2011年05月の日記です

目次

06日 黄金週間
09日 しんぶんし
31日 Smalltalk,Squeak, Etoys, and Scratch!


黄金週間  2011-05-06 10:56:20  家族

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特になんの予定も立てていなかったのだが、ゴールデンウィークなので子供たちをどこか遊びに連れて行ってやらねば、と思う。


そんなわけで、4月29日は、金沢自然公園へ。

長男(6歳)は何度か遊びに来た記憶があるようだが、長女(4歳)はまったく覚えていない。


混む事は予想済みだったので早めに行ったのだが、100m の滑り台はすでに長い待ち行列。

でも、これは後の時間に比べれば短いものだった…



次女(2歳)も、6~12歳指定の遊具(アスレチック)で果敢に遊ぶ。

というか、ほとんど遊んでいる子供は4歳前後。

公園の管理側も理解しているようで、危なそうなところにはネットを張ってあったりする。


子供たちの様子次第では途中から動物園に行ったり、ということも想定していたが、一日中滑り台を何度もすべって、大満足で帰宅。




5月4日は、東京タワーへ。

…日本科学未来館へ行こうと予定していたのだが、事前に調べたら、震災で一部が壊れたので休館中だった。


東京タワーは、候補の一つとして考えていたのだが、前日子供に見せていたテレビ番組の中に東京タワーが出てきて、「行ってみたい」と言われたために、決定。


遠くから見ても、まだ先端が曲がっていた。応急処置はしたようだけど。



…すごく混んでいました。

入場に並ぶ。特別展望台に登るのにまた並ぶ。

特別展望台から降りるのに並ぶ。大展望台からも降りるのに並ぶ。

食事を食べるのに並ぶ。特別イベント「大恐竜展」に入るのにまた並ぶ。


並ぶのは親の仕事で、子供たちはその間別の場所で遊んでいたので不満はなかったようだけど。


東京タワーのキャラクターである、ノッポンの缶バッチを「半強制的に」渡されました。

でも、これが次女に大うけ。すごく気に入ったようで、家に帰ってからも「のっぽん いたよー」と言い続けていました。




5月5日は、近所のイトーヨーカドーへ。


半年に一度くらいの頻度で、ヨーカドーが「ポケモンクイズラリー」をやっている。

この日もやっていたのをチラシで知っていたのだが、子供にはそのことは言わないで、「買い物に行くよ」とだけ言ってある。


到着してすぐ、おもちゃ売り場に向かって、「クイズラリー参加したいんですけど」と店員に告げる。

長男はこの言葉で理解して喜び始める。


店員から、ゲームのルールを説明され、3人分のサンバイザーをもらう。

長女は、この時点で「えっ? もしかして、ミジュマルのやつ?」と理解した。

昨年夏のクイズラリーのサンバイザーは、今でも家においてあり、長女と次女は時々かぶって遊んでいるのだ。

(もちろんボロボロになり、補修だらけ。長男のは綺麗なまま、大事においてある)



