長女(4歳)の今のお気に入りは、ジュエルペットである。
ジュエルペットって何ぞや? って人も多いと思うが、低年齢層向けのキャラクター。
セガとサンリオが共同で作り上げたものだ。
元はといえば、1年半前の3歳の誕生日に、保育園でジェルペットの文具セットをもらったことに始まる。
でも、このときは何だかわかっていなかったし、自分も子供にこれが何かは教えなかった。
…自分としては、セガ社はちょっと縁のある会社なので、子供に教えたくなかった、という感情もある。
今年の2月ごろ、マクドナルドのハッピーセットにジュエルペットが登場した。
開始日前の予告テレビCM を見て「かわいい! これほしい!」という長女。
でも、これが何か知っているの? というと、わからないという。
何かわかったら買ってあげるよ、と約束したら、ハッピーセットの終了日直前に、自分の文具セットに書かれたキャラクターが同じものである、と「発見」した。
約束どおり、マクドナルドへいっておもちゃ購入。
終了日近かったので主人公キャラは売り切れているかな…と焦った。
ほしい、というキャラクターが売り切れていて泣かれても面倒だ。
行ってみると、主人公は残っていた。
でも、長女がほしがったのはサブキャラだった。
せっかく何者であるか認識したので、CATV のキッズチャンネルで、ジュエルペットのアニメを録画。
最初のシリーズの再放送を途中から見る。
自分もこのとき初めてアニメを見たが…
まぁ、なんというか、いい意味でB級な作品だった。
途中から見た、とはいえ、前半はポケモンを意識して作っているのがわかる。
多数の「かわいい」キャラクター、三悪の存在、時々勃発するバトル…
でも、女の子向けなので、主人公やその仲間の恋物語も入っている。
ところが、途中から三悪がレギュラーを降りた。
…この三悪のキャラ設定、申し訳ないが「いけてない」ものだった。
製作者側もそれを認識しておろしたのかもしれない。
で、その後の話は多少暴走含み。
「いい意味で」アニメ製作者側のやりたい放題。
ジュエルペットが魔法を使える、という設定から、急に主人公(主人公ジュエルペットの飼い主)を魔法世界の魔法学校に通わせ、悪と対峙するときに急に「魔法少女」に変身させたり、かと思えば仲間と一緒に戦うときには戦隊もののパロディーにしたり。
悪の首領は、ジュエルペットの猫。そして、悪のアジトにはコタツが置いてある。
最終回近くで登場する、悪の首領を倒すための「最終兵器」は、巨大コタツだった。
いや、これはこれで、ぶっ飛んでいて楽しい話でした。
低年齢向けアニメだけど、両親の世代の懐かしいもののパロディを盛り込んで、家族で楽しめるつくりだったから。
第2シリーズ。
ジュエルペットてぃんくる。
こちらは、ずいぶんと話のテイストが変わる。
行き当たりばったりの「やりたい放題」はしない。正統派の青春群像劇だ。
主人公の女の子(小学6年生)と、その仲間たちが成長していく過程が描かれている。
設定にも緻密さを感じる。
最初は、あまりにも内容が違うので違和感を感じたが、これはこれでOK。
ただ、低年齢層向け、と考えると違和感を感じる。たぶん、小学校3年生~向け。
現在放送中なのは第3シリーズ。
ジュエルペット サンシャイン。
ふたたび行き当たりばったりの、やりたい放題。
第1シリーズは中学生、第2シリーズは小学生だったが、第3シリーズは高校生。
でも、低年齢層向けを意識しているためか、主人公たちは小学生のように単純に書かれている。
(学校でも九九のお勉強中してるし。…高三という設定にもかかわらず)
第1シリーズよりもストーリー性は無く、1話15分を基本としている。
低年齢層向け、と考えれば、アンパンマン等と同じ構成で悪くない。
(その割には、夏休み中は4回連続、2時間で1話という構成だったけど。映画?)
…なんで、こんなにシリーズごとに内容の「ぶれ」が大きいんだ?
