目次
11-02 マイルドハイブリッド
11-02 アイドリングストップ
11-02 イグニスの修理終わりました
スズキは、同じ技術を軽乗用車では「Sエネチャージ」、普通車では「マイルドハイブリッド」と呼んで搭載している。
呼び方が違うのは、商売上の理由があったらしいのだけど、ここではどうでもいい。まぁ、同じものだ。
これが、ネットを見ていると結構悪口というか、文句が目立つ。
悪口の多くは、複雑すぎて技術を理解していないため「自分の思っていたのと違う」という理由で書かれているものだ。
まず、疑問があるならマニュアルを読もう。
文句の多くは、マニュアルに書いてあるのに読みもせずに書かれたものだ。
あまりにも多いから、先日購入した僕と、2年前の発売直後ではマニュアルが違うのかもしれないな…と思った。
マニュアルはすべてスズキのページで公開されていた。
確かに、毎年マニュアルは改定され、この2年間で三刷になっている。
しかし、最初のマニュアルから、マイルドハイブリッドの各種機能が働くための条件などは詳細に書かれていた。
繰り返すが、納得いかないならマニュアルを読もう。
それで疑問の大半は解消する。
マニュアルに書かれているのは、各種機能が動作する詳細条件だ。
「なぜ」その条件が設定されているのか、については書かれていない。
このことについて文句を書いている人もいる。
なぜこんなことが条件になっているのだ。
これでは、僕のドライブスタイルでは、せっかくの機能が活かしきれないではないか…というものだ。
これについては、多少理解する。
イグニスが納車された直後のファーストインプレッションで、僕も「アイドリングストップの条件がよくわからない」と書いた。
しかし、冷静に考えればどれも妥当性のあるものだ。
「条件」からその「理由」を探るのは、ある程度知識がないと難しいかもしれないが、理由がわかれば妥当であることに気づく。
そして、妥当であるならば納得するしかない。
「今までの」ドライブスタイルとあわないのであれば、妥当である新しいスタイルを模索するしかない。
一見疑問に思えるような条件設定でも、それは必要があってやっていることだ。
車の技術は進歩している。
過去の技術で作った「ドライブスタイル」が、今の技術にあっていないのであれば、作り直さないといけない。
文句を言っているだけでは、進歩する世の中から取り残されていくだけだ。
もう一つ、スズキの販売店員が購入前に十分な説明を行ってくれなかった、ということで怒っている人も見かけた。
販売店員の説明を聞いて買ったが、実際にはその説明と違っていたようだ。
それは…ご愁傷さまです、としか言いようがない。
販売店員側に十分な知識がなかったのだろう。
先に書いたように、購入してもマニュアルを読まずに文句を言っている人はいる。
また、マニュアルを読んでも十分に理解できていない人もいる。
販売店員だって同じことだ。
車は複雑な商品で、すべてを理解しているわけではないだろう。
おそらく、検索してこのページを読んでくれている人は、マイルドハイブリッド車を購入したくて下調べしている…などだと思う。
店員の知識を信じすぎず、自分で調べるという考え方は正解だ。
ただ、今から書くことも参考程度にとどめてね。
僕だって、複雑すぎる車を、納車からたった1か月で理解なんてできていないだろうから。
昨日の日記では、マイルドハイブリッドの説明を「書いたけど長い」と説明した。
今日公開するのは、全面的に書き直したものだ。
特に長くなるのは、アイドリングストップの説明だ。
そして、ネットを見ていて文句が多いのも、アイドリングストップについてだ。
非常に複雑な条件でアイドリングストップが行われるようになっていて、この条件が理解できない / 理由がわからない人が多いようだ。
当初はマニュアルに載っている細かな条件の「理由」を説明して回っていたのだけど、長くなるだけなのでやめた。
条件を知りたい人は、先ほどリンクしたオーナーズマニュアルを読んでほしい。
2018年7月版であれば、4-71 ページから載っている。
そして、その理由を知りたければ、少し前の 4-64 ページから読もう。
理由を説明しているわけではないが、アイドリングストップ機能の説明と、諸注意が書いてある。
ある程度知識がある人なら、そこから大まかな理由は推察できる。
さて、前置きだけで長くなった。
今回は、特に誤解が多いのではないかと思われる部分の「理由」に絞って解説するのを目的とする。
▼マイルドハイブリッドについて
目的を絞り込みはしたが、全体の技術をざっくりと解説することから始めよう。
マイルドハイブリッドは、エンジンをモーターでアシストすることにより燃費を向上する技術…ではない。
スズキの公表している説明を読む限りでは、そのような技術に思える。
そもそも、各社がハイブリッドシステムを研究しているのは、燃費向上のためだ。
