2021年03月01日の日記です


IdeaPad Duet の使い勝手(1/2)  2021-03-01 11:00:55  コンピュータ

Lenovo Ideapad Duet を購入して1週間ほどたつ。

まだ1週間しか使っていない、というべきかもしれないが、ここらへんで一度評価をまとめておこう。



冒頭でいきなり評価を書いてしまえば、非常に素晴らしい端末だ。


購入前は、普通と少し違うこの端末を買うことに不安があった。

しかし、予想を遥かに超えた素晴らしさだった。不安は杞憂だった。


どう素晴らしいかといえば、これが見事に既存の機械の「隙間」を埋めるものだったのだ。


でも、隙間を埋める充填剤だ。広い面積をカバーできるパネルではない。

Duet は現在大人気で品薄なのだけど、この隙間を持たない人にとっては魅力のあるものではないと思う。

つまり、Duet が素晴らしいというのは、僕にとっての話であって、万人に勧められる製品ではない。


以下、このことについて説明していこうと思う。




これが隙間を見事に埋める充填剤だ、というのだから、最初に僕が持っている「隙間」について書いたほうが良いだろう。


僕は、普段は Windows を使って仕事をしている。

ノートパソコンを買ったのだけど、外付けディスプレイとキーボードをつないでしまったため、事実上は動かせないデスクトップマシンになっている。


仕事柄 Linux サーバーも持っていて、Windows からログインしたり、ファイル共有サーバーにしたりして使っている。

ファイル共有としては、NAS も併用している。


スマホとしては普段 Android を使用している。

そして、Duet を購入する直前まで、Android の 10inch タブレットを併用していた。


初期の頃の Chromebook (Chrome OS を採用した PC ) を使っていたこともある。

初期の頃と今では、随分と Chrome OS の方向性は変わった。でも、基本は理解している前提だ。


あと、仕事用に Macintosh と iPhone も持っているが、あまり使っていない。あくまでも仕事で必要だから持っているだけ。

なので、これは今回の話にはあまり関係ない。




さて、僕は主夫なので家事をする。食事を作ったり、皿を洗ったり。

これが結構生活の中では時間が長くて、しかも孤独だったりする。

その時間にも娯楽を欲した。


最初は、スマホで Amazon Prime Video を見ていた。

見ていたというか、家事をしながら Bluetooth イヤホンで「音声を楽しんでいた」感じかな。

スマホなので、画面が小さくて家事をしながらだとあまり映像を見られない。


他にも、家族団らんのときにもちょっとパソコンを使いたい時があった。

じゃぁ、ノートパソコンを買えばビデオも大画面で見られるし、団らんのときにも使えるかな、と思った。


でも、これは失敗だった。ちょっと気軽に使いたいという要求と、仕事で使うのでしっかりしたものが欲しいという要求は相容れなかったのだ。

仕事で使うにはディスプレイが狭いが、持ち運ぶには大きくて不便なノートパソコンは、先に書いたとおり拡張されて半ばデスクトップになっている。


替わりに、10inch Android タブレットを購入した。

最初は Amazon Kindle HD (旧型)だったが、その後 Huawei MediaPad T5 に乗り換えた。


10inch タブレットは素晴らしかった。だからその路線で買い替えまでしたのだ。

Prime Video を見るには問題ないし、時々居間で家族が集っている傍らで文章を書いていた。


外出時に持ち歩いたこともある。

T5 にはスマホのようなモバイル通信機能はついていない。

しかし、Android スマホと Buetooth 接続することで、スマホのモバイル通信網を借りることができた。

設定が少し面倒くさいのだけどね。それでも通信できるので十分だった。


そんなわけで、Android 10inch タブレットで特に問題はなかったんだ。

IdeaPad Duet を買ってみようというのは、ほとんど気まぐれだった。




さて、やっと僕の利用実態を説明できたので、Duet の素晴らしさを伝えられる。


Duet は MediaPad T5 と同じ、10inch サイズのタブレットだ。

タブレットだけどタッチパッド付きのキーボードが付属していて、着脱できる。


そして、Android 端末ではなく、Chrome OS 採用の機械(Chromebook と呼ぶ)だ。

もっとも、詳しくは後で説明するが、Chrome OS は Android のソフトを動かすことができる。

だから、ほとんど同じ使い勝手になると思っていた。


でも、Android は「スマホの OS」で、Chrome OS は「パソコンの OS」だ。

同じソフトが動いたとしても、OS がスマホ用かパソコン用か、というのが、思った以上に使い勝手に違いを与えていた。