…ところで、続編の名前のつけ方に、「セガらしさ」を感じる。
きっと、第4弾は「ジュエルペットよ~ん」で、第5弾は「フィーバー」なのだ。
主人公は、大学生か? それとも幼稚園児か?
(魔道幼稚園、というものを設定してきたら、それはそれでOK)
さて、そんな長女が、保育園で「サンリオピューロランド」の割引チケットをもらってきた。
もらってきた、というか、全員に配布されたのだな。サンリオの…謀略で。
ジュエルペット(に似ても似つかないキグルミ)の写真を見て、行きたがる。
今度いってこようと思う。
で、ピューロランドの WEB ページを見ていたら、ジュエルペットの紹介として「てぃんくる」のアニメの公式ページへのリンクがあり、しかも「放送は終了しました」と明記してある。
終了した、とわざわざ書いているのだから、設置しっぱなしで忘れられたリンクではない。
ならば、最新の「サンシャイン」のページにリンクすればいいのに。
…と思って気づいた。つまり、そういうことか。
ジュエルペットは、セガとサンリオが共同で開発したキャラクターだ。
おそらく、持ちかけたのはセガ。
セガ(厳密に言えば、セガトイズ)は、おもちゃメーカーとしては致命的なことに、人気のある「オリジナルキャラクター」を持っていない。
だから、アニメに出資して「エバンゲリオン」を作らせたのだが、バンダイと違って注文のつけ方になれていなかったので、完全に食い物にされてしまった。
(造型がおもちゃ向きでない。結果、おもちゃのためにアニメに出資したのに、アニメだけが成功して、おもちゃにしずらかった。結局はおもちゃ化はバンダイにもっていかれ、ゲーム等に活かせたので無駄ではなかったけど)
後には伊藤園と「お茶犬」なんてキャラクターも開発したけど、これもぱっとせず。
伊藤園はキャラクタ商売の会社じゃないからねぇ。
でも、お茶犬のキャラクターバラエティから、「多キャラ展開したい」ことは読み取れた。
エバンゲリオンは「バンダイ商売」を狙って失敗したから、多キャラ展開で「タカラトミー商売」(ポケモンだね)をしたかったのだろう。
で、ジュエルペットになる。
かわいいキャラクターを作るには一日の長があるサンリオと組んで、マルチメディア展開はセガが行う。
ジュエルペットが「多キャラ展開」なのも、最初のアニメが途中までポケモンを意識していたのも、セガトイズが「ポケモンのようなもの」を欲しがったためなのだろう。
おそらく、最初のアニメの詳細を決めたのはセガ。
でも、サンリオも権利を持っているので、「てぃんくる」の詳細を決めたのはサンリオ。
そして、「サンシャイン」はまたセガ。奇数番と偶数番ですみ分けた、と考えると、内容が大きくぶれているのも理解できる。
つまり、サンリオは得意の「小学生の女の子」をターゲットにしようとしていて、セガトイズは「アンパンマン・ミッフィーちゃん世代」をターゲットにしようとしているのだ。
(セガトイズの主軸キャラクターは、アンパンマンとミッフィー。両方とも低年齢層ターゲットだ)
ちなみに、この日記の最初にリンクした「ジュエルペット」のページは、セガトイズが所有するもの。
総合的な「ジュエルペットの紹介サイト」になっているし、ドメイン名もジュエルペットだが、サンリオはジュエルペットの紹介に、あえて「てぃんくる」の公式ページを使う。
つまり、共同開発したキャラクターであっても、お互い「自分の領域」の中に、キャラクターのイメージを固定化したいのだ。
翌日追記
サンリオも、ジュエルペットの公式ページ持ってました。jp がセガで、info がサンリオなのね。
そして、このページ内では「サンシャイン」の紹介もしている。
昨日書いた「サンリオはてぃんくる押し」というのは邪推だったかな?
しかし、共同でページ立ち上げようとか…思わないのだろうなぁ。
それぞれが、自社コンテンツへの導線を自由に作りたいだろうから。
キャラクター育てたいなら、版権管理会社作ればいいのに。
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