2015年02月27日の日記です


WING WAR  2015-02-27 10:20:54  業界記

思い出話、基本的に時系列で行きたいと思っているのですが、順序について記憶が定かでない部分もあります。


また、20年も前の記憶で書いているので、事実と違う可能性が高いです。

内容を鵜呑みにせずに、興味があるなら他の情報源を出来るだけ当たってください。


#僕の個人史みたいなもんなので、話半分に楽しむのが一番良いでしょう。




さて、先日「ずんずん教」を書きましたが、はじめてずんずん教を目にしたとき…つまりは、新入社員として部署内を案内されたときに、メインで見せられたのはWING WARでした。


というか、WING WARの部内テストプレイ筐体の隣に、ずんずん教が置いてあったのね。

ずんずん教はこの時点でほぼ完成で、その後すぐに発売されたので先に書きました。



WING WARは、飛行機でのんびりと空中戦を楽しむゲームです。

一人でCPU相手でも、二人で対戦でもできます。


海外ではなんだか2研作品だと思われているみたい。上にリンクした Youtube 動画の説明も含め、そう書いてあるページが多いです。

Wikipedia 英語版にそう書かれているから広まっちゃったみたいですけど、1研作品です。


本格派のフライトシミュレーター…ではなく、業務用ゲーム機として、短時間で楽しめるように簡略化されてる。

地上の建物にぶつかっても問題ないし、複葉機とハリアー戦闘機が同列に闘えたりする。


建物に当たったり撃たれたりしたとき、ちょっとコミカルな動きをするあたりが1研流。



ゲームモードは2種類あります。


「ドッグファイトモード」は初心者向けです。

しばらく相手を撃ちまくったら、攻守交代して相手から逃げ回るようになる。

これを数回繰り返すだけ。


でも、単純だから非常に面白い。



「エキスパートモード」は、真面目な空中戦ゲーム。

自由空間で飛行機を操作して、相手を見つけるところから始めなくてはなりません。


まぁ、どちらに相手がいるかはわかるようになっているんだけどね。

自由な分だけ難しく、でも慣れるとどんどん高度なテクニックが使えるようになる。



最初に「のんびりと」と書きましたが、1対1の空中戦って、案外のんびりしてます。

相手だけに注意を払いつつ、空中では機体の制御にも強い慣性がかかるので、思ったように動けないんだよね。




発売は初夏の頃だったような…Wikipedia によれば6月だったようですね。

部署に配属されてすぐの頃です。


WING WARは MODEL1 で作られていましたが、すでに4月に後継基板の「デイトナUSA」がAM2研から発売になっています。

つまり、WING WAR発売時点で、すでに MODEL1 は旧世代基板。


技術とゲームの面白さは関係ない、と強がりたいけど、当時はポリゴン3Dはまだ目新しく、むしろゲーム内容よりも技術で驚かせることが重要でした。


#もちろん、ゲームがつまらなくてはダメなのですが、見た目が重視されるジャンルでした。



MODEL1 って、テクスチャ無いから見た目は地味です。

1対1の空中戦、というテーマも地味で、それほどヒットしませんでした。

先に書いたように、結構のんびりしていてゲームとしての「激しい体験」が少ないのね。


でも、遊んだことのある人は皆「名作」だと言ってくれます。

そういうゲーム。


僕はドッグファイトモードが好きで、部内テストプレイ筐体で良く同期と遊んでいました。

エキスパートモードは、ちょっと難しすぎたように思います。


ちなみに僕、3Dは苦手です。でも、ゲームは好きだから、それなりに3Dの文法はわかっている。

それでも難しいと感じるのだから、業務用としてはちょっととっつきが悪かったと思います。


まぁ、それがわかっているからドッグファイトモードを設けてあったのですが。




WING WARの発売後、夏の…ちょっと暑い日だったと思います。

午前中に「新人手伝って~」の声。


行ってみると、「ちょっと別の場所まで歩くから」と、会社近くの倉庫まで連れて行かれます。

ってことは、機材運ぶ力仕事だろうか。


いや、違いました。

「WING WARの R-360 版がほぼ完成したのでテストプレイです」と説明を受けます。


チーム内の人でテストしてきたけど、連続してプレイすると疲れるから新人に頼む、とのことでした。



R-360 が1台。

もう一台普通筐体が近くに置いてあって、対戦できるようになっていました。


R-360 は2軸回転だけど、ゲーム上飛行機は3軸回転するので、できるだけ2軸回転ではできないような動きを心がけて、と言われたように思います。

…といわれても、どうすればいいのかわかりません。


いろいろ操作したように思いますが、それほど違和感は感じませんでした。

ゲーム上の3軸回転の動きを、違和感ないように2軸回転で表現できているのね。



とにかく、2軸で出来ない動きということは、激しく回転していればいいわけだ…

と、空中で回転して頭が下になった時、非常停止ボタンを押されます。


「わー、なんとかしてくださーい」と言うものの、「いや、非常停止ボタンもちゃんと動くか確かめないとね」と外で先輩が笑っています。


実際の話としては、2軸回転とと3軸回転が「微妙にずれる」ような動きを見事に起こしたので、停止して内部パラメーターなどを確認したかった、ということのようです。




たしか、10時ごろからテストを開始して、午前中いっぱいやって「昼ご飯の時間だから」終了したのではなかったかな。


同期と2人で、前半は同期が、後半は僕が R-360筐体に入っていました。


で、1時間連続でぐるぐる回されていると、流石に気持ち悪くなります。

さらに、暑い日に冷房のない倉庫にいたので脱水症状気味。


気持ち悪くてお昼ご飯食べられなかった覚えだけが残っています。



こんな個人的な事もあって、WING WARは直接は関係していないけど、今でも好きな思い出のゲーム。

でも、家庭用には移植されていないし(Super32X で移植話があったけど、結局出なかった)、また遊ぶのは難しそう。


愛知の日本ゲーム博物館さんに置いてあるらしいのですが、遠くてとてもいけません。




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