目次
08-15 コロナ闘病記 5
08-15 コロナ闘病記 6
08-15 コロナ闘病記 7
まずは、ここまでに取りこぼしている話を。
僕は50歳と書きましたが、基礎疾患はありません。喫煙習慣もありません。
酒は気が向いたときに飲むことがありますが、習慣にはなっていませんし、飲むときも少しだけ。
その他、重症化のリスク因子は特にありません。
ワクチンは接種していませんでした。
鎌倉市では、55歳以上でないとワクチン接種を行っていなかったので。
(僕が罹患している間に、40歳以上の接種が始まったようです)
なので、僕の病状は「健康な50代でワクチン接種なし」の例と考えてください。
感染したウィルス株についてはわかりません。
現在関東の9割はデルタ株だそうなので、そうでないと考えるほうが不自然かと思います。
自宅療養の神奈川県方式について。
神奈川では早くから自宅療養を積極的にすすめていて、そのためのサポートシステムを作り上げています。
具体的には LINE を活用することで、自宅療養者であっても健康状態を常に把握できるようにしてるのね。異常があればすぐに看護師が家を訪問するなどのサポートが入ります。
また、入院判断についても、基準が細かく定められていて点数化されています。
38度以上の熱が3日続く、とか、安静時の酸素飽和度 95%以下、とかで点数がついて、5点以上は入院となっている。
でも、僕が発症した頃から急激に患者が増えたため、残念ながらうまく回っていないようでした。
まず、LINE のシステムがパンク気味。情報入力中に止まってしまったりするのです。
患者の急増で、情報収集システムがうまく動かなくなっていました。
(問題があったのは2日ほどで、すぐに対処されましたが)
僕の場合、高熱はずっと続いていたけど、3日ではサポートが入らず、看護師さんからの連絡は10日目でした。酸素飽和度の報告も連日 95% で、自分では気づいていませんでしたが、すでに肺炎になっていました。
今確認すると、この時点で入院判断の点数が7点です。
実際看護師さんからは入院も考慮する、と言われましたが、病床確保できず自宅療養となりました。
患者急増の時期で、その中でも医療関係者は頑張ってくれていたと思います。
でも、事実として必要な医療は届いていない、医療崩壊の状態です。
療養中の話で書いていなかったこと。
療養中は、とにかく水分を摂るようにしました。
滝のような汗が出る、という話も聞くのですが、高熱が続く間はそんな感じではなく、薬が効いて熱が下がる時に、じっとりと汗が出続ける感じ。
ただ、水ばかり飲んでいるとミネラルバランスが崩れるのか、急に汗が出なくなり、水を飲んでも気持ち悪くなってしまうようになります。
スポーツドリンクも併用して飲んでいました。というか、熱で何も食べれないときは、糖分も含むスポーツドリンクが主な栄養源でした。
(うちでは、こういうときのために、粉末スポーツドリンクの素を常備していました)
先に、陽性者と陰性者で居住スペースを分けたことも書いていましたが、陽性者スペースには自由に飲食できる工夫を妻が作ってくれていました。
麦茶を容器に入れてある。少しのお湯とスープの素などがおいてある。水で溶ける梅昆布茶の粉末がおいてある。小袋のお菓子や、菓子パンがおいてある。
普段ならお腹が空いたらキッチンに行くのですが、陽性者はキッチンには絶対はいらないルールにしたので、その状況でも普段どおりの生活ができるように工夫したものです。
使った場合の補充も、陰性者が使う食品にウィルスが付着して感染を起こさないように、手順などを定めていました。
先に書きましたが、このあたりの感染させないためのルールは妻の工夫によるものです。
上に書いたような感染予防の管理もあり、妻と次女は、家族からの感染無しに、14日間の経過観察を無事乗り切りました。
家庭内で動線をわけ、感染対策を行った時点で「濃厚接触」ではなくなり、最後の濃厚接触から14日間が観察期間になります。
我が家の場合、7月27日に対策を行ったのでこれを0日として、8月10日が14日目。
8月11日からは普通に生活して構いません。
ところで、陽性者で順調に回復した長女と長男は、発症日から11日、8月3日と5日には普通の生活に戻っています。
陰性者の観察期間のほうが、不自由を強いられる期間が長いです。
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8月12日、発症17日目。
色々と動きがありました。
まず、治療終了までの方針が定まりました。
肺炎の影響はまだ残っているのですが、血中酸素濃度などの回復の具合が良いため、投薬を打ち切ることにしました。
ちょうど肺炎治療のステロイド剤を使って7日目です。
これは、投薬を続けていると「治療完了」にできないため。
神奈川方式では、治療薬の服用をやめて3日間の経過観察を行い、その間に悪化がなければ治療完了とします。
感染力は治療完了まではあるものとし、家の中での隔離も続きます。
日常生活に戻るためには、どこかで投薬の打ち切りが必要なのです。
投薬7日、という区切りのよさと、ここでやめると日曜日が治療完了となり、月曜日から通常生活に戻れることが考慮されたようです。
同8月12日、前日に行った血液検査の結果が出ました。
γ-GTP 値が飛び抜けて高い!