毎回参加しているので、店がどこら辺に「チェックポイント」を用意しているかは、大体把握している。

店内ぐるりと一周して、クイズ制覇。

今回の問題は、ポケモンカードゲームに関するもの。遊んだことはないけど、長男はポケモンスマッシュを見ているのでルールは把握できていた。


全問正解の賞品に、シールとカードゲームのサンプルカード3枚をもらって大喜び。




…子供たちには「買い物」と言っていたが、実は買いたいものなんてない。

子供たちが外の公園で遊びたい、と言うので公園へ。

じゃぁ、せっかくだからと妻がその間に買い物。


その後昼になったので食事。マクドナルド。

長男はハンバーガー大好き。次女はポテト大好き。長女は…あれば食べる、と言う程度。

でも、子供の日だからとたまには奮発して、おもちゃセットを購入。


食べ終わった子供たち、「もう家に帰るの?」と聞いてくるので、もう一つだけ買い物に付き合って、と、またおもちゃコーナーの方向へ。


…何をするのかは告げていなかったが、長男が「わかった! (長女)ちゃんの誕生日プレゼントだ!」。

鋭すぎます。正解。


でも、長女は聞いていなかったようで、状況理解していない。

前から欲しいといっていたおもちゃの前に到着して、やっと「あ! わたしこれ欲しいって言ってた!」と気づく。



おもちゃを購入し、すごく喜んで「家に帰って遊ぶー!」と言っていたけど、家に帰るまでに長女と次女が、家に帰ってからは長男も昼寝してしまいました。

連日の遊びで疲れたらしい。


…夜になって目覚めて、おもちゃ取り合いで遊んで、親に怒られていましたが。

そして、寝すぎで夜寝る時間になっても眠れないという…



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しんぶんし  2011-05-09 13:06:17  その他

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購読する新聞を変更した。


震災以来の日記に、いろいろと強い主張を書いているが、これは購読していた新聞の論調に対する反論、という側面が半分くらいあった。


別に言論の自由を阻害したいわけではない。

新聞各社にだって論調はあり、その論調が自分の考えと食い違ったとしても、怒らない。



でも、余りにも事実と違う報道がなされているのは、害悪だ。

明らかにおかしな記事を読んだ場合、僕はネットで別の新聞社の記事も調べ、裏を取るようにしている。

ところが、他の新聞社も同じ報道をしていたりする。


この場合、「自分が間違えていたことに気づいた」のなら、単に恥ずかしい話ですむ。

ところが、新聞各社の報道内容が同じであるにもかかわらず、より「一次情報ソース」に近い部分での話と食い違っている場合は、ちょっと問題がある。


通常はこのようなことは起こらないのだが、震災後の1ヶ月は、情報が錯綜していて頻繁に起こった。


地震や原子力をはじめとする発電方法、電気送信システムの仕組みなどは、どちらかといえば理工学系に属する話題だ。


ところが、新聞記者のほとんどが自分が文系であることを標榜しており、「理系の話はわからない」と理解の努力もしようとしない。

結果として、紙面は「政府がそういった」とか「偉い学者さんがそういった」というような伝聞記事ばかりになる。新聞社に対して求められている「情報の検証・編集」はなされない。




注:理系・文系というわけ方は無意味だが、世の中には、自分をそのような型で分類しようとする人間が多い。

…それどころか、自分の理解がおよばないことの言い訳にする人が多い。

そのため、あえて「新聞記者は文系」という文脈で書いた。

本当は、文系だから理解できない、のではなく、怠惰で(もしくは取材で忙しいのを言い訳に)理解の努力をしていないだけだ。

実際、震災直後は新聞記者は忙しかったかもしれないが、いつまでもそれを言い訳にしているのは、情報を扱うプロとして恥ずべき行動だと思う。





先に書いたとおり、ネットを使って震災後しばらくの記事を比較検証した結果、自分の購読していた新聞の報道姿勢は、残念ながら「比較的ひどい方」だった。


…どこの新聞かは、あえて言わない。

好きで読んでいる人もいるだろうし、「ひどい」と気づいていないなら、知らないままの方が幸せだ。


この新聞を、以降「A新聞」と書くことにする。



比較的、と書いたのは、他にもひどい新聞社があるから。先に書いたように、自分の購読していた1紙がひどいだけなら、黙って解約して終わりだが、同様の新聞が数社あったために、普段は日記に書かないような強い論調の記事を書いたのだった。



