2016年06月06日の日記です


テトリス完成(1984)  2016-06-06 13:52:45  コンピュータ 今日は何の日

今日は、テトリスが完成した日。


1984年の今日、最初のバージョンが完成した…のだそうです。

最初のバージョンは、ソ連製コンピューター、エレクトロニカ60の上で動いた、白黒のものでした。

エレクトロニカ60 は PDP-11 のクローン。


しかし、どうも証拠らしいものが見当たらない。

25周年の際にロイターがそう伝えた、という記事があって、それがほぼ唯一のソース。



ソ連の計画経済の中で、「仕事」の一環で作られたものなので、作業日誌でもつけていた可能性はあります。

でも、心理学の実験で使う予定のプログラムだから、必要ならいつでも手を加えたはず。

特定の日に「完成」なんて、決められないように思います。


だから多分、パジトノフがそう言ってたよ、って程度の世間話。

まぁ、1984年のこの頃に最初のバージョンが作られた、というのは事実だと思います。




当時は「対共産圏輸出統制委員会」(ココム)が存在していて、共産圏に 16bit 機は輸出できません。

ファミコンは輸出できるけど、メガドライブはだめ、なんて話もあったし、ソ連で MSX が普及した理由も同じ。


でも、翌年 1985年には、IBM-PC に移植されます。パジトノフはちゃんと IBM-PC を持っていた。


そして、夏ごろに知人にこのコピーをあげたら、いつの間にかヨーロッパ中の IBM-PC で遊ばれていた。



…ここからの話が、驚くほど壮大。

秘密のベールに包まれたソ連と、イギリスで暗躍するメディア王…ユダヤ人で、家族を虐殺された苦い過去を持つ男が強大な力をふるいます。


ATARI と、当時親会社だったナムコも絡み、セガと任天堂のテトリス権利問題も勃発する。


その一方で、日本の BPS 社長は孤独な戦いを始める。

彼は作者であるパジトノフと交流し、信頼を得ます。

ソ連政府も彼を信じて一計を案じる。



…そして、事態は急展開を遂げます。

ソ連の崩壊。メディア王の没落と、謎の多い死…



最後はパジトノフの手にテトリスの権利が戻ってくる。

壮大で、ハッピーエンドな物語。


くわしい話は、パジトノフの誕生日に書いていますので、そちらをご覧ください。




この話、すでにBBC作成のドキュメンタリーはあるのだけど、映画化の話も出ているみたい。


リンクした BBC のドキュメンタリーは、英語力がないので僕は見られていません。

映画化した際には、字幕でいいから日本語版を作ってほしい。ぜひ見たい。



テトリスの映画、と言っても SF映画とは違いますよ!

(これはこれで興味あるのだけど)





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