2017年03月22日の日記です

目次

03-22 2つの特許の出願日(1971)
03-22 焼肉食べ放題。


2つの特許の出願日(1971)  2017-03-22 12:57:52  コンピュータ 今日は何の日

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1971年の今日、アメリカで2つの特許が出願されています。


まずは、米国特許番号 3,728,480


「Television gaming and training apparatus」

 テレビ受像機による、ゲーム・訓練装置


出願者は、ラルフ・ベア


彼が、テレビ受像機を、放送を見る以外に使えないか? というアイディアを思い付き、ゲーム機の研究を行ったのが、1967~1968年。

最終的に「Brown BOX」としてまとまります。


これを量産品として販売した Odyssey は 1972年。

発売前に特許を出願したようです。まぁ、普通の判断。


世界で最初のテレビゲームの一つですが、詳細は上のリンク先をお読みください。




もうひとつは、米国特許番号 3,842,194


「Information records and recording/playback systems therefor」

 情報保持、記録/再生のためのシステム


出願者は、RCA の研究者であった、ジョン・クレメンス。


「静電容量ディスク」の特許です。

今では聞きなれない方式ですが、一時期非常に注目され、テレビゲームとも縁が深いです。



1959年には、RCA のトーマス・スタンレーによって「静電容量ディスク」のアイディアが考案されていたそうです。

これは、普通のレコード盤にビデオ信号を記録する、というもの。


レコードは、音…つまり、空気の揺らぎを、レコードの「溝」の揺らぎとして記録します。

しかし、ビデオ信号は音よりももっと周波数の高い「光」の波であり、この方式では記録できません。


光と電気・磁気信号は近いものなので、せめて電気・磁気で信号を記録できれば…というところ。

実際、ビデオテープなどは磁気を使いますし、DVD などはレーザー光線を使い、光で記録を行います。


#DVD は前段階として、デジタルによる信号圧縮も行われているので単純ではないですが。



静電容量ディスクは、レコードのような「ビニール樹脂」が、静電気を溜めやすい性質を利用したものです。

小さな穴を作り、そこに「静電気」を溜めようとすると、穴のサイズによって溜められる量が変わります。


この「静電容量」を信号として取り出せれば、電気的な記録が可能です。

物理的な溝の揺らぎで記録するよりも、高密度で、高速に読み出せる記録が可能でした。


1964 年には RCA で本格的に研究が始まり、1971 年までに技術を確立し、特許が出願されたのです。




アメリカでは、RCA から CED(Capacitance Electronic Disc :電気容量ディスク、の意味)として発売されています。


日本では、この方式をさらに改良した、VHD(Video High Density Disc :高密度ビデオディスク)として 1981年に発売されました。

ちなみに、根本的な部分の改良なので、CED との互換性はありません。



CED では、レコードのように1本のらせん状の溝があり、その溝に従う形で信号記録のための穴があけられていました。

しかし、VHD には溝がありません。完全に平らなディスク上に穴があけられ、読み出し針は自由に動くことができます。


これによって、ランダムアクセス…頭出しが可能なことが VHD の特徴でした。

また、溝がないことから「針が溝を削る」こともなく、摩耗しにくい…ともされましたが、それでも物理的な接触はあるため摩耗します。




ところで、CED/VHD のライバル規格として、レーザーディスク (LD) があります。

フィリップス/MCA が企画したもので、日本ではパイオニア1社のみが製造していました。


こちらは 1978年にはアメリカで発売、1980年に日本で発売しています。


名前の通り、レーザーで読み取ります。接触しないので摩耗はなく、ランダムアクセスも可能です。

ただし、記録時間は LD が30分、VHD が1時間でした。


LD は「両面ディスク」を発売し、1枚で1時間として欠点をカバーしましたが、途中で裏返すという手間が増えます。

(のちに記録方式を拡張し、片面1時間にも対応。)


レーザーという「新技術」を使っていたため、機械が高価なのも普及を妨げていました。



しかし…ここからが、今日の本題。

1983 年、「ドラゴンズレア」が発表となります。


世界初の、レーザーディスクを使用したテレビゲームでした。



まだゼビウスが「最も美しい」テレビゲームだった時代に、ディズニー風のセルアニメで遊ぶゲームは、まさに異次元のものでした。


LD の機械が高価でも、業務用として売れない値段ではありません。

例え 30分しか記録できなくても、業務用ゲームのプレイ時間としては十分です。


そして、すぐに再生画面が切り替えられる、というランダムアクセス性を活かし、操作に成功すればアニメが続き、失敗すればすぐに「やられた」画面を表示するようになっていました。



