正しく購入した部署の手元にある必要がありました。

…とはいっても、コンピューターの世界は日進月歩。5年も同じマシンを使い続けられない、ということもあります。


どうするかというと、テクサポ預かりで棚に積んでおくの。

各機材には「機材管理番号」のバーコードシールが貼られていたので、そのシールだけはすぐ見えるように棚に積んでおく。


年に一度、総務課に「購入した機材がどこにあるか」を届け出る必要がありました。

バーコードリーダーが貸し出され、機材管理番号のバーコードを、全部読み取って見せないといけない。


結局、それだけのことなのです。

総務課に怒られないようにするという、ただそれだけのために使わないコンピューターを保管しておく必要がありました。



もちろん、実際に使っているコンピューターにも機材管理番号はつけられていて、部署内の全部のマシンを読み取って回るのは大変な仕事ではあったのですが。




テクサポ課長が、この作業が大変なので、機材管理台帳を作りたい、と言いました。


Linux マシンに PostgreSQL をインストールして…機材管理を DB でやろうとしたのですが、当時はまだ SQL なんて一般的ではなく、課長もよくわかっていません。

僕に「どうにかして」と丸投げされたのですが、僕も当然わかりません。


許可を得て FileMaker Pro を購入し、そちらで管理しました。

今考えると、素のコマンドラインで DB を操作して機材管理しようって、無謀すぎるよ…


FileMaker は一度 DB を構築してしまえば、Web で操作できる機能があります。

サーバールームに WinNT マシンがあったのでインストールし、どの機材が誰の席にあるか、すぐに探し出せるようになりました。


本体、モニタ、キーボード、マウス…それぞれに別の機材番号がつけられていました。

多分、キーボードとモニタは経理作業上は「付属品」なので管理の必要はないと思うのですが、課長が周辺機材まで管理するように求めたもので。


しかし、機材管理を細分化しすぎると、余計な手間が増えて実用的ではなくなります。

実際、「キーボードの調子が悪い」なんて時には、テクサポを経由せずに人から人に機材が「移動」してしまうことも多かったため、たびたび台帳と実際が合わずに苦労することになります。




ST-V 開発基盤は、リース品でした。


ST-V はいうまでもなくセガがオリジナルで開発した基盤ですが、「開発用機材」となるとそれほど大量生産するわけでもなく、「手作り」になってしまいます

生産は外部の会社に委託するわけですが、このコストだけでも市販する大量生産基板に比べて高価になってしまうのです。


そんな高価な機材を「購入」するとなると、部署の予算を使い果たしてしまいます。

そこで、外部のリース会社に間に入ってもらうのです。

AM1研としては、非常に高価な開発機材を一括購入できる予算がないため、リース会社に5年程度の契約でリースをお願いします。


さらには、ICE などの機材も必要です。

CPU をエミュレートして、その動作を外部の PC などから確認・変更できる機材で、1台で数百万から1千万くらいの機材です。


これらもすべて、リース品でした。



しかし、僕が引き継いだ時点で、前任者である「基板奉行」の管理がいい加減で…借りているはずの品物が、どこにあるのかわからないものが多数存在していました。


しばらくするうちに、外部の会社から「開発が終わったのでお返しします」とか言って急に現れたりするんですが…


とにかく、新しく認識したら、その時点で先に書いた DB に機材を登録。

どこに何台貸しているのかも一切わからないのだから、他に方法がない。



ある時、ICE のリース期限が近いので返却お願いします、とレンタル会社から連絡が来ました。


確認すると、本体は台数がちゃんと足りていました。すぐ返せます。

でも、多数の付属品のうち、マニュアルが一冊だけ足りない!


必死で探しました。全部そろっていないと返却できません。

ST-V 開発経験者に持っていないか聞いて回り、昼礼でもどこかに紛れているのを知らないか聞き、他のマニュアルの間に挟まっていないかマニュアル棚を隅々まで探し…


無情にも返却期限はやってきました。

レンタル会社に電話して事情を話します。


マニュアル1冊だけであれば、とりあえず揃っているものを返却して、マニュアルだけ後で返却でよい、という返事をもらえました。

恐る恐る、ちなみにマニュアルが見つからない場合はどうなるでしょう? と聞いてみます。

「破損扱いになるので新品相当の代金をいただくことになります」と、血の気が引く金額が伝えられた覚えが…



しかし、その後も懸命の捜索に関わらず、マニュアルは見つかりませんでした。

1か月後「今回だけは特別に」マニュアルはもうあきらめて、返却が終わった手続きとする、とレンタル会社から通達が来ました。

オリックスレンタリース様、その節は寛大な処置、感謝です。




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