肝臓機能の指標となるもので、酒飲みがよく気にする値です。
通常 75程度が上限の値で、200を越えたら病気を疑ったほうが良いものですが、それが 300を超えている。
肝臓が毒を分解する際に、血中に放出する酵素の量、だそうです。
つまりは「肝臓が毒を分解すると高くなる値」です。
アセトアミノフェンジャンキーやったからな…薬が切れたらすぐ次を飲む、という状態で、処方された薬の2倍以上の量を飲みました。
お医者さんが言うには、肺炎の治療に使ったステロイド剤もこの値を上げるそうです。
原因がある程度想像できるので、今すぐ異常だと考える必要はないのですが、2ヶ月位あとに血液検査を再度受けてください、ということになりました。
同8月12日、保健所から「感染症法に基づく就業制限通知」が届きました。
新型コロナウィルスに感染したと認められるため、飲食物を扱う職業、接客業などで、完治するまで従事することができなくなる、という通知です。(3人分)
個人の自由を制限するものなので、不服があった場合の手続きなども明記されていました。
そして、発生届を受理したら即日送付しないとならないところ、事務手続きが遅れて申し訳ありません、というお詫びも同封されていました。
もう長男・長女は完治しちゃってるからね。
コロナ感染者が多すぎて、必要な事務手続きも間に合っていないようです。
ただ、妻によれば、これはコロナの長期療養が原因で解雇になった人などを守る書類でもあるだろう、とのこと。
行政命令で仕事を失ったことになるので救済措置が受けられる証拠となります。そう考えると、完治後に送られてきても意味がありますし、事務手続きが「間に合ってない」ということもないです。
本日8月15日、発症20日目。治療完了になります。
肺炎については、ゆっくり深呼吸できる程度に回復しています。
まだ、急な呼吸では咳き込むことがありますけど。
酸素飽和度を測りながらスクワット20回やりましたが、97% を維持していました。
こちらも問題なし。
寝ていた期間が長いので、筋力の衰えは感じます。座っているだけの姿勢維持でも長い時間は疲れます。
肺炎が回復して運動できるようになったので、徐々にリハビリですね。
今日は長男の誕生日でもあります。僕の誕生日に陽性判定になり、長男の誕生日に治療完了となりました。
二人の誕生祝いと、全員の回復を祝ってささやかな家庭内パーティをしようと思っています。
料理作る気力もないし、ちょっと贅沢な冷凍食品たくさん買ってきて食べようか、程度ですけど。
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【団体対応編】
ここは、病気とは別の話。
今回の感染源は、長女の通う学習塾だったのですが、この塾の対応の悪さが特筆に値するので、書いておこうかと思います。
時間を大きく巻き戻し、長女の塾が大規模にPCR検査をやったのが7月23日。
塾からは「濃厚接触者ではないが念の為」と言われていましたが、検査会場には多くの人が来ていました。100人を超える規模の検査だったと思います。
【中学】
翌日7月24日に、長女の通う中学からメールが届きます。
職員1名がPCR陽性となった、という内容でした。
つづけて、25日には他の生徒数名もPCR陽性になった、との内容で、中学校は3日間の活動停止に入ります。
鎌倉市のホームページには、「鎌倉市立学校でのコロナ発生状況」というページが作られました。
この時点では、長女の中学での発生状況を記したものです。
【塾】
市の発表をうけ、塾では「長女の通う中学の生徒だけ」の登塾禁止措置が取られます。
代替授業は後日用意されることになりました。
また、PCR検査で陰性だった生徒に対しては、授業に出るように呼びかけが行われました。
長女は熱が出ているのに授業に出るように求められ、困惑しかありませんでした。
また、これで「陰性」にされてしまったため、その後の検査をしづらい雰囲気になりました。
【市】
先に書いた「鎌倉市立学校でのコロナ発生状況」のページは状況に合わせて更新されていました。
頻繁に見ていたのですが、リストがどんどん増える。
「長女の中学」からは、その後増えた報告はないのですが、市のページでは10代の子供と、10代未満の子供が続々増えています。
つまり、他の中学や小学校にも広まっているようです。
…で、ある時点で更新データが全部消え、最初の数名の報告だけに戻りました。
つまり、今回の事例は市立学校で起きた事例として集計するのは不適切だという判断のようです。
【塾】
26日に、保健所から塾に指導が入ったようです。
しかし、塾の発表としては、感染者がでた長女の中学から通う生徒が多いため、「念の為の」指導が入り、塾もそれに従って対策を行った、というものでした。
(塾内のアルコール拭き取り消毒など、ひととおりの処理)
相変わらず、PCR検査で陰性だった生徒に対しては登塾するように呼びかけています。
【中学】
27日に、中学から学校医の名義でメールが発信されました。
