2016年03月11日の日記です


オーレ・キアク・クリスチャンセン 命日(1958)  2016-03-11 17:12:09  歯車 今日は何の日

今日は、オーレ・キアク・クリスチャンセンの命日(1958)


LEGO 社の創業者です。


2年前に誕生日記事を書きました

なので、どんな人かはそちらの記事参照。


その記事の最後で、LEGO とデュプロの互換性について「解説はまた別の機会に」と書いたままになってました。



というわけで、解説したいと思います。

…が、この話、言葉だけではうまく伝わらない。


写真があっても、接続すると接続部分は内部に隠れてしまうので、伝えられない。


上手なイラストがあればわかるかもしれませんが、僕はそういう絵は描けない。


…というわけで、かなりわかりにくいと最初に謝っておきます。




まず、前回の話のおさらいから。


LEGO ブロックは、いくつかの基準サイズがあり、各部がこの基準に従うように、非常に厳密に作られています。


たとえば、ブロック上の凸部。レゴを裏返した時に見える「パイプ」の中の穴と同じサイズです。


といっても、レゴはパイプの穴と凸が組み合わさって組み立てられるわけではないですよ。

なので、このサイズは直接的には無関係。


でも、穴に入れること「も」できる。

凸1個分しかないサイズのブロックを使えば、普通とは少しだけずらした位置にブロックを置ける、ということを意味します。


レゴの人形の手の外側の径は、凸と同じです。

なので、人形がブロックを持っている、という演出もできる。


裏のパイプの外側の径は、凸を2×2に並べたときの、中央にできる隙間にぴったり収まるサイズです。

というか、もともとそこにパイプがハマることでレゴは固定されます。


レゴブロックには、凸1個分のサイズの小さなブロックの円筒形もあります。

この円筒形の底の部分は、パイプと同じ構造。凸にはめることもできるし、凸の間にはめることもできる。



ちなみに、凸の間の隙間は、薄いブロックの厚みとも同じ。

だから、薄いブロックを凸に挟む、なんていう、普通とはちょっと違うつなぎ方もできます。




他にもいろいろと「思わぬところに繋げられる」面白さがあるのですが、ここら辺は以前も書いたこと。


今回は、デュプロとプリモ(ベビー)についても書きましょう。



デュプロは、レゴの2倍サイズのブロック。

デュプロとは、Double 、2倍の意味です。


縦の大きさが2倍。横の大きさも2倍。高さも2倍。体積では8倍ですね。



デュプロは、レゴとは少し見た目が違います。

凸部が、単純に出っ張っているのではなくて、円筒形になっているの。


それと、薄いブロックが本来の高さの半分になっている。

LEGO は3分の1なのね。このため、薄いブロックを凸部の隙間に立てる、という繋げ方は出来なくなった。



厚みが変わったのは、実は内部構造が少し違うためです。

LEGO は、裏に入っているパイプが、ブロックの底のぎりぎりまで来ています。


でも、デュプロでは、パイプが少しだけ短い。その短いパイプに届くように、凸部が少し高い。

結果として、3分の1の薄さにはできない構造になっている。



単純にサイズを2倍にしただけのはずなのに、なぜこんな細かな違いが?

…ここが、デュプロの良くできているところです。



凸部の円筒形の穴の中の径は、LEGO の裏のパイプの外の径とぴったり同じです。

これにより、2x4 の、一番標準的な LEGO ブロック(裏のパイプは、凸の隙間に入るため2本)を、デュプロの凸2つの部分の上に載せるように接続できます。


また、デュプロブロックの「壁の厚み」は、LEGO ブロックの高さの6分の1になっています。

3分の1の高さの薄いブロックは、LEGO の凸の隙間に入るのでした。じゃぁ、6分の1は?


「LEGO の凸の隙間に、壁が2枚入る」で正解。

裏のパイプは、少し長さを短くしているため、LEGO の凸には干渉しません。


これによって、LEGO の上にデュプロを載せて接続できます。



言葉で説明すると長いし、写真を出したところで理解しにくい。

(つながっているときは、巧妙な部分は隠されているから!)


