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04-14 フィル・カッツ 命日(2000)
04-14 久しぶりに理科ハウスへ
今日は、フィル・カッツの命日(2000)
Phillip Walter Katz。
彼は自分の作ったソフトに、名前の頭文字を取って PKZIP と名付けました。
今でも使われる、拡張子 ZIP の圧縮ファイルのフォーマットを決めたソフトです。
詳しい話は、誕生日記事で書いています。
興味を持たれましたら、そちらをお読みください。
この日記は、ただ命日の日付を記録する目的です。
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年度替わりの忙しさで、ここしばらく日記を書いていなかった。
ざっくりまとめておこう。
長男が小学校の卒業式を迎えた、という話は先月書いたのだけど、当たり前のように中学生になった。
制服がまだ初々しい。
部活に必ず入らないといけないそうなのだけど、「必ず」と言っている割には部活のショボい学校で、体育会系しか充実していない。
僕に似て運動嫌いの長男は、美術部と科学部を見学して…
これが、純粋文系部活のすべてだ。2つしかない。
一応、他にブラスバンド部はある。僕としては、ちょっと体育会系入っている、という認識。
長男も音楽にはそれほど興味がない。
でも、入部前に必ず3つ以上部活を見学すること、というのもルールなのだ。
広い世界を知ってほしい、という学校の趣旨らしいのだけど、その趣旨にしては揃えられている世界が狭すぎる。
この半年間、長男が最上級生で忙しかったこともあり、理科ハウスに全然いけなかった。
世界一小さな科学館ね。
春休み中に思い立って行ったら、運悪く休みだった。
事前に調べなかった僕がいけない。まぁ、その時は海岸に行って貝殻探しをしたりして楽しんだのだけど。
で、翌週…先週末にもう一度行った。
相変わらず楽しい場所だ。
理科ハウスに行くと、必ず子供の質問に目を通すようにしている。
疑問があれば誰でも紙に書き、掲示していいことになっている。
そして、答えられる人は誰でも答えを書き、その裏側に貼り付ける。
良い視点は価値がある。
知識は目を曇らせるので、子供の何気ない質問というのは、時に自分の知識の不確かさを突き付けてくれる。
たとえば、「うまい棒を机に置き、上から押すと、必ず4つに砕ける。なぜだろう」と書かれていた。
4つ、というのは、ドーナツ状の円柱部分が、およそ90度づつの円弧4つになる、という図もついていた。
…ほんと、なんでだろう。答えはまだついていなかった。
ずっと以前から類似の質問があって、気になっていた。
…探したらあった。こちらもまだ答えはない。
「プリングルスを机において、上から指で押すと、一番高い部分が直線に割れる。どうして?」
こちらも絵がついている。
僕なりの仮説はあるが、本当に正しいかわからないので、答えてあげられない。
たぶん、うまい棒も同じ理由だと思う。この2枚、勝手に掲示位置を変えて並べる。
似た疑問をまとめることで見えてくるものもあるためだ。
別の質問。
「月にはクレーターがたくさんあるのに、地球には全然ない。
地球のほうが重力が大きく、隕石も落ちやすいと思うのに、どうして?」
あ、これは答えられる、と思った。
他にも数枚の質問で答えられそうなものを見繕い、返事を書こうと思っていた。
そこに、別のお客さんを案内して、スタッフの人が来た。
理科ハウスは冬だけプラネタリウムをやっているのだけど、この日はプラネタリウムに合わせ、天文に関する展示がいっぱいあった。
そのうち一つで実験をするというので一緒に見せてもらう。
砂の入った洗面器に、高いところからビー玉を落とす。ただそれだけ。
でも、結果を先に予想する。
ヒントとして、これは隕石が落ちてくるようなもので、跡はクレーターとなることが示唆される。
そして、月面のクレーターの写真が見せられる。
写真を見て、多くの人は底が平らな形状に穴があく、と考えた。
これ、スタッフの方の見事なミスリード。違う答えに手を挙げたのは、僕だけだった。(もちろん正解しました)
クレーターの底が平らなのは、衝撃の熱で岩が溶け、マグマの海を作るからだ。
小さな隕石や、ビー玉程度の実験ではそこまでいかず、すり鉢状の穴が開く。
でも、このミスリードは、次の話に繋げるために、皆に「予想と違う」ことの楽しさを知ってもらうためだった。
クレーターができるときは、多くのものを飛び散らせる。
月の表面に時々見える放射状の跡は、この痕跡なのだそうだ。
ここで、クレーターの底が平たいので、地球からでも中がよく見える。
クレーターの中に、放射痕が「ある」場合と、「ない」場合がある。
中に放射痕がある場合、そのクレーターは放射痕を作ったクレーターより古いものだ。
逆に放射痕がない場合、クレーターができたことで消してしまったのだから、放射痕より新しい。
こうした観察を繰り返し、今では月のクレーターのできた順序がほぼ特定できているのだそうだ。
廻りの人が感心して聞いているだけなので、ちょっと話を振ってみる。
なんでそんなに古いクレーターが残ったままになっているんでしょうね。
ちょうど、今子供の疑問に目を通していたら、なんで地球にはクレーターがないのか、という質問がありましてね。
逆にいえば、月はなんでそんなに長い間残っているんでしょう?
この話を振ったら、その場でみんなが自分の予想を言い始める。
いいね。聞いているだけじゃなくて、活発になり始めた。
スタッフの人は、即座に「4つの理由があります」と言っていた。僕が予想したのは2つだけだったのだけど。
他の人の意見で3つは見つかり、スタッフの人から「後の一つ、わかりますか?」と僕が指名された。
考えを言うと、「あ、それもすごく大事ですね。じゃぁ、理由は5つです」ってゴールが遠のいた。
結局、後の一つが何か教わっていない。
たぶんこれが答えだ、というものは、家に帰った後で気が付いたけど。
結局、「地球にクレーターが少ない理由」の質問の紙には、答えなかった。
みんなで考えるのも面白いゲームだったし、多分質問の子が次に訪れた時に、スタッフの人が今の「みんなの予想」の話をするんじゃないかな、と思ったから。
代わりではないけど、「地球の水を全部蒸発させようと思ったら、どんな方法があるか」に答えておいた。
スタッフの人としては、全水分の量と、その平均水温を見積もって、蒸発する熱量を算出すれば…
というような答えを考えていたようなのだけど、僕はこの質問を「地球が火星みたいになることはあるか」という意味だと捉えた。
なので、過去には大気があったと思われる火星が、なぜ大気を失ってしまったのかを書いて答えとした。
気圧が下がれば水は蒸発しやすくなり、最後にはその「水蒸気」も大気と一緒に失われるからね。
もちろん、熱量計算をするのも面白いと思う。
でも、僕はそういう計算は苦手なので、他の人に任せておこう。
答えはいくつ付けてもいいことになっている。
面白い質問には、4~5個の答えがついていることもある。
(追記:途中に書いた「子供からの質問」の答え、あえて僕の考えを書いていない。
読んだ人は自分でも答えを考えてみてほしい。
そのうえで、気になるのであればこのページのソースを見ること。
僕の考えた答えがある…が、これは僕の考えであり、絶対的な正解ではないことに留意。
自分の答えと違っていても、不正解だというのではない。
本当に複雑な現象なら、それらしい答えはいくつもあるのが普通だ。絶対的な正解など存在しない)
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