LD の欠点をカバーし、長所を伸ばす形で応用したゲームにより、LD の存在感を示したのです。




ドラゴンズレアは大ヒットゲームとなり、日本でも、サンダーストーム(DATA EAST)、タイムギャル(TAITO)、バッドランズ(KONAMI)などなど、多数の LD ゲームが発売されます。


#アストロンベルト(SEGA)は微妙な所。

 ドラゴンズレア以前から開発されていた一方、背景を LD に任せただけの普通のシューティングゲームだから。



そして、これらの「家庭用」は、主に VHD で発売されました。

LD よりも VHD のほうが、本体価格が安くて普及していましたから。


#もちろん、LD でも出ましたけど。


ただし、ゲームで遊ぶにはそれなりの設備が必要になります。

主に、テレビとの親和性が重視されたパソコンだった、シャープの X1 と、VHD の開発元であるビクターも製造していた MSX 用にソフトが発売され、パソコンから制御できる機能を持った VHD プレイヤーも必要でした。


参考:VHD サンダーストーム



ランダムアクセスと言っても、読み取りヘッダの移動時間は物理的に必要です。

LD や VHD のゲームでは、特殊なフォーマットで記録を行うことで、こうした「移動時間」を最小にしています。


確か、当時のベーマガで、この技術を説明していました。


VHD は普通らせん状に1本にデータが記録されているのだけど、この「らせん」を2本にする、というもの。

通常映像のすぐ横の溝に、「失敗した時の分岐先」を用意することで、ヘッダの移動時間を最小化するのです。



これ、昔の「ひもを引くとランダムにしゃべる人形」…トイストーリーのウッディみたいなおもちゃで使われていた技術と似ています。

…って書いて判る人はほとんどいないでしょうね (^^;;


ウッディみたいなおもちゃは、中に非常に小さなレコードが入っています。

レコードには普通溝が1本ですが、4つの溝が刻まれていて、ひもを引いてバネを巻いたときに、たまたま針が落ちたところの音声が再生されます。




VHD ゲームは「オリジナルソフト」も多少はあったのですが、VHD ゲームを作るのは手間がかかるため、ほとんどは業務用の移植でした。


ただ、ビクターもパソコンとセットにできる VHD プレイヤー、なんて高価なものを売った以上はソフト供給の責任があるわけで、いろいろ変わり種も発売していました。


ゼビウスの背景が延々と流れるだけのディスク、というのがあったのを覚えています。

通常そんな画面が出るわけはないので、ゼビウスのソフトを書き換えて、わざわざ専用に収録したものだったそうです。



当時、ゼビウスは「移植不可能」と言われていましたが、最大の問題が背景のスクロールでした。

当時のパソコンにはスクロールのハードウェアなんてなかったため、すべてのドットをソフトウェアで書き換える必要があったのです。


ここに、ゼビウスの背景 VHD を垂れ流して、ゲームに関係するキャラクターだけ書けばよいとしたらどうでしょう?

きっとそんなソフトが発売されるに違いない、と思ったのですが…


…出るわけありませんでしたね。

パソコンだけでも高価だった時代、特殊な VHD本体と接続キット、さらにゼビウスの背景 VHD まで買った人しか遊べないゲーム、なんて需要あるわけありませんし。




LD ゲームは、画面はきれいかもしれませんが、その特性上「自由に動く」ようなことは出来ず、画面の指示に従ってタイミングよく操作を行うだけの、覚えるだけのゲームでした。


そのため、あっという間にジャンル自体が廃れます。

1984~1985 のわずかな期間に、ほとんどのゲームが発売されたのではないかな。



ちょっと特殊な所では、1990 年のギャラクシアン3。

あまり LD ゲームとはされません。


セガの「アストロンベルト」と同じで、背景が LD で、その上にキャラクターを重ねて3Dシューティングゲームを行う。

ただ、7年もたっているので技術は格段に上がっていて、背景とキャラクターの間に違和感を感じません。


1990年の、いわゆる「花の万博」で披露されたもので、28人が 360度スクリーンで同時に遊ぶという、大規模なものです。

後に6人で遊べるバージョンが作られ、ゲームセンターに置かれました。


…といっても、これも非常に高価で、置かれた店は限られていましたけど。

(大学の近くにあったので、仲間と一緒に遊びに行きました)