でも、非常に巧妙な方法で、LEGO とデュプロは相互接続可能な互換性を保っているのです。


全然サイズが違う商品だし、最初からこうした仕組みを考えていたわけではない(デュプロはずっと後に発売された)のに、最初から単位系をしっかり考えていたからできた芸当だと思います。



じつは、デュプロのさらに2倍サイズでデュプロと接続できる「クワトロ」というのも一時期発売されていました。

1歳の赤ちゃんでも遊べる、という触れ込みだったけど、そもそも「ブロックを接続して形を作る」というのは、1歳の子が興味を持つことではない。


そんなわけで、今は発売していません。僕も見たことありません。


LEGO 、デュプロ、クワトロを接続した写真が出ているブログを見つけたので紹介しておきます。




さて、クワトロは1歳の子が興味を持つような遊びではなかったのだけど、LEGO ベビーという1歳児向け玩具もあります。


以前は「プリモ」という商品名だった。「最初の」という意味の言葉ね。

プリモはブロックおもちゃだったのですが、ベビーのブランドは、プリモを含む赤ちゃんおもちゃ全般です。


なので、ここではベビーブランドの中のブロック製品、という意味で、旧称のプリモで呼びます。




プリモの基本サイズは、デュプロの2倍、です。

つまりはクワトロのサイズなのですが、プリモではあくまでも「基本」というだけ。


というのも、プリモは、3か月の子供でも遊べるように、できるだけ丸く作ってあるのです。

なので、2倍サイズだけどきっちり2倍ではない。ブロックのように組み合わせて形を作ることは考慮していない。


基本的には円筒形。そして、円筒の頭に、半球型の凸があります。

円筒の底に、この凸を入れる形で組み合わせられます。


もうね、ブロックではないです。

組み合わせられるといっても、1歳未満児向けが遊べるように、かなりゆるゆる。形なんか作れない。

逆さまにすれば落ちるし、ただ積み上げていても途中から曲がってくる。


でも、基本的な円筒形ブロックは、中にビーズが入れてあって動かすとカラカラ音がするの。


子供と遊ぶ時は、親が積み重ねてあげる。

それを子供が軽い力で叩けば、緩い接続なので、すぐ崩れてバラバラになる。

中にビーズが入っているのですごい音がする。


赤ちゃんって、こういうの大好きです。

まだ手足を動かすのも自由ではなくて、狙った通りのことが起きるだけでうれしい段階。

「崩すぞ」って思って崩せるだけで大喜びです。


やがては、自分で同じ遊びをしようとして積み上げ始めます。

目的は崩すことなので、高く積み上げられずに崩れても楽しい。

ちゃんと「最初のブロック遊び」の導入として、赤ちゃんが楽しめるように作ってあります。


他にも、円筒形ではない、いろんな形のブロックを、同じ形の穴の開いた箱に押し込む「ぽっとん遊び」とかができるセットもあります。




そしてデュプロと接続できます。


デュプロの上にある凸部の、 2x2 の部分が、プリモの円筒の内側にぴったり内接するように作られているの。


ただし、「繋げられる」だけで、構造物に組み込もうとするのは難しい。

先に書いたように、キッチリ2倍ではないので、周囲のブロックと干渉しやすいから。

面白い形を一部に入れて、飾りに使う程度に考えておいた方がいい。


逆に、プリモの上にデュプロを載せることもできます。

…けど、これはちょっとおもしろくない。プリモの円筒の上に、デュプロの凸をつけてある特殊ブロックがある、というだけの話。


相互に互換性があるのではなくて、変換コネクタがあるということですね。


デュプロの上にプリモ、は互換性があるけど、プリモの上にデュプロ、は変換コネクタが必要、という一方向の互換性です。






今回の話、写真などではなくて、実物を見て自分で組み合わせながら読まないと理解できないな (^^;;


ずっと以前から書きたかったのだけど、どんな方法で書いても伝わりにくいと気づいて書かなかった、という話でもあります。


まぁ、細かなことがわからなくても、LEGO ブロックってよくできているんだな、ということが伝わってくれればいいです。




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