2012年12月21日の日記です


サンタクロース  2012-12-21 16:49:45  家族

今年もサンタクロースがやってくる季節になりました。


…えぇ、僕は信じてますよ。



と、知人に言っても、説明しても理解されなかったことがある。

何でみんな、サンタクロースが「いない」とかいうかなぁ。


夢が無いとかそういう話ではなくて、サンタクロースは実在している。


日本人は、どうもサンタクロースを「子供の信じるファンタジー」として、「夢を壊さないために」いることに「してあげている」節があるのだが、本質を理解していない気がする。



そんなファンタジーだけだったら、新聞社が社説で取り上げたり、NORAD まで一緒になってサンタクロースの追跡したりなんてしない。


あれは、子供のために「してあげている」のではなくて、大人もいると信じているからできる芸当。




まず、言葉の定義が問題だ。

多くの日本人が、サンタクロースを人名だと思っている。


まぁ、人名で無いのか? と問われれば、人名なのだけど。



サンタクロースが聖(セント)ニコラウスの訛ったものであるのは多くの人が知っているところ。


そこまで知っていれば、彼が資産家に生まれ、お祝いすべきクリスマスの日に、お祝いができないほど困窮している人に施しをしてまわった、というエピソードも知っているかもしれない。



では、彼はその慈善行為を受けた人や、彼のしていることを知った人に口止めをした、という事実はどうだろう?


偽善者だといわれるのを嫌い…もしくは、いくら資産家と言ってもすべての人を救うことはできないので、自分のしていることを隠し続けていた。

とはいえ、彼が隠れて施しを続けていることを、周囲の人は皆知っていた。「隠している」と思っていたのは本人のみだ。



隠して施しを行っていた、というのは都合の良い事実だった。

彼が死んだ後も、なぜか施しは続いたのだ。


それは、彼の行為に心打たれた周囲の人々が、みな彼の行為を真似したからだった。

彼らは、自分が施しを行った場合でも、絶対に自分がやったとは言わなかった。


そして、死んだニコラウスが隠れて施しをしていた、という、誰もが知っている事実を引いて「ニコラウスがやったのではないか」とはぐらかした。


いや、もしかしたら、ニコラウスが存命中にもそういう行為はあったかもしれない。

ここら辺は、歴史の闇に埋もれて知る由も無い。




…つまり、「ニコラウスの施し」は、ニコラウスがやったものだけではない。

ここにおいて、「ニコラウス」は人名ではなく、「クリスマスの日に、誰かの幸せを願い、施しをする人」の意味に変わっている。


聖ニコラウスがサンタクロースと呼ばれるようになっても、この事実は変わらない。

サンタクロースからのプレゼント、というのは、「サンタクロース」という特定の人物がばら撒いている、という意味ではない。


プレゼントが渡される人の幸せを願っていれば、送り主は「サンタクロース」だ。




こういう、特定の人名をかたって匿名の善行を行う、というのは結構ある。


バレンタインデーの起源としてしられる、聖バレンタインもよく使われる名前だ。


手紙の最後に「あなたのバレンタインより」と書けば、これは「あなたを近くで見守り、好意を寄せているものより」という意味だ。

匿名なのだから、見返りは求めない。ただ、相手の幸せを考えるときにのみ使える名前である。



近年、日本では「伊達直人」名義で孤児院にランドセルを寄付するのが流行っているけど、あれが定着すれば同じような意味合いになるかもしれない。


#まぁ、あれに関してはいろいろ思うところもあるが…それは別の問題。




フィンランド政府公認サンタはいない、というフィンランド大使館公式Twitterでのつぶやきが話題になった

これは、「政府公認」を名乗る偽者が出没したため。

政府公認はしていないよ、というだけで、サンタクロースの本物はいるとしている。


政府は公認していないが、フィンランドのラップランド州には、州公認のサンタ村はある。


フィンランドではなく、グリーンランドには「国際サンタクロース教会」があって、公認サンタクロースがいる。(任意団体であって、政府公認ではない)


パラダイス山本さんが日本人として唯一の公認サンタクロースであることも有名。

公認サンタクロースは、世界に120名ほどいるそうだ。



…結局「サンタクロースは特定の人を示す人名」という認識は間違っている、ということだ。

サンタクロースがこれほどいる、というのは、すでに職業名だと考えてよいのだろう。


ちょっと珍しい職業かもしれない。直接お目にかかることは少ないだろう。


でも、「サンタクロースって本当にいるの?」という質問は、「宇宙飛行士って本当にいるの?」というのと同じような意味合いになる。


直接あったことは無いかもしれないけど、確かにいる。




というわけで、最初の話に戻ると、僕はサンタクロースの存在を信じている。


白い顎ひげを生やした太ったおじいさんが、6頭のトナカイが引く空飛ぶそりに乗って、一人で世界中の子供にプレゼントをしてまわっている…


そんなのはファンタジーだ。僕はぜんぜん信じていない。

子供に聞かれても、すぐに「そんな人はいないよ」と否定している。



いつの間にか、お話の中ではソリが飛ぶことになっているけど、そうじゃない。


雪国では、雪に足をとられて前に進むだけでも結構大変。

でも、トナカイに引かれたソリは「まるで飛んでいるように速く走っていた」のでしょう。


今は時代が違うから、スノーモービルとか使うかも。

雪が無い地方では車も使うんじゃないかな。



子供の数が多いから、今では一人でプレゼントを配るのも大変。


実際は、サンタクロースのお手伝いをする人が、世界中にたくさんいる。

日本の公式サンタは、パラダイス山本さん一人だけだけど、公式でなくても誰だって手伝うことはできる。


そして、みんな「サンタクロース」と名乗っている。誰が本物、ということではなくて、みんな本物。




子供を喜ばすための嘘を言っているのではない。僕自身が信じている。


クリスマスに、子供の幸せを願ってプレゼントを届ける人…

そんなサンタクロースがたくさんいることは、紛れも無い事実なのだから。




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