2015年07月17日の日記です


エジホン探偵事務所  2015-07-17 17:32:02  今日は何の日

この年は 7月にまとめていくつかソフトを出していたようです。

まぁ、夏休み前だから投入タイミングではあった。


「エジホン」は、Popteen という女子高生向け雑誌で人気のあったページ。

単行本化もされています。


絵の中に字を入れている。絵に対してお話が書いてある「絵本」ではなく、絵の中に字が入った「絵字本」というわけです。


絵は毎回有名アーティストが書いたもの。字は基本的に同じ1字をちりばめてあるのですが、1つだけ「似ているけど違う字」が入っています。


「金」の中に「全」がはいっていたりね。



まぁ、確かに面白いのですが、これを「ゲーム化」と言われて、割り振られた企画者は頭を抱えました。

雑誌の1コーナーとしては十分だけど、100円払ってもらうゲームになるのでしょうか?




企画者は同期で、割り振られたプログラマも同期。デザイナーも同期でした。

つまり、簡単そうなゲームだから若手だけで作れ、ってそういうことですね。


#絵が中心のゲームなので、後からデザイナーは増強されベテランも入りましたが、中心となったのは同期


でも、企画者は上手に「100円の価値があるゲーム」を作り出した。

今でも「結構好き」という人は多いゲームです。



まず、元は「本」だから、間違っているところは常に同じ。

テレビゲームなので、遊ぶたびに間違っているところが変わるようにしました。


とはいっても、絵に溶け込んだような手書き文字が多いので、完全に自由に変えられるわけではない。

1枚の絵について5か所位づつ、間違いの場所が変えられるようになっているだけ。


ゲーム自体の難易度は低めなのですが、2人プレイで競うのが楽しいようにしました。

間違いを見つけたら、カーソルを合わせてボタンを押すだけ! という簡単操作なのですが、このカーソルが「ぶつかる」のですね。

相手にぶつけて邪魔したり、単純に見つける以外の部分でテクニックを要求される。


そして、ゲームの合間にミニゲームが入っています。

こちらは、タントアールのような単純なミニゲーム。


AM1研はタントアールで、「ミニゲーム集」の先鞭をつけた部署です。

でも、実はタントアールって、相手との直接的な対決はありません。


タントアールは「パズル&アクション」です。

直接対決するようなものではなく、時間内にパズルが解けたかどうかを競うだけ。

それでも十分盛り上がるのですが、エジホンは、先に書いたようにカーソルがぶつかったり、ミニゲームでも必ず「勝敗」が決まったり、直接対決の色合いを濃くしています。


エジホンはその「気軽さ」でタントアールと良く比べられるのですが、違った面白さを求めた作品でした。




完成したゲームが「エジホン探偵事務所」。

Youtube に実況ムービーがあったので、引用させてもらいます。



上のムービーを再生するとデモ画面から始まるのだけど、このデモの「絵柄が怖い」という人多数。


企画者によれば、元々単行本に載っていた絵が個性に溢れすぎていて、それらをまとめるキャラとしては「どれよりも濃いもの」を必要とした、とのこと。

そのために、何か濃い絵柄のタッチで絵を描いてみて、とデザイナーに頼み、デザイナーはまずデモ画面に出てくる絵を油絵で描いてみた…と言うところから始まった模様。


#何度も書きますが、直接知っているわけではないので多少間違いがあるかも。


テモナ君、メル子ちゃん、ラフランチ・モショ郎先生…って、名前も謎すぎる。


モショ郎ってフランス人? と企画者に訊ねたことがあります。

ラフランチ、って名前がそれっぽかったし、金髪だし。


「え? どう見ても日本人に決まってるじゃん!」と、明確な答えが返ってきました。

どう見ても、って、分からないから聞いたのだけど。


いや、コイツのセンスは好きなのだけど、いつも常人には理解しがたい設定を持ってくる。


デカリスの人です。




ゲームシステムが大体完成したところで、本から画像を取り込んで、修正したりする作業は多くのデザイナーが参加します。


そして、デザイナーの何人かは、オリジナルの絵も描いて入れました。

「エジホン」の絵はどれも個性的なので、思いっきり自分の絵柄を出してよい、という条件で。


この時、ファイナルアーチにも参加したデザイナーの先輩のオリジナル絵柄を初めて見ました。衝撃だった。

男らしい人なのだけど、すごくかわいらしい絵を描くの。

ネットで多少人気のある絵師(当時はこの言い回しは無かったけど)だった、と後で知りました。




エジホンが後のサターン版では「ゲームウェア」という雑誌に入れられた、というのもまた有名な話。


なんか、サターンをメディアとする雑誌を作りたい、という相談があって、部長が「自由に使っていいよ」と快諾してしまったんですね。


企画者は、サターン版が発売されると思っていたので、ちょっとかわいそうだった。


でも、結果的に多くの人に遊んでもらえたのかな。

「雑誌」という扱いで、単体発売するより安くできたから。



ゲームウェア、エジホンが遊びたい人が結構買ってくれたようで、売れたようです。

でも、第2号は全然売れない。エジホンが入ってなかったから。


そこで、急遽エジホンは「連載」となります。

3号以降、絵を差し替えて発売されたようです。


でも、こちらは元ゲームの開発者はノータッチ。


エジホンが好きな人のページによれば、1が一番面白い、とのことで、やっぱ企画者の手元を離れて、別の作業者が絵を差し替えるだけでは魂が入っていなかったのかもしれません。



さらに、セガカラ…サターンを使ったカラオケシステムにもおまけゲームとして作られています。

こっちは、元ゲームの開発者が作業していましたよ。


「マイクを奪い合うゲーム」を入れただけだけどね…

本編にあった、賞金を奪い取るゲームのキャラクター変えただけね (^^;




余談:


ラフランチ・モショ郎先生は、初級編ゲームの最後で謎の踊りを踊っています。


初めて見た時に、「なに? この変な動き」と言いながら動きを真似したら、企画者にとても驚かれます。


「人にはできない奇妙な踊り、ってリクエストして描いてもらったのに、完璧な動きだ!」と。


そして、僕は「ラフランチ・モショ郎を名乗ってよい」と企画者から公式に許可を与えられました。

一度も名乗ったことは無いけど。



2016.11.27追記

サターンを十数年ぶりに引っ張り出して、エジホンを遊びました。

で、急に思い出したので追記。


エジホンでは、プレイヤーは間違いを探すカーソルを動かします。

このカーソル、探偵が使う拡大鏡(ルーペ)という設定なのだけど、1P側のカーソルは「アヒルーペ」という名前だった。


…どうみても、アヒルではなくてヒヨコなんだけど。

上に書いた通り、謎のキャラ設定をしてくる奴が作ったゲームなので、こんな部分も意味不明。


ちなみに、この名前は企画者が設定していただけで、多分どこにも公表されていない。



2P側はお花(チューリップ)なのだけど、この名称が思い出せない…

誰かご存知の方(公表もされてないのに)いましたらご連絡ください。


2018.10.15追記

webarchive に企画者本人が後で語った話が残ってました。


画像は一部しか残ってないけど、虫眼鏡の名称は「アヒルーペ」と「ムシメガネコ」だったようです。

ただ、これは企画書段階ですね。この段階ではちゃんとアヒルだし。



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