僕もそう思って購入した。でも、これがそもそもの間違いだ。
モーターアシストが主眼の技術だと思っていると、マイルドハイブリッドには文句しか出ないだろう。
間違いは2つある。
1つ目。
燃費向上はモーターアシストで得られるのではない。
アイドリングストップも、発電機兼モーターも、CVT も、リチウムイオン電池の搭載も。
もっと言えば、車両重量を努力して軽くしていることなど、地道な努力も含めて燃費を向上させている。
そのつもりで読むと、スズキの説明ページでも、マイルドハイブリッドの説明として「アイドリングストップ」なども含めて書いている。
モーターアシストは、マイルドハイブリッドのほんの一部でしかなく、ここに期待しすぎると肩透かしを食うことになる。
2つ目。
そもそも、スズキの目指す「エコ」は、燃費向上、排気ガスを減らして環境にやさしい、という「エコロジー」ではない。
エコロジーは含んでいるが、経済的である「エコノミー」も含んでいる、と考えるべきだろう。
燃費を上げれば経済的でもあるから、同じものに思えるかもしれない。
しかし、「導入費用」も考えてほしい。
安上がりでそれなりの効果があるものなら導入するが、その効果を突き詰めて値段が上がるなら本末転倒である。
悪く言えば、安物のシステムだ。
燃費向上のために本体価格も高くしている他社と同じような機能を期待すると、思ったほどの性能ではない、ということになる。
いわゆる「ハイブリッド車」は、モーターのみで走行するために、パワーの大きいモーターを使っている。
600V 程度で駆動するものが多いようだ。このため、充電池も 200V 以上の出力を持ち、大きい。
通常、自動車の電気系統は 12V で設計されているため、モーター用に別系統の回路を用意する。
モーターも大きいし、充電池も大きいため、車両重量は増す。システム値段も高くなる。
燃費はその分悪化することになるが、モーターのパワーで悪化分を解消する。
のみならず、十分に燃費を上げることで、高い導入費用もカバーできるようにする。
先に書いたように、マイルドハイブリッドの場合、導入費用を安くするためにこのシステムの否定から入る。
モーターは、わずか 48V のものだ。これを、普通の 12V 電流を昇圧して駆動する。
エンジン始動に使う 12V セルモーターよりも力強いが、600V モーターと比べるとおもちゃみたいなものだ。
パワーは出ないので、エンジン走行を基本とし、モーターは特にパワーが必要な時の「アシスト」にとどめる。
しかし、エンジンは低速走行時に燃費が落ちる。ここをアシストして速やかに高速にすれば、燃費が上がる。
走行にはアシスト程度だとしても、エンジンを回すのには十分だ。
そこで、アイドリングストップ可能にして、停車中はエンジンを止めてしまう。
再始動時には、モーターでエンジンを回して始動する。
これで燃費が上がる。
いつでもモーターを使えるように、と考えると、電力を出すための大容量の充電池も必要になる。
しかし、後で書くように、大容量の充電池があれば「いつでも使える」というわけではない。
ならば、最初からアシスト程度、アイドリングストップの再始動用だと割り切る。使えないときがあって構わない。
充電池も小さくすれば、余計な重量増加が抑えられ、燃費が上がる。
モーターは発電機としても使えるので、減速時の回生ブレーキに使う。
回生ブレーキで発電できるので、走行中常に発電するのをやめ、負荷を減らすことで燃費を上げる。
従来の発電は「少ない電流を常に」だった。回生ブレーキ / モーター出力時は「大電流を短期間に」だ。
従来の鉛蓄電池は、少ない電流の出し入れしかできない。そこで、リチウムイオン電池を導入する。
ただし、リチウムイオン電池には「低温時に使用できない」という弱点があるので、従来の鉛蓄電池も併用。
低温に弱いので、暖房が効く室内に置く。
電池を大容量にしても「いつでも使える」わけではない、というのは、このリチウムイオンのことだ。
5度以下では使えないので、日本だと特に寒い地方でなくとも、冬場は使えないときが出てくる。
大体、この考え方でマイルドハイブリッドは構成されている、と考えてよいと思う。
いろいろなところで、細かく燃費向上を狙うのだけど、今までのエンジン自動車と違うような画期的な何かがあるわけではない。
それどころか、新しく導入した「リチウムイオン電池」は、低温に弱いという弱点を持ち、冬場は使えない可能性がある。
リチウムイオン電池が使えないと、モーターアシストはもちろん、再始動ができないのでアイドリングストップも使えなくなる。
するとどうなるかというと、今までのエンジン自動車と同じになってしまうのだ。
マイルドハイブリッドに期待して買った人が怒る、もしくは「故障したのではないか」と不安になるポイントが、この「冬に普通の車になってしまう」ことのようだ。
最初のほうで、「エコロジーだけでなく、エコノミーなシステム」だと書いたのはこのため。
