2014年09月12日の日記です


「テレビテニス」が出荷された日(1975)  2014-09-12 17:38:32  コンピュータ 今日は何の日

今日は「テレビテニス」が出荷された日(1975)。



家庭用のテレビゲーム機です。

日本で初めて発売されたテレビゲーム、と言うことになっています。19,500円。


この頃って、発売日は今ほど厳密に決めてないのですよね。

だから、「工場から出荷された日」しかわからないようです。



業務用で最初のテレビゲームとされる PONG がアメリカで発売されたのが 1972年。


すぐに日本にも輸入されたようですが、これはアメリカで作られて、輸入販売。

純粋に「国内で発売」と言う意味では、テレビテニスが最初なのでしょう。


発売はエポック社(のちにカセットビジョンを作ります)ですが、マグナボックスとの提携のもと作られたそうですが、たぶん特許を許諾してもらった程度ではないかとのこと。


マグナボックスは、PONG よりも前に家庭用テレビゲーム機 ODYSSEY を発売した会社。

実は、PONG は ODYSSEY で複数遊べたゲームの一つ、「テニス」を元にして作られたゲームです。




僕、テレビテニス見たことないです。

この時代の2万円って、かなり高価。一般家庭に浸透、と言うほどには売れてないんじゃないかな。


なので、あまり語れる内容はないのです。


ゲーム内容については、ネットでの情報を調べ、総合的に考えるとどうやら ODYSSEY のテニスとは違う模様。

ここら辺が、「特許許諾程度」とされる根拠なのかな。


多分、PONG のヒット後ですから、ゲーム的に参考にしたのは PONG なのでしょうね。


PONG のテニスは、ダイヤルひとつで操作しました。

パドルを上下に動かします。


ODYSSEY はダイヤルが2つです。

1つはパドル上下、もう一つは、ボールをカーブさせるのに使います。

ボールにスピンを加えられる、本格的な「テニス」なのですね。

(その代りというか、ボールの基本的な動きは常に 45度です)


テレビテニスは、ダイヤル2つで、上下左右にパドルを動かせるのだそうです。


PONG は得点を機械が把握し、画面上に数値で表示してくれました。

ODYSSEY は、テニスに限らず「場を提供する」だけなので、勝敗を決めるのは人間の責任。

テレビテニスは、得点を記録するためのダイヤルが本体についています。でも、これを回すのは人間の責任。




テレビテニスには、左右に2個づつのダイヤルとは別に、さらに左右それぞれの上に1つづつ、計2つのダイヤルがあります


これ、別の画像で調べたところだと、右側は slow - fast と書いてある。

恐らく、ゲームの速度調整が出来たのではないかな。


そして、左側は 25 - 30 と書いてある。


これは何だろう? リフレッシュレートでも変えられたのかな?


子供の頃我が家にあった当時のゲーム機(テレビテニスの2年後発売の、TV FUN 801)には、カラー調整ダイヤルがありました。

同じような機構が付いている可能性もあります。


ここら辺、当時使っていたり、興味があって入手した人がいたら、教えてください。お願いします。


#教えてもらってどうなるものでもないけど、日本初のテレビゲーム機と言うのは興味を持つ人が多いでしょうから、情報があれば追記させてもらいます。




2014.9.20追記


さて、待望の情報を頂きましたので追記します。


まず、25 - 30 は、表示させるチャンネルの選択でした。

テレビテニスは、電波でテレビに画像を飛ばします。ここに、Uチャンネルを使っているのですね。


Uチャンネルもすでに死語だな。

アナログ放送の時代は、電波帯域として、VHF と UHF が使用されていました。

このうち、1~12チャンネルには VHF が使用され、13~62 チャンネルには UHF が使用されていました。


当時は、1~12 と「U」と書いた13チャンネルのダイヤルがあり、それぞれのチャンネルごとにチューニングを行えるのが普通でした。


ですから、25 - 30 と書いてあっても、6段階の切り替え式ではなく無段階だったのでしょう。

そして、U の方でもチューニングをして画像を出すのです。


余談ですが、現在のデジタル放送では、すべて UHF で放送しています。

そのため、チャンネルは 13~62を使用していますが、リモコンの番号は 1~12 を使うことで、ユーザーが従来と同じ感覚で使用できるようにしています。



情報もう一つ。YouTube にテレビテニスの動画がありました。



動きが…独特です。PONG ではなく、ODYSSEY に近い部分もある。

「特許許諾程度」だろうという推察を見ていたのですが、もしかしたらもう少し手を貸しているかも…


ODYSSEY のテニスは、打ち返した瞬間少しボールが速く動き、遠くに行くと遅くなります。

本物のテニスボールっぽい動きにしているのです。


また、ODYSSEY のテニスは、打ち返した後、ボールの飛び方をコントロールできます。

変化球を出せるのです。



テレビテニスの動画を見ると、打ち返した直後は動きが速く、ボールが「曲がる」場合があります。


…この「曲がる」の条件はよくわかりません。右プレイヤーのパドルの動きと連動するようにも見えます。


右プレイヤーは CPU に設定しているようなので、左プレイヤーがうまく使いこなせていないだけかも。

…対戦だけでなく CPU 設定も出来る、というのがまた驚きの発見です。


一方で、ODYSSEY ではボールの動きは 45度単位でしたが、テレビテニスでは PONG のように微妙な角度に飛んでいきます。


ODYSSEY とも PONG とも違う、中間的な感じです。




同じテーマの日記(最近の一覧)

コンピュータ

今日は何の日

関連ページ

PONG 発表日(1972)【日記 15/11/29】

別年同日の日記

02年 あれから1年

08年 家族旅行2日目

15年 レイ・ドルビー博士 命日(2013)

17年 ヒューマン・リソース・マシーン

18年 新車購入(1/2)

18年 新車購入(2/2)

23年 コロナで学級閉鎖


申し訳ありませんが、現在意見投稿をできない状態にしています


戻る
トップページへ

-- share --

9000

-- follow --




- Reverse Link -