で、震災後1ヶ月を目処に、新聞を切り替えることにした。

ここまでにある程度記事比較はできていたので、比較的まともだと考えた新聞社を購読することにする。

以降、購読を決めた新聞を「B新聞」と書くことにする。



まず、B新聞のWEBページに行ってみたところ、1週間無料で試読できるらしい。

ただし、朝刊だけ。とりあえず申し込む。


そしたら、すぐに家に販売員が来て、「とりあえず」夕刊を置いていった。対応が早い。

約束どおり、翌日からは朝刊だけだったが、1週間を過ぎても届き続ける。


1週間で販売員が来て、購読を迫られると思っていたのに。




そこで、B新聞の購読を本格的に決める前に、それまで購読していたA新聞を解約することにする。

解約を販売店に告げるのは気が重い。実は、震災直前に1年間の延長契約をしてしまっているのだ。


延長時に「契約とはいっても、何かあれば解約できますから」といわれていたが、解約を渋られる可能性もある。

そこで、ネットで解約できないか、検索。



…ここで知った。震災後、A新聞を解約する人が急増しているようだ。


その解約理由のほとんどが「関連会社の震災後の態度が気に食わないから」。



関連会社を詳しく書くと新聞社名もバレるので、あえて書かない。

でも、新聞の報道内容と関係なく、関連会社にムカついたから新聞を解約する、というのも、新聞社が少しかわいそうな気はする。

これも風評被害の一種ともいえる…のか?


もっとも、実際に解約されて困るのは「新聞販売店」なので、僕のように記事内容に憤りを感じて解約するのも、結果としては同じことかもしれない。


(願わくば、解約が急増している事を受けて、新聞社が姿勢を正してくれると良い。たぶん、僕と同じように「報道内容に問題を感じる」ために解約する人もいるだろうから。しかし、そのくらいの良い姿勢があれば、最初から問題のある報道はしないはず。きっと、社内的には関連会社のせいにして終わりなんだろうな…。)




ネットで解約はできないとわかったので、販売店に電話をかけ、解約を告げる。


理由を聞かれた。報道内容に問題を感じる、と答える。

料金は引き落としで払っているので、区切りのよいところまでは届けてもらいたい、と伝えると、区切りの日付については、調査して折り返し連絡する、といわれた。



ともかく、解約できそうだとわかったので、新しい新聞の購読も申し込んでしまう。

販売店の人が来てくれると思っていたのに、連絡先もわからない。


仕方なく、ネットで購読申し込み。この場合、4日後からの購読しか申し込めないらしい。

もし、明日から今までの新聞が来なくなったらどうしよう。



今までの新聞販売店からは、翌日連絡あり。

月末で区切りだったから、4月いっぱいまで届けます、とのこと。


で、「あと1ヶ月か、2ヶ月でいいから購読を続けてもらえませんでしょうか」との懇願。

解約が多くて困っているのだろう。でも、申し訳ないがここはキッパリと断る。



とりあえず、新聞が読めないブランク期間なしに解約できてほっとした。

そして、しばらく読み比べられる期間ができた。




これを書いている今は5月であるため、既にB新聞しか届いていない。

しばらく読み比べられる期間があったので評価しておく。



A新聞は、震災以前からも、科学記事が余りにも弱いのが気になっていた。

また、1面コラムの内容が以前からひどかった。1面コラムは、新聞の顔、社説と同じくらい大切なのに。


もしかしたら、この新聞社は1面コラムは重視しておらず、新人社員の練習とかに使っているのかな?

…と思った時期もあったが、そうではなかった。ベテラン記者が一貫して書いており、新聞の広告などでも時々引用するほど「新聞の顔」として使われている。


でも、その内容が残念至極。読むといらいらするレベル。論理性がまるでなっちゃいない。



先の日記に書いたのだが、A新聞は、記事を「新聞社の記事」として一貫して書いている。

個々の記事を誰が書いた、と言うような署名は、基本的にない。


それが故、先に書いた震災直後の報道のように「Twitter は善でメールは悪」と言うような論調の記事を一度載せてしまうと、その後の他の記事もその論調で統一されてしまったりして、報道姿勢に問題があった。


つまり、科学記事が弱いこと、コラムの論理性がおかしいこと、記事の論調を無理に統一しようとして破綻することなど、全て含め言えばA新聞は「論理性がおかしい」のである。





新しく購読を始めたB新聞は、個々の記事が署名記事で、「新聞社の主張」としての記事は少ない。

(一面トップ記事や社説は、新聞社の主張として記名しないようだ)


個人の裁量をかなり許しているようで、すぐ隣にある記事が、同じ事を違う視点から論じているために、整合性が取れていないこともある。

震災後は各界の有名人が今後の日本について論じる連載を行っているようだが、ここの論調も全くバラバラだ。それぞれがそれなりに根拠のある事を言っているので、読む方に知識のベースが無いと混乱することは必至。