冬場に耐えるようにいろいろな仕組みを追加することもできるだろう。
実際、トヨタプリウス PHV なんかはリチウムイオン電池にヒーターをつけ、充電中は電池を温める、というシステムを作っている。
外部電源が前提だが、停車中は充電することを前提にすればよいシステムだと思う。
でも、冬のためだけに装備を追加するよりも、冬はあきらめる、というのも悪くない考えかた。
それだって、完全にあきらめるわけではなく、しばらく乗っていれば暖房で温まって使えるようになるのだ。
スズキはこちらを選択した。スズキ車に乗るということは、この選択についていくことになる。
最悪の状況でも、普通の自動車としては十分なのだから、おおらかな気持ちで行こう。
長くなってきたので、一度ここで記事を区切る。
次のページは、今回の記事の目的である、アイドリングストップについて誤解が多いポイントについて解説していきたいと思う。
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引き続き、マイルドハイブリッド技術の一部で、複雑怪奇なアイドリングストップについて書こうと思う。
ハイブリッドというとモーターアシストのほうが注目されやすいと思うのだけど、マイルドハイブリッドでは、むしろアイドリングストップのほうが重要ではないかと思う。
エンジンが止まる、というのは、効果がわかりやすいからだ。
加えて、エンジンスタートからの通算アイドリングストップ時間がカウントされる。
そんな表示を出されてしまったら、できるだけアイドリングストップするような運転を心掛けたくなってしまう。
しかし、アイドリングストップは、十分な条件が整った時でないと行われない。
この条件が複雑怪奇なため、いろいろと誤解も多いようだ。
細かな条件は、イグニスのマニュアルに書いてあるのでそちらを読んだほうがいい。
条件は 4-71 ページからだ。
ただ、この条件が納得いかない、という人が多い。
例えば、アイドリングストップの条件は「フットブレーキを踏んでいること」が含まれる。
停車中に、パーキングブレーキを効かせてシフトをニュートラルにし、フットブレーキを離すと…
停車する意思は十分に示せていると思うのに、エンジンが再始動してしまう。
僕も最初は「なんでダメなんだ?」と疑問に思った。
さて、条件を見てみると、どうも大きく4つに分かれるようだ。
・運転者が、エンジンを止めることに了解していること
・法令面で、エンジンを止めても問題が出ないこと
・技術的に、エンジンを止めてもよいこと
・エンジンを再始動すべき、という状態が来ていないこと
この4つがすべて整っているときしか、アイドリングストップは行われない。
後で解説するけど、先に書いた「フットブレーキを踏んでいないとダメ」は、法令面の問題に属する。
技術的には、停車しているのだからよさそうなものだけど、別の理由でダメなんだ。
▼運転者が、エンジンを止めることに了解している
まずは、わかりやすい話からいこう。
運転者が了解していない限り、勝手にアイドリングストップが行われることはない。
・アイドリングストップ OFF スイッチを押していない
・スポーツモード・マニュアルモードにしていない
・アクセルを踏んでいない
ここら辺が条件だ。すべて満たさないといけない。
アイドリングストップ OFF スイッチは、A の周りに丸く矢印が付いた記号に「OFF」と書いたスイッチだ。
このマークが納得いかない、と書いている人も見受けた。
日本語の「あ」は A だけど、アイドリングストップは英語だから A じゃなくて I だろ…と主張していた。
アイドリングストップは、残念ながら英語ではない。和製英語だ。
英語では、Auto Start-Stop System。A の周りに矢印で丸を付けるのは、国際的に定められたマークだ。覚えよう。
スポーツ・マニュアルモードは、運転を楽しむためのシフト。
燃費なんて気にせずにエンジンパワーを引き出したい…という時向けなので、アイドリングストップはしなくなる。
▼法令面で、エンジンを止めても問題が出ない
言われれば納得するのだけど、ネットを見ていて一番「条件がおかしい」と言われているのが、法令面の問題だと思う。
法律って、自分に関係することなのに知らない人が多いので、何が違法になるかわからないのだよね…
では、まずは何が違法行為になるのかを示そう。
道路交通法第71条 (運転者の遵守事項)
5 車両等を離れるときは、その原動機を止め、完全にブレーキをかける等当該車両等が停止の状態を保つため必要な措置を講ずること。
車両を離れるときは、原動機(エンジン)を止めなくてはならない。
のみならず「停止の状態を保つ」必要がある。
アイドリングストップで、「エンジンが止まっている」と勘違いして、運転者が車両を離れてしまったらどうなるだろう?
