2015年04月03日の日記です


横スクロールゲームに右向きが多い理由  2015-04-03 16:01:03  コンピュータ

なんかしらんけど、ツイッターで「なぜテレビゲームは左から右に向かって進むか」を論じている人たちがいた。


えーと、別にすごい話題になっていたとかじゃなくて、僕の見てる人たちが話していただけです。

それも、2005年に書かれたブログ記事を見て疑問が出ていただけ。


同様の議論を書いているブログは、2008年にもあった

これも、ツイッターで議論している人が提示していたのだけど。


恐らく、先のブログの影響を受けて後のブログが書かれたのだと思う。

議論の流れが似ているから。


ただ、先のブログは「右上位・左上位」という文化論を論じているのだけど、後のブログはそのなかでゲームだけが特異に見えることを取り上げた内容になっている。


で、疑問が出てくるわけだ。

なんで、ゲームだけが特殊なのか?




ゲームを論じたほうのブログ記事は、それなりに面白い考察もしていて、否定する気はない。

ただ、面白かったからこそ、自分でも考えを書いてみたくなった。



その前に、否定しないと言いつつそれは違うんじゃないかな、という指摘だけしとくね。


スカイキッドとスパルタンX(海外ではKung-Fu Master)を、「異色のゲーム」として挙げていることに対して。


この二つ、右から左向きにスクロールするんだよね。

ただし、スパルタンXは、1面ごとに方向が交互に変わる。



当時、そもそもスクロールするゲームがまだ珍しかったようにも思う。

スクロールするゲームはそれなりにあるのだけど、「右だから変」という感覚はあまりなかった。


当時、ベーマガで「ジョイスティックは右か左か論争」があったのを覚えている人もいるかもしれない。

同様に、「横スクロールの向きは右か左か」もあったように思う。


論争が起こるくらいだから、「こちらが普通」というのは特になかったのだ。


#そもそも、横スクロール議論の発端がスカイキッドだったようにも思うけど。



あと、スパルタンXは宮本茂作品ではない。アイレムの業務用の移植だから、スーパーマリオと方向が違う、というのはあまり問題にならない。




当時は右でも左でもよかった、として、じゃぁなんで右向きに進むゲームだけが残ったのか、の方が大切に思う。


で、直感として「スーパーマリオがそうだったからじゃない?」と思ったんだ。

あのゲーム、なんせ世界一売れたゲームだったから影響力は馬鹿にならなくて、それ以降のゲームのスタイルを統一してしまった感がある。


じゃぁ、なぜスーパーマリオは右に進んだのか。


ファミコンのスプライトは左端でおかしくなるから、もしかしたらその影響では?



ファミコンのスプライトは 8x8 のサイズなのだけど、この「左上」のドットの座標を指定して表示するのね。

座標は 8bit で、0~255 。


255 を指定すると、右端に1ドット分だけ表示される。254なら2ドット分。

つまり、右端は「少しずつ登場」ができる。


でも、左端は 0 を表示すると8ドット全部が表示されて、-1 にはできない。

(-1 は、255 になってしまう)


つまり、左端では「急に現れる」「急に消える」しかできない。


#注:ブラウン管は、通常は走査線を左上からスタートさせ表示を行う。

 これにあわせ、コンピューターでも左上を 0 として、横座標は右に行くほど増加、縦座標は下に行くほど増加する。


ただし、当時のブラウン管では、もともと「左端」は見えないことが多かった。

テレビにもよるけど、周辺 16dot は見えないものとして扱うのが普通だった。


でも、見えないものとする、というのと、実際見える、というのは別物。

テレビによっては見えないが、テレビによっては見えてしまう。


出来ることなら左端は見てほしくなかったのではないかな。


だから、プレイヤーの視線が出来るだけ右側に集中する様にすればいい。

そうすると、右に進んだ方がよいことになる。



スーパーマリオ以前にもエキサイトバイクとかで右向きスクロール使ってますね。




…ってツイッターで書いたら「グラディウスはファミコンじゃないから関係ないのではないか」と言われた。


うん、僕の趣旨は「スーパーマリオ以降統一されたのではないか」であって、それ以前に右向きが無いと言っているわけではないからね。


ただ、思い立って調べてみた。


グラディウスは、スクランブル(1981)が元になっていることがわかっている。

スクランブルは古い基板なので、ファミコンスプライトと同じような欠点があった可能性がある。


…Youtube で公開されていたエミュレータ動画を見ただけだが、スプライトは左端で、急に消失していた。

右側では徐々に登場する。


こちらも、スプライト座標にマイナスは指定できなかったようだ。

やはり、左端には注視されたくなかったのではないかと思う。



MSX や SG-1000 で使っているTMS9918 では、スプライトを左端でも滑らかに表示できます。

 「表示座標を 32dot 左側にずらす」という指定が可能で、0~255 の座標指定と組み合わせると、-32~255 の範囲にスプライトを置けたため。

 ただ、やっぱ左端だけ特殊になっちゃうので、面倒くさい。


#X68k を調べたら、スプライト座標にマイナス指定ができたみたい? もう忘れた…

 技術書によれば、座標指定は 0~511 の 9bit なのに、座標レジスタは 10bit ありました。

 多分、グラディウスの頃には業務用基板でもマイナス指定したりできて使いやすくなっていたのだと思う。




そんなわけで、文化的な右上位・左上位なんて関係なく、「技術的な都合では?」説。


ファミコンでは右向きにスクロールするほうが作りやすかった。

というか、アラが目立たなかった。


それで右向きが多くなって、それがゲーム全体で「常識」になっていく。

業務用でもそちらが中心になり、格闘ゲームなどでも1Pは右向きになる。




…ただ、この説、弱み一杯あるね。

自分で提唱しておいてなんだけど。


スクロールしないドンキーコングでも、マリオは最初左端に、右向きで現れる。


インベーダーゲームでも、砲台は左端から出現する。



…スクロールする以前から、左から出現し、右に向かうのが普通だったのではないか、という説。


こちらの理由は何かと尋ねられれば、初期位置だから座標が 0 に近いほうを選んだんじゃないかとか、右向きに進むと座標が増加するから、気分的にそうしたいのではないかとか、技術的な言い訳は思いつく。




ただ、これにもさらに反論を出して置けば、マッピーなんかは右端から始まるけど違和感はない。

さらに言うなら、あれもスクロールゲームだ。左右自由にスクロールするけど、最初は右から左向き。


やっぱり、ある程度昔のゲームになると、どっち向き、というのはそれほど決まっていないように思う。


#右向きが多かったかな、とは思うけど、スーパーマリオ以前は決定的ではなかったという感じかな。





この話、後日続きを書きました




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