でも、個々の記事の中では論理性はしっかり取れているし、バラバラな事を書いているのも「切り取られた事実」であることがわかるようになっている。


ただ、記事が切り取られた事実であるなら、全体がどうであるかを想像するのは読者の役目。

それができないと、記事ごとの内容がバラバラで、おかしいように見えてしまう。



ここら辺、好みが分かれるところなのだろう。

僕としては、整合性を取るために歪んだ情報を伝えるよりも、いろいろな視点で書かれた記事があるほうが良いと思っているので、これでよい。




もともと、B新聞を購読するに当たり決め手となった、科学記事に対する正しい報道姿勢は輝いている。


たとえば、毎日のように全国の放射線量が報道される。


A新聞では、「最新の」放射線量が明示される。まぁ、これでも十分な報道だ。

B新聞では、最新に加えて、過去2日間と、「震災以前の標準値」が明示される。


ただでさえ限りのある紙面で、大きな表を掲載し、しかもそのほとんどが数字の羅列、というのは、見るのも嫌になる人もいるかもしれない。

でも、値だけ載せても意味が無い。その値が「異常かどうか」を見極めるには、過去のデータもなくてはならない。「過去の新聞を引っ張り出せばわかる」ではなく、その場ですぐデータが見れることが大切。


この意味で、B新聞の方が、値の取り上げ方として正しい。


これは一例。他の記事でも、A新聞は科学的に何が重要かわかっておらず、報道としては正しいのだが、大事な部分を省略してしまったために、疑問が残ることが多かった。B新聞ではそのようなことが少ない。



一方、報道の速度は、B新聞の方が若干遅いようだ。

どうやら、編集方針として「十分な検証」がなされてからの報道を心がけているようである。


ここも、人によって好みが分かれるところ。

僕としては、速報はテレビやネットで良い。新聞は検証と編集を十分に行ってから報じるべきである、と思っている。




最後に書いておくが、この新聞、それほど評判はよくないようだ。だから、人に購読を薦めるものではない。


評判がよくない最大の理由は、やはり、「論調がバラバラ」なところにあるだろう。

事実を切り取り、できるだけフィルタも通さないで報道しているわけだが、それは「背景を知らない人には理解しにくい」ことでもある。

新聞を読むだけでなく、その「隙間」にあるものを自分で考えないと、論調がバラバラであることに混乱してしまう。


実のところ、この「混乱」は新聞のせいではなく、世の中は複雑である、という当たり前のことに基づいている。

でも、新聞を「なんとなく」読む大多数の人にとっては、余りにも不親切な編集方針である。これが不評の最大の理由と思われる。



元々不評なので、叩かれやすい。


震災直後の週刊誌では、記事内容が「他の新聞や週刊誌」と違う、と言う理由で叩かれていた。

(今まで購読していた新聞の、週刊誌の広告で見出しを見ただけだが。内容は、原発トラブルに対する論調を問題視するものだった)


