2015年03月01日の日記です


イチダントアール  2015-03-01 10:15:14  業界記

イチダントアールは、WING WARと同時期の発売だったと思います。

続編なのでその前から説明した方がいいでしょうね。


1993年に、AM1研から「タントアール」というゲームを発売しています。


キャラクターが探偵風だったから、タントって探偵の意味合いだと思ってた。

でも、単に「たんとある」(沢山ある)だったのですね。


その名の通り、たくさんのゲームが入ったミニゲーム集です。


#ちなみに、キャラクターは「ボナンザブラザース」(1990)のイメージを引き継いでいます。



これ以前にも、家庭用ゲーム機には「ミニゲーム集」というソフトはありました。

でも、単にいくつかのゲームが1つのタイトルに入っている、または順次遊べる、という程度で、ゲーム間のつながりは重視されてないのね。

Puzzle Panic(1984)、ナゾラーランド(1987)、クニちゃんのゲーム天国(1991)など)


タントアールは、数秒で終わるミニゲームがたくさん入っていて、1つのゲームが終わったら次のゲーム、と次々とクリアしていくスタイルでした。


次々と違うルールのゲームが出てくるのを、瞬時に把握して対応していかなくてはならない。

ここに適度な混乱が生じて、自分でも思わぬ凡ミスをしてしまうのが面白い。

でも、1つづつのゲームは単純でそれほど難しくないし、非常にテンポがいい。


今では、ミニゲーム集の多くがそういうつくり方になってます。

その元祖となるのが、タントアールでした。




1個づつのゲームは単純で把握しやすいけど、テンポよく遊んでいくと適度に混乱して難しい。


一つのゲームをやり込みたいゲームマニア向けではありません。

主にゲームマニアの視点で語られがちな「ゲームの歴史」では、それほど注目されない作品。


でも、実は大ヒットでした。

ゲームセンターに来た一般客からすると、1個づつのゲームが簡単で、ルールが把握しやすいゲームは好まれたのです。


特に、2人用で対戦した時の盛り上がりはすごい。

ゲームが単純なだけに、負けると自分が「簡単なこともできないダメ人間」みたいなのね。

ものすごく悔しくて、絶対負けられない雰囲気。


この雰囲気が嫌だからこのゲームやらない、って人もいましたけど。


#ミニゲーム集全般にいえることですね。



当然続編が企画され、それがこの「イチダントアール」です。

たんとある、に対して、一段とある、っていうわかりやすい名前。


ちなみに、ゲーム内のミニゲームには全て名前が付いていますが、こちらもダジャレばかり。

くだらないダジャレばかりなのですが、テンポ良く出されるとなんか面白く感じるんだ。


「デートなUFO」なんて、BGMもデイトナUSAのアレンジになってる。

「ベートー弁当、うんめぇ~」とか「機関車トーマラズ」とか、ダジャレとして結構好き。



ミニゲームの内容・タイトルを、企画全員で考えていたように思います。

こういうのって、一人で考えていてもなかなか出てこないから、とにかくみんなで考えて、数ある中から面白いものを採用、っていうスタイル。


ただ、イチダントアールの発売は6月のようですから、部署に配属されたときにはすでに最終段階だったはず。

さらに続編の「2度あることはサンドアール」と記憶が混ざっているかも。




イチダントアールのマスターアップ前日、手の空いているものはテストプレーに参加していました。

そんな時、大バグが…


たしか、最後のボスとの対決の最中に、おかしな現象が複数同時に起こったのではないかな。


「うわー、締切直前なのに大変だ」と僕が言ったら、企画担当の人が「いや、こういうのは案外1つの原因で、簡単に直るもんだよ」と。


実際、メインプログラマー氏が15分後くらいに「差し替えるよー」と新しいロムを持ってきました。

ロム焼くのにも時間がかかるから、ほんの数分で直したのではないかな。


これで、バグはちゃんと治ってました。


部署配属直後のことだったので、さすがプロだなぁ、と感心したのですが、そのうち自分でも同じようなことを良くやるようになります。


#バグは出ない方がよいのだけど、簡単に直る単純なバグを良く出したのね…





関係ないけど、同じAM1研作品のゲームで「クイズ宿題を忘れました」「クイズ廊下に立ってなさい」というものがありました。


僕が入社するより前のもので、ゲーム開始時に生まれ年を入れ、その人の「小学生時代」の流行などに関する問題ばかり出す、という変わったクイズゲーム。

絶妙に懐かしい問題ばかり出てくるのが楽しい、というゲームでした。


後にサターン版が発売されたとき、タントアール・イチダントアールとカップリングになったのね。

4つのゲームを、2つのタイトルにまとめて出した。


そのタイトルが「宿題がタントアール」「廊下にイチダントアール」。


4つのタイトルをくっつけて、2つに分割し、なんだかつながった文章にしてしまう。

ここにもすごいダジャレ力を感じました。



ついでに書いときます。

上の2つのクイズゲームの問題だけ流用して、1994年に別のクイズゲームが作られてます。


「クイズゴーストハンター」ってやつ。

サードパーティの作品で、1研ではサポートしただけ。


クイズゲームって、問題を作るのが一番手間がかかる部分なのね。

それでいて、グラフィックやストーリーは見てもらえるのに、問題はあまり気にしてもらえない。


だから、サードパーティに問題データを渡して、手間を省いたようなのですが…


このゲーム、プレイヤーの年代聞かないで、問題を完全にランダムで出すんだよね。

年代ごとに用意された、他の年代だと全く意味の解らないような問題を、全年齢にランダムで出す。


クイズとしては、面白くもなんともないし、不条理すら感じるものになっていました。




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