後で書くが、アイドリングストップはあくまでも「一時停止」で、最長でも2分後にはエンジンが再始動する。
とても「停止の状態を保つ」とは言えない状態で、違法行為になってしまうのだ。
だから、システム側としては「運転手が確実に運転席に座っていることを確認する」必要がある。
このための条件はどうやら3つあり、
・ブレーキペダルを踏んでいる
・シートベルトをしている
・運転手側ドアを開けない
のすべてを満足していないと、アイドリングストップが終了して、エンジンが停止していないことを教えるようになっている。
先に書いた、パーキングブレーキをかけてブレーキペダルから足を離す、というのがだめな理由は、これだ。
まぁ、実際には法令面だけでなく、パーキングブレーキ不十分でクリープが起こったらどうするんだ、などの安全性もある気がする。
どちらにしても、ブレーキペダルを踏んでないとダメだという判断には、妥当性があるように思う。
▼技術的に、エンジンを止めてもよい
エンジンというのは「車を走らせる部品」ではない。
車の中で使われる、ありとあらゆるエネルギーを作り出すための部品だ。
ここを勘違いしていると、車が停止したのにアイドリングストップしないのはおかしい、と思ってしまう。
実際には、走る以外のエネルギーもすべて停止できる状態でなくては、アイドリングストップしない。
「デフロスタを使っていない」
これなんかは、非常にわかりにくい、技術面でアイドリングストップできない例だ。
デフロスタっていうのは、フロントガラスの曇りを取るために、フロントガラスの内側に乾いた暖かい風を当てる機能。
一見するとアイドリングストップと無関係に見えるが、これを使うとアイドリングストップできなくなる。
乾いた風は、エアコンで作っている。
結露するほど湿っている室内の風ではなく、乾いているであろう外気を取り入れて、エアコン冷やす。
冷えた空気は結露し、除湿される。
これを今度はエンジンの余熱暖房で暖め、乾燥させてフロントガラスに吹き付ける。
乾燥した空気は水分を吸収し、水蒸気としてしまうため、フロントガラスの曇りがすぐに取れる。
エアコンというのは、ポンプで冷却材を循環させることで動く。
家庭用エアコンなら電気モーターを使うが、自動車ならエンジンの回転力を使う。
そんなわけで、エンジンを停止するとエアコンも停止する。
夏場の冷房機能なら、ある種の「ぜいたく品」なので、アイドリングストップ中くらい止めても良い。
しかし、デフロスタは安全にかかわる機能なので、止めるわけにいかない。
そんなわけで、デフロスタを使うと、アイドリングストップはできなくなる。
デフロスタは「曇ってしまった」時に使うものだ。
これに対して、あらかじめ外気を取り入れてフロントガラスに当てていれば曇りを防止できる。
できることなら、そちらを使って曇らないようにするのが良いのだろう。
「坂道で停車していない」
これもわかりにくい。
坂道とアイドリングストップは、一見何の関係もないように思える。
現代的な自動車には、ブレーキ倍力装置というものがついている。
ブレーキを踏む力をアシストし、強い力でブレーキを踏んでくれる装置だ。
このアシストの力は、エンジンから取っている。
だから、エンジンを止めると急にブレーキが弱くなる。
ブレーキが一番力を必要とするのは、動いている車を止めるときだ。
いったん止まってしまえば、「動かないように念のため」ブレーキを使っているだけだ。
普通の AT 車なら、停車中でもクリープ現象での前進を防ぐ…という意味もある。
しかし、イグニスの場合アイドリングストップでエンジンを止めてしまえば、これもなくなる。
そんなわけで、止まってしまえばブレーキ倍力装置は不要だ。
アイドリングストップでエンジンを止めてよい。
ただし、坂道では話が変わってくる。
エンジンを止めた結果、ブレーキの力が弱まれば、重力に負けて車が動いてしまうかもしれない。
だから、坂道でブレーキ倍力装置を止めるわけにはいかず、アイドリングストップできなくなる。
「リチウムイオン電池が5度以上」
前半記事でも書いたけど、システムの中核を担うリチウムイオン電池は、5度以下では動作保証外だ。