実際、購読を決めるに当たり、その見出しのことも頭をよぎり、躊躇した。

しかし、ネットで記事を読む限り、記事内容が違った理由も「他のマスコミ各社より、科学的な素養のある記者が多いため」だという気がしたので購読に踏み切った。



ゴシップ中心の週刊誌で書かれたような「評判」を、どの程度の人が信じるのかわからない。


でも、震災から2ヶ月たって検証する限りでは、B新聞の報道内容が他の新聞社と違ったことは、問題なかったように思う。



原発トラブルに関しては、A新聞などでは、不安を煽るような内容が書き連ねられていた。

この原因の一つは、不勉強で放射線に対する知識がいないため、「記者自身が」無用に不安になっていたためだ。

しかし、しばらくたって記者も勉強した。それから風評被害を問題として、「実際には不安はない」ことを伝えようと努力していた。


B新聞はこれに対し、事故の内容は当然伝えつつ、科学記事に強い記者が多い事を活かして「不安はない」ことを全力で伝えようとしたようである。

とはいえ、全く安全とも言い切れないため、後に時間をかけて詳細な解説記事を載せ、「放射能を正しく恐れること」を啓蒙しようとしている。



A新聞が間違っているとは言わない。

何らかのリスクがあるときに、とにかくすぐ逃げろ、と言うことは間違いではない。

新聞を読む一般市民は放射線に対する知識を持っていないので、その視点に寄り添うことも必要だろう。


でも、B新聞のやり方も間違っていない。

妙な不安を煽るより、まず落ち着かせてから、正しい現状を把握させようとする、というのは良いやり方だ。




ところで、B新聞を叩いた週刊誌は…というより、週刊誌各誌は、不安を煽り続けた。

うがった見方だが、定期購読されている新聞と違って、週刊誌は不安を煽った方が売れ行きが伸びるからだ。

(人は、不安になれば情報を求める。不安にさせておけば、次号も買ってくれるだろう)


だとすれば、「不安はない」と断言するB新聞は週刊誌にとって邪魔な存在であり、叩きたくなる気持ちも理解は出来る。




もっとも、僕はこの「叩かれた時」のB新聞を直接読んでもいないし、叩いた週刊誌も読んでいない。

もしかしたら、叩かれるに値するような、もっと別の理由がある可能性もある。




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コメントへの返答【日記 12/08/24】

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申し訳ありませんが、現在意見投稿をできない状態にしています

あきよし】 話が長くなるので、最新の日記に返事を書きました。 (2012-08-24 11:20:40)

【通りがかりです】 なんかどうしても知りたいです、、こっそり教えてもらいたい。 (2012-08-23 21:05:34)

【通りがかりです】 具体名が書いてないのであれですが、私もそうです。最初は余震で手がいっぱい。原発など考える余裕もなく過ごしましたが、あとから深刻なんだなあと。その後社説で脱原発と決別をなんて書かれたのでちょっといが悪くなりまして、Aに変えました。前のYは気に入っていましたが、流石に堪えられないので。あなたも同じですか。 (2012-08-23 20:54:50)

Smalltalk,Squeak, Etoys, and Scratch!  2011-05-31 11:27:21  コンピュータ 家族

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Smalltalk,Squeak, Etoys, and Scratch!

altoの紹介(うわっ、1999年に書いた記事だ)の時に書いたが、Smalltalk というプログラム言語がある。



今では当たり前になった「オブジェクト指向プログラミング」の思想を実現した、最初の言語だ。



プログラムを簡単にする方法として、アラン・ケイは「オブジェクト指向」という基本的アイディアを示した。

Smalltalk は、これを「実験的に」実装したものだった。


実験してみたら、アイディアの不備もわかる。さらに良いアイディアも出る。



Smalltalk は、「言語」と言っても、OS に相当する部分を含む。

アプリケーションも全て Smalltalk で書かれている。

ライブラリ(オブジェクト)なども全て Smalltalk で書かれている。


インタプリタ言語なので、OS 部分のソースを読んで、自分で手を加えることも可能だ。


言語の仕組みそのものである「処理系」は Smalltalk では書かれていないものの、Smalltalk で書いたものを別のコンパイル言語に「コンバート」し、コンパイルすることで処理系を作ることが出来る。


つまるところ、Smalltalk を覚えた人間は、Smalltalk の全ての動作に手を加えることが出来る。



不備のあったアイディアや、後から出てきたアイディアは、どんどん Smalltalk に反映されていった。


Smalltalk は拡張を繰り返しながら充実し…現代的なオブジェクト指向言語に「必要な要件」は、大体このときに出揃っている、と考えても良い。

(後に C++ が導入したアイディアや、別の言語が導入したアイディアもあるが、それらは実のところ「些細な」問題だ)



Smalltalk は、実にすばらしいものだった。

…というか、アラン・ケイとその周辺が「すばらしい」と喧伝した。実際はどうだったか知らない。


だって、長い間非常に高価な商用システムしかなくて、一般人が触れる機会なんてなかったもの。


一般人は、Smalltalk のアイディアを C 言語に持ち込んだ「C++」でオブジェクト指向を勉強するくらいしかなかったけど、これは余りすばらしいとは思わなかったな。当時は。

