買い物に行ったら、栗を売っていた。
栗が好きな長女が「食べたい」といったのだが、僕は生栗を料理したことがない。
妻に聞いたら「なんかつくるよ」というので、買うことにした。
しかし、妻は会社の経理仕事で忙しかった。
…えーと、会社の仕事だから本来僕がやるべきなのですが、僕が金勘定があまりにもざるなので、妻がやってくれているのです。
僕がダメなせいで忙しいのに、料理で手を煩わせるのも悪い。
やったことない、などと言ってないで、やってみようと決意。
夜の皿洗いを終えた後で、料理を始める。
この時点で「1時間もありゃ大丈夫だろう」と思ったのだけど、栗料理をやったことがないので舐めていた。
栗の殻を包丁で剥く。
もちろん、栗の殻は固いので、熱湯に入れて少し柔らかくしてから剥くのだ。
この際、栗の殻は剥くが、中の栗に傷をつけてはならない。
剥くだけで、2時間くらいかかったと思う。
もちろん、不慣れだからというのもある。上手な人ならもっと早く剥くのかもしれない。
この時点で、傷ついてしまったものをより分ける。これは明日栗ご飯にしよう。
重曹を入れたお湯で、渋皮のついた栗の実をゆでる。
熱湯から入れて、10分くらい弱火で煮る。
この時、5分くらい似た時点で、別の鍋にお湯を沸かし始める。この後で必要だから。
10分煮ると、渋皮から渋がでて、お湯が真っ黒になる。
このお湯を捨て、栗を新しい鍋のお湯に入れる。
…入れた瞬間から、新しいお湯も黒くなる。
これは、前のお湯の中に溶け込んでいた渋皮が、栗についたまま一緒に入ってしまっただけだな。
でも、弱火で煮ると、本当に黒くなってくる。
ちなみに、2回目以降は重曹は入れない。
これを、延々と4回ほど繰り返した。
煮終わってもお湯が「ワイン色」程度なら終了。
10分ごとに入れ替えているわけだけど、4回で1時間くらいかかっている。
じつは、この作業と並行して、最初の殻剥きで傷つけた栗の渋皮を剥いていた。
身と一緒に削り取ってしまえばいい。
煮終わったら、お湯を半分捨て、水を入れる。
冷ましているのだけど、急激に冷ますと良くないのだそうだ。
お風呂の温度くらい…ようは、この後の作業のために手を入れられるようになればいい。
そして、ひとつづつ栗を出し、親指の腹で優しくなでる。
これで、渋皮の周りにまだついている繊維などを取り除くのだ。
大きな筋状の繊維も残っていることがあるので、丁寧に取り除く。
相変わらず、渋皮を傷つけてはならない。
傷つけると、そこから水分が多く入り、煮崩れてしまう。
ここまでで、すでに4時間くらいかかっている。
鍋に綺麗にした栗を入れ、ひたひたくらいの水を入れる。
そして、栗の6割くらいの重さの砂糖を、半量入れて沸かす。
お湯は煮立たせないように。栗が崩れるから。
お湯が沸いたら砂糖も溶けているはずだ。
そのまま弱火で 10 分くらい煮て、さらに残りの砂糖を入れ、溶けるまで待つ。
そして火を止め、蓋をして寝ることにした。
時間はすでに深夜1時ごろ。気軽に始めた自分を呪う。
僕は朝4時半起き。
長男が7時に家を出るので、6時には朝ご飯と弁当を用意しておく必要があるので。
いつもの朝のルーチンワークをこなしつつ、昨日の栗を煮詰めていく。
鍋の蓋を開けたまま、弱火でコトコト煮続けるだけ。水分を減らすことを目指している。
水分を飛ばすために蓋は開けているが、紙で作った落し蓋を入れてある。
このため、ひたひただった水分が減って、栗が水面から出てきても構わない。
1時間ほど煮て、水分がとろみを持ってきたので終わりにした。
このままゆっくり冷ます。
冷めてから、煮ている間に少し傷ついて崩れてしまった栗があったので味見。
うん。非常においしくできた。
起きてきた妻に味見をしてもらったら、非常においしいと好評だった。
栗の渋皮煮、実は僕の母が良く作っていた料理だ。
母は渋皮煮が好きだったから作っていたのだけど、その反面「面倒くさい」といつも言っていた。
自分で作ってみて、面倒くささがよく分かった。
子供のころ、下茹でが終わった栗の掃除をよく手伝った覚えがある。
次に作るときがあったら、その部分は子供に任せてみよう。
#写真撮ったのだけど、焦げ茶色の塊が写っているだけで美味しそうに見えないので掲載しない。
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