アイドリングストップ時には、エンジンアシスト用のモーターを使って再始動を行う。
このモーターは、リチウムイオンから電力を取る。
そのため、寒いときは再始動ができなくなるため、アイドリングストップできなくなる。
それだけでなく、回生ブレーキも使えなくなる。回生した電力の行き場がないためだ。
CVT は仕組み上エンジンブレーキの利きが悪く、回生ブレーキで「代用」としているので、寒い状態での長い下り坂などは怖いそうだ。
まぁ、そういう時に備えて、シフトには L がある。もしくは、スポーツモードに切り替えてもよいそうだ。
そうすれば、回生ブレーキは使わずにエンジンブレーキをかけられるようになる。
技術面でアイドリングストップを使えない、という状態は他にもいろいろとある。
しかし、上に書いたのが代表的なわかりにくい例ではないかと思う。
▼エンジンを再始動すべき、という状態が来ていない
最後に、アイドリングの条件ではなく、「再始動の条件」だ。
再始動すべきタイミングだと判断すれば、アイドリングストップは終了し、エンジンが再始動する。
まぁ、基本的には「走りだそうとした」タイミングで再始動が行われる。
・ブレーキを踏んでいる足を離した
・ハンドルを動かした(信号待ちから、交差点を曲がるための操作を開始した、と認識)
・シフトレバーを、ニュートラル・またはパーキングから、ドライブに戻した
これらの動作は、走りだすための前準備だととらえるようだ。
購入時の日記で「勝手にアイドリングストップが終わったりする」と書いているのだけど、この時はハンドルを操作しようとしたためだった。
もう一つある。
・アイドリングストップ時間が2分を超えた
この時も再始動する。
アイドリングストップ時、エンジン内には噴霧され、ガスになったガソリンが入っている。
再始動の際には、すぐにこのガスに点火されることになるのだけど、冷えてしまうと液体に戻ってしまう。
そうなると、点火がしにくくなる。
おそらくは、これを考慮して「2分」という時間が決められているのだと思う。
もちろんこれ以外にも、アイドリングストップ「できる」前提が崩れたときも、エンジンは再始動する。
他にもいろいろと条件はあるのだけど、全部説明すると長くなるのでここで終わろう。
…ふぅ。昨日までは、条件をできるだけ網羅しようとして、長くてつまらない文章だったのだ。
なんとか悪くない範囲にまとめられた、と自分では思う。
(昨日までに書いていた内容がひどすぎたから…)
わかってもらいたいのは、一見アイドリングストップには無関係に見える条件であっても、よく考えられて定められていることだ。
意味があるのだから、文句を言ったところで仕方がない。意味を知って、納得して使うのが良いと思う。
もっとも、これは文句を言うなと言っているのではない。
文句が出る、というのは、それが妥当な条件であっても、ユーザーには納得してもらえてない、ということだ。
次のより良い製品につなげるため、文句を言うのはユーザーの権利でもある。
まぁ、理由によっては文句を言ったところで開発陣が苦笑いして終わりだろう。
より有効な文句を言うためにも、今定められている条件の「理由」は知っておいてよいと思う。
おまけ:
書き終えた後で、良い参考文献を見つけた。
書き終えた後、と言いながら、一部これを見ながら記事修正させていただいた。
トランジスタ技術 増刊 MOTORエレクトロニクス NO.2
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無事修理完了です。
先ほど受け取りに行ってきました。
ちょっと擦っただけ、と思っていたのですが、塗装では治せない部品があったので、2つほど交換になりました。
いや、これも「擦り傷がついた」という理由なのだけど。
修理したところは、跡もなく綺麗になったので問題なしです。
プロの技と、保険を使ってくれた事故相手に感謝です。
#いや、そもそも事故起こさなければいいでしょ、という突っ込みもあるとは思うが、それは別の話。
事後処理が適切というのは良いことです。
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