もちろんオブジェクトが作れることは便利なのだけど、Smalltalk のようなエレガントさ…誰にでも使える単純明快さは、C++ にはなかった。




アラン・ケイと仲間たちは、Apple が販売していた商用の Smalltalk-80 をベースにして、新しい「フリーの」Smalltalk を作り上げた。


これが、Squeak 。

無料で配られているけど、Squeak というのは「商品名」だ。言語としては、Smalltalk になる。

(アラン・ケイが作った Squeak と言う言語、という書かれ方を散見するが、微妙に間違っている)



Squeak が作られた目的は、子供向けにプログラミングの教育を行うためだ。


ここはちょっと説明が必要。

そもそも、Smalltalk のアイディアの一部は、Logo から来ている。そして、Logo は「実用にする」言語ではなく、子供の教育のための言語だった。


だから、アラン・ケイも Smalltalk を子供たちに使わせた。

そして、子供にとってわかりにくい部分などを「言語の欠点」として修正した。

この過程で、Smalltalk は「使いやすさ」を獲得していった。



Squeak は、これを再びやるための環境だった。


…先に挙げた alto の記事では、最後に Squeak を紹介して終わっている。





しかし、アラン・ケイたちは、すぐに Squeak では十分でない事を知る。

コンピューター自体が珍しく、触っているだけで子供たちが熱中した時代なら Smalltalk があれば十分だったかもしれない。


でも、今の時代はコンピューターゲームなんて当たり前だし、複雑なプログラムを楽しもう、なんてことは難しいのだ。


そこで、EToys が作られた。

(商標の問題で、Squeak EToys と呼ばれることもある。表記も eToys だったり etoys だったり、かなりいい加減。)


実のところ、EToys は Smalltalk 上で動作するアプリケーションだ。

現状では、Smalltalk のフルセットに EToys がインストールされた形で配布されている。



EToys では、環境を起動するといきなり自動車の絵が動いている。

そして、それを動かすプログラムも表示されている。


プログラムの数値部分を適当にいじると、車の動きも変わる。

とりあえず「テレビゲームにしか興味がない」ような子供でも、引き込むための「掴み」の部分を持っているわけだ。



EToys はよくできていて、あらかじめ命令が書かれた「タイル」を並べるだけでプログラムを組むことが出来る。

タイルは人間にわかりやすいように書かれていて、多言語化もされている。

つまり、英語環境で組まれたタイルでも、日本語に変換して表示できる。


EToys は、「タイルで作られたプログラムを実行するアプリケーション」ではない。

タイルで作られたアプリケーションを Smalltalk に翻訳し、出来上がった Smalltalk プログラムを実行するアプリケーションなのだ。


だから、タイルで組んだものを Smalltalk のプログラムとして表示することも出来る。




アラン・ケイたちは、どうも Smalltalk の入門用として EToys を作ったようだ。


先に書いたように、Smalltalk は OS 部分を含む。

そして、Smalltalk は、世界で最初の GUI OS と言っても良い。


…つまり、操作方法が非常に古臭い。


EToys も、独自の古臭い GUI 作法で動いている。

Windows の操作に慣れている人でも、最初は戸惑って何も操作できないだろう。




Scratch は、アラン・ケイとは別のグループ(MIT)が、EToys と似たようなものを作ろうとして、Squeak をベースとして作り上げた環境。


別々に活動しているが、お互いに良い影響を与え合っているようだ。


EToys は、タイルでプログラムを組む、というわかりやすい方法を導入してはいるが、これは「キーボード入力の手間を省いた」程度の話で、実のところそれほどわかりやすくはなっていない。


Scratch では、タイルの形を工夫している。

プログラムの主要な流れである「連接」は、ジグソーパズルのような凹凸があるタイルで表されている。


また「繰り返し」や「条件分岐」は、 匚 のような形のタイルの中に、他のタイルをはめ込む形で表現される。(中にタイルを入れると、左の縦棒部分はどんどん延びる)


秀逸なのは、「永久ループ」の下には「連接」のための凹凸がないこと。

これによって、永久ループの下に命令を組むことは出来ないことが、視覚的に表現されている。

(詳しくは、この日記に付けられた画像を見てください)