わかりやすい違いから書こう。


Android は、スマホ用の OS なので、外部からの通信を待ち受ける必要がある。

そのため、CPU を停止させる「スリープ」状態はない。

画面表示を消し、動作周波数を落として省電力にしていたとしても、常に電力を消費し続ける。


もちろん、スマホはそれでいいだろう。

でも、モバイル通信機能を持たず、待ち受ける必要がないタブレット端末でも、着信を待って電力を消費し続けるのだ。


Androidタブレットを使っていたときには、そういうものだと思って気にしていなかった。

しかし、使っていないときに電力を消費続けるというのは、無駄以外の何物でもない。


Chrome OS は、PC 用の OS なので、通信を待ち受けるという概念がない。

画面を消すときには CPU も停止して、電力消費を抑える。


このため、電池のもちが良い。


というか、これがあるべき状態だった。

スマホ用の OS を、スマホではないものに使っているというのが、無駄な状態だったのだ。




もう一つわかりやすい違いを。


スマホ用の OS は、低い解像度の、小さい画面を前提として作られ始めた。

最初期の頃は、画面横幅は 320ドットだった。


しかし、今は 1080 ドットはある。1080 というのは、ハイビジョンの動画を視聴するのに必要なドット数だ。

画面の物理的な大きさはほぼ変わらないまま、およそ3倍のドット数を表示できるようになった。


じゃぁ、表示できる情報が増えたのかというと、なっていない。

Android や iOS が、表示できる文字数が大きく変わらないように制御しているためだ。


タブレットになると画面が大きくなるため、表示できる文字数は増える。

でも、文字を大きめに表示する、という基本は変わっていない。


これに対し、パソコンはより多くの情報を表示できるように発展してきた。

画面が広くなると表示できる文字の量が増える。解像度が上がると表示できる文字の量が増える。

ノートパソコンで画面が小さい、などの理由であえて文字を大きくすることはあるのだけど、その場合も拡大率の決定はユーザーに委ねられている。


パソコンとスマホでは、情報表示に対する考えが根底から違うのだ。

そして、Chrome OS はパソコン用のOSだ。拡大率は自分で変えられる。


この拡大率は、Chrome OS 上で動く Android アプリでもそのまま適用される。

だから、Android アプリをフルハイビジョンで表示できたりする。


まぁ、スマホの小さな画面で使うように設計されたソフトをフルハイビジョンで使う意味はない。

でも、一度見てみると非常にインパクトがある。Chrome OS なら、Android タブレットでは見られない世界を見られるのだ。

もっとも、Duet を使っている限りでは、字が小さすぎて実用にならないので、フルハイビジョンで使うのはお勧めしない。


オススメしないのは「Duetの場合」であって、「Android アプリに広い画面が不要」だと言っているのではない。

Chrome OS では、Android アプリもウィンドウ内で動くようにできる。

ウィンドウをいくつも並べることもできるし、ウィンドウをリサイズすればそれに合わせた表示になる。

(Android アプリは、様々な画面サイズの端末に対応しているし、使用中の画面リサイズである「画面の回転」などにも対応している。)


だから、広い画面で情報がたくさん表示できることには意味がある。

Duet は画面が小さいのでこの機能を活かしきれないかもしれないが、Chrome OS 上で Android アプリが動く、ということは、今までになかった新しい世界を開くのだ。




わかりやすい例を2つ挙げたが、他にも細かな違いは色々ある。

多くは、スマホと PC という、違う目的で発展してきた OS の違いに起因するものだ。


もちろん、Android にしかできない、ということも多い。

実際、Chrome OS のほうが機能的には貧弱だとも言える。


だからこそ、最初に「隙間を埋める充填剤」だと書いたのだ。

Windows でしかできないことがあり、Android でしかできないことがある。

そして、その隙間の、どちらにもできないことを、Chrome OS が埋める。


同じ 10inch タブレットであっても、Android タブレットでは隙間を埋められない。

Android タブレットでは、Android にできないことはできないのだ。




Duet が素晴らしい、ということをざっくりと書いたが、細かな話はまだある。

ただ、細かな話になりすぎて、本当に興味がある人でないと面白くないと思う。


なので、ここでいったん記事を区切ろう。

次の記事では、実際の使用感を細かく伝えていこうと思う





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