長いので意訳になりますが、
「PCR検査陰性は、コロナに感染していないことを意味しません。
PCR検査を受けた生徒は、検査が必要になった状況を踏まえ、数日間は家にいて様子を見ましょう」
塾のいい加減な対応に対して、中学が感染を広げないための呼びかけを行ったのだと思っています。
【医師の話】
27日に我が家は確定診断を受けに行ったのですが、お医者さんが感染源を特定できたほうが良いかと思い、長女の中学名と、塾に通っていることを言いました。
すると「中学は関係ないよ。塾は、もうあそこぐちゃぐちゃだね」と。
お医者さんの方ではそういう認識です。
【市】
28日、鎌倉の市内放送で、市長が直接コロナ感染対策への協力を呼びかけました。
ここで、市内の学習塾でクラスタが発生した、と明言されました。
市立学校の事例ページでの更新をやめたのも、「学習塾でクラスタ発生」という認識になったためなのですね。
【塾】
塾のページを見に行ってみると、長女の通う中学がまだ悪者にされており、その中学の生徒が多く通う当塾でも対策を行うことにした、という説明のままでした。
これ、基本姿勢として今でも変わっていません。塾としてはクラスタ発生を認めないようです。
また、この塾が密なのは以前から子供が言っていたのですが、対策が施されたのは中学2年生だけのようです。
おそらくはクラスタの中心が中2なのでしょうが、そもそもクラスタ発生を認めていないので場当たり的な対応しかしないのでしょう。
塾の新しい動きとしては、Zoom授業を開始しました。
ただ、普段の教室に端末1台おいただけで、オンラインの生徒に対するケアなどはなにもないようです。
これも、以前から塾のチラシには「感染対策のためのオンライン授業対応」が書かれていたのですが、書いてあるだけでやってなかったんですよね…
(塾はチェーン店なので、チラシは全体共通のもの。オンライン授業の実施は教室ごと)
塾の態度は非常に責任逃れ感の強いもので、不信感を抱きます。
根本的な反省がないので、遠くないうちにまたやらかしそうだと思っています。
もうひとつ。長男の高校の対応。
次女がPCRを受けた翌日、長男は登校日で学校に行きました。
この時点で鎌倉市はまん延防止等充填措置区域に指定され、不要不急の外出などしないように呼びかけられていました。
しかし、高校は市街にあるためか、危機意識を共有できていません。
もうひとつ、この日はすごく暑く、運動などしないように呼びかけられていました。
しかし、登校日の理由は、二学期に行われる体育祭の、応援ダンスの練習なのです。
しかも、そんな「練習」が、夏休みに入ってからほぼ毎日あるのです。
危機意識がなさすぎではないか、と妻が学校に電話をかけました。
実は以前も学校の危機管理の悪さで、長男が被害を被ったことがあるのです。ひとこと言うくらいの権利はあるでしょう
学校からの回答は「教員がついているから大丈夫です」でした。
何を言っているのかわからないくらい、危機意識のなさそうな回答。
さて、25日(登校日の翌日)に長男は発症し、27日に確定診断を受けました。
そこで、高校にも妻が伝えました。
高校で電話を受けた教員は、取り乱したそうです。
先に書いたとおり、中学の教員は淡々と事実を確認したのですけどね。
28日には我が家も保健所から聞き取り調査を受けているので、長男は発症直前の行動としてダンス練習のことを伝えています。
練習後、みんなで談笑しながらアイスを食べたそうです。
これ、濃厚接触に当たる可能性が高いそうで、保健所からも高校に調査が入ります。
そしたらあろうことか、高校の副校長からうちに電話が来ました。
(この人、責任者なので以前に長男がトラブルに巻き込まれた際にも平謝りの電話を掛けていている。我が家的には馴染みの人)
内容が取り乱していて、アイス食べたくらいでは濃厚接触ではないですよね? とか、うちに確認を取ろうとしている。それはうちが決めることではない。
妻としては、まさか自分の子が発症するとは思ってませんでしたが、当日警告の電話入れましたよ、と答える。
教員がついているから大丈夫、と言われましたと。警告受けていたのに何も対策とってなかったとか、更に困らせる内容。
その後高校から来たメールを見る限りでは、特に検査なども行わず、「濃厚接触者はなかった」ということにして、そのまま学校の活動も続けたようです。
面倒を避けて有耶無耶にしただけ。
一緒に練習した人については観察期間を置いたほうが良かったように思います。
(その後続報がないので、結果としては問題なかったのでしょう。しかしこのやり方は運が良かっただけです)
結局、塾、中学、高校のうち、まともな対応を出来ていたのは中学だけです。
高校は有名な進学校です。また、塾も大手のチェーン進学塾です。
中学はただの公立中学ですが、コロナに関する対応を見る限り、一番良い対応をしている。
こういう部分で、組織の頭の良さがにじみ出るのだと思います。
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