こんな大型機で、しかも LD なんて特殊なものを使っているので、保存しておくのも大変なようです。


2010年に大規模な「LD エミュレーション」を作成するプロジェクトが行われています。


LDプレイヤーが入手困難になっているので、全動画を PC に取り込み、LD 制御信号を解釈するプログラムを作ることで、PC に LD プレイヤーの代わりをさせる、というものでした。


これは、「アーケードゲーム博物館計画」さんの所有物で、年に数回開放しています。

そのタイミングで倉庫に行けば遊ぶことができるそうです。


僕も、昨年秋に友達と遊びに行ってみようと計画していたのですが、残念ながら昨年秋の開放は中止になってしまいました。



#今回「静電容量ディスク」の話のはずが、すっかり脱線してしまいました。



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焼肉食べ放題。  2017-03-22 19:04:10  家族

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先日書いたが、長男が小学校を卒業したので、なんかお祝いでもしよう、と思った。


で、卒業式の当日は、妻が長男の好きなミートローフを焼いた。



翌日…3連休の初日は、長男の中学で使う上履きなどを買いに行く。

最初からどこかで食べようとは思っていたのだけど、急に回転寿司に行ったら、ごちそうだと喜ぶ。



…これで終わりのつもりだったのだけど、翌日急に気付いた。

そういえば、しばらく前から焼肉屋に連れて行ってやろうと思っていたんだ。


というのも、次女が去年までは保育園で、目の前に熱源がある焼肉は怖くて連れて行っていなかったから。

で、なんとなく調べたら、「小学生半額」の食べ放題の店が多い。



小学生まで、ということは今月中じゃないか、と思い、すぐに行くことにする。

ちょうど、前日の買い物で買い忘れがあった。焼肉屋の方向にはホームセンターがあったのでそこに寄る。

焼肉屋に行く前にネットで予約を入れて…とおもったら、予約システムが停止していた。


仕方がない。直接行ってみる。

が、2時間待ちになっていた。どうも、3連休の中日だから外食する人が増え、予約システムがダウンしてしまったようだ。



「食べたかった」という子供たちを説き伏せ、家に帰る。

途中で冷凍ピザなど買い、結局家でパーティ。




さらに翌日、朝起きてすぐに(5時ごろ)焼肉屋に予約を入れておく。


誰にも相談していないが、行かないならキャンセルすればよいだろう。

2時間待ちになるような状況なので、キャンセルしても店に迷惑は掛からない。


で、起きてきた家族に相談。

連日ごちそうで胃が疲れているようであれば別の日にしよう。



もちろん、みんな行きたいといった。




そんなわけで夕方にまた焼肉屋へ。

予約していたのでもちろん問題なく入れる。


子供たちにとっては初めての焼肉屋。


食べ放題は時間制で、100分。オーダーストップは80分。


「食べ放題なのに時間は決まってるの?」と次女はいうが、1時間半も食い続けたらお腹いっぱいで食べられなくなるよ、と答える。


どうもまだ理解していないようで、注文用のタブレット端末に表示されている残り時間を気にしている。

…が、1時間後には「十分な時間」であることを理解していた。



でも、いろんな種類の肉を食って、ホタテも食って、美味しいものはお替りもして、ナムル盛り合わせがうまいとこちらも2皿食べ、スープもお替りしたし、ユッケも食ったし、各種サラダもサンチュも食った。


ここで、肉ばかり食わず「野菜がうまい」とか言い出すあたりは、うちの子供は健全だと思う。


ちなみに、次女はフライドポテトが好きで、この店にもあったのでフライドポテトも食べた。

そういえば、たこ焼きも食べた。


最後にデザートを頼む。

それぞれ好きな味のアイスを頼んだら小さかったので、食べてない味と、フルーツゼリーと杏仁豆腐を追加注文。


食った食った。大満足。

最後に、妻がタブレット端末で注文履歴をしばらく眺め…


大人は大体 1600Kcal かな、と言った。



#目安は1日 2000Kcal 程度




正直なところ、高いのか安いのかはよくわからない。

食べ放題、って言葉には引かれるけど、厳選してうまいもの食べればもっと安いかもしれない。


でも、それだと子供が遠慮して自由に食べられないから、食べ放題にしたかったんだよね。



次女は気にいったたようで「また行きたい」と言いました。

まぁ、年に一度くらいなら行ってもいいかな。そんなに頻繁に行くところではないと思うし。



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