他にも、条件式を入れる部分は六角形になっていて、条件式のブロックは六角形で表現されるとか、数値部分は長丸になっているとか、「そこにしか入らない」ことが視覚的にわかりやすい。


そして、形だけでなく色でも表現されているので、たくさんのブロックをつなげても構造がわかりやすい。



また、Scratch は、「現代的な」GUI 作法に従っている。

初めて遊ぶ子供でも、普通の GUI に慣れてさえいれば、それほど戸惑わない。



最も特徴的なのは、Scratch で作ったプログラムの発表の場を設けていること。

作ったプログラムは、すぐに WEB にアップロードでき、WEB 上の Java で動作する「Scratch インタプリタ」によって、誰でも見ることが出来る。

(習作で作ったゲームを発表してみた。…Java で動くと遅くてつまらないな…)


それどころか、ソースをダウンロードして「リミックス」を発表することもできる。

面白いプログラムは、複数の作者の手によって、どんどんバージョンアップされる。


これは、子供にとっても刺激的なことだろう。



もちろん、Scratch はいいことずくめではない。


タイルによるプログラムは、EToys よりも「簡略化」されている。

これは、わかり易さを目指してのことだろうが、表現力を削いでいる結果にもなる。


特に、初心者にはわかりにくい「オブジェクト指向らしさ」をなくしてしまっているのが難しいところ。

ハードルが下る一方で、ゲームなどを作り始めるとすぐに足枷になる。


インスタンスの生成も、メソッドも、パブリックなプロパティもないのだ。


大域変数はあるし、全てのオブジェクトに対する「メッセージ送信」と、「メッセージ起動されるプログラム」は作れるので、メソッドとプロパティの代用は出来る。


でも、インスタンス生成がないのは辛い。


Scratch では、画面に対する「描画」は、基本的にオブジェクトを定義することで行う。

つまり、インスタンスが生成できない、というのは、キャラクターが自由に表示できないことと同義なのだ。


これはゲーム作成の上では、かなりの足枷だ。



じゃぁ、足枷を感じたら別の言語に乗り換えられるか、というと、これも難しい。

EToys なら、Squeak に乗り換えやすいのだが、Scratch は「完全に閉じている」ために乗り換えられないのだ。


Scratch はプログラムの入門用言語としてよくできているが、将来を保証することは何も考えられていない。





と、急にこんな比較を始めたのは、子供に何かやらせてみたいと思ったから。

長男が小学校から帰った後、少しつまらなそうなので。


いろいろ検討して、Scratch を遊ばせて見た。



最初に用意されているサンプルキャラクター(スプライトオブジェクト)である「猫」に命令を出してみる。

最初はマウスカーソルを追いかけるプログラムを作って遊ぶ。


なんとなく理解したようで、いろんな部分の数値を書き換えて遊んでいる。

一気に 100000000 ドットとか動かして、画面の端にぶつかって震えるのを見て笑ったりしている。


でも、大人には無意味に思える事を試して笑うことが大切。

そうやって意味を覚えていくんだ。



自分で背景やキャラクターを描ける事を教えたら、背景をぐちゃぐちゃ描き始める。

最初は無意味だったが、やがて迷路のようになり、その中の一箇所に「花」を描いた。


僕がこれを受けて、迷路の壁は越えられないが、矢印キーで自由にキャラクターが動かせるプログラムを作る。

Scratch では「キーが押された」時に起動するプログラムを指定できるので、非常に簡単。


「常に」動いているプログラムに、「壁がなければ進む」ことだけ指定しておいて、矢印キーの各キーに、それぞれの方向を向かせる、たった1タイルのプログラムを割り振るだけ。

(日記に付けられた画像はこのプログラム)



最後に、「花」を切り出して新たなスプライトを作り、キャラクターが衝突したら音を出すプログラムを仕込む。(スプライトの衝突は、1タイルで簡単に検出できる)


なんとなく、花まで行くとゴールしたような感じになった。



花の上を歩くと、音が激しく鳴り続けるのを聞いて、長男はゲラゲラ笑っていた。

プログラムが楽しい、と思えればそれでいい。




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