2015年12月29日の日記です


HDMI -> VGA 変換器  2015-12-29 16:31:42  コンピュータ

しばらく前に新サーバーを導入したのだけど、今時のマザーボードは VGA 端子を失くしていく傾向のようだ。

購入した機械は、DVI-D 、HDMI 、DisplayPort の3つのビデオ出力に対応していた。3つにしか対応していなかった。


さて、困った。

僕は、サーバーマシン用に小さな VGA モニタを使っている。


サーバーマシンはたいていはディスプレイなしの運用だ。

問題が起きた際に、そのマシンに小さなモニタを接続し、コンソール作業を行っている。


VGA モニタは Dsub15 ピン…いわゆる VGA 端子にしか対応していない。

(厳密にいえば RCA 端子もついているのだけど、こちらは VGA 以上に対応マザーボードが少ない)



Amazon で、非常に安い値段で HDMI -> VGA 変換器というものを売っていた。

クチコミを見ると、動かないとか不良品じゃないかとか書いている人が非常に多い。


どうも、動くとしても環境を選ぶようだ。

その中で、僕が購入したのと同じマザーボードでの動作確認例があった。


ディスプレイ側の問題もあるようだけど、とりあえず動きはするようだ。

失敗しても安いものだから、買ってみることにした。




さて、結果から言えば期待に添わないものだったのだけど、手元で実験して問題点が理解できた。

今回の記事は、同様のアダプタの購入を迷っている人向けの指標となることを期待して書くものだ。



まず、Amazon のクチコミでも書かれている基本事項。


VGA というのは、アナログ出力だ。そして、HDMI はデジタル出力だ。


なので、変換アダプタは「結線を変えている」程度ではない。

内部に LSI を持っていて、信号自体を変換している。


この変換のために、LSI を駆動するための電源が必要となる。

しかし、変換アダプタは別途電源を必要としない。


どうしているかというと、HDMI の電源線から電源を取り出しているのだけど、USB などと違って微弱な電力しか取り出せない。

特に、一部スマホなどに搭載された HDMI 端子は、取り出せる電力が非常に小さく、駆動できない場合もあるようだ。



ここが第1の相性問題。




電源の問題はなく、変換がうまくいったとしよう。

取り出せる VGA 信号は、どんなものか?


僕は、ここで大きな勘違いをしていた。

おそらくは、「動かない」と言っている多くの人も同じ勘違いをしているのではないかと思う。


僕の場合、サーバー用途なのでテキスト画面出力を前提にしていた。640x480 の解像度だ。

先に書いた、小さな VGA モニタは、800x600 までの解像度に対応していた。だから表示できる、と思っていた。


でも、接続してみると「Over Scan」と出て接続できない。入力周波数が高すぎるのだ。


SXGA (1280x1024) 表示可能なディスプレイがあったので接続してみたら、画面が出るには出た。

でも、上下左右に少しづつ、はみ出している。どうも、SXGA では表示しきれないほど高解像度の出力をしているようだ。




勘違いの原因は「テキスト画面だから 640x480」と考えていたことだ。

元は HDMI の信号なので、アナログに変換し、VGA から出力されたとしても、HDMI 相当の解像度となっている。


じゃぁ、HDMI 相当の解像度って、なんだ?

調べてみても「最高解像度」が規格の更新と共に上がっていったことはわかるが「最低解像度」がわからない。



HDMI は、DVI-D 規格を元として作り出されたものだ。じゃぁ、DVI-D の最低解像度はどうなっているのか。

調べてみると、どうやら 640x480 程度の出力も、規格としては可能らしい。


ただし、DVI には一緒に策定された規格、DVI-A と DVI-I がある。

DVI-D は HDMI の元となった「デジタルの」出力規格。A は VGA 端子の形状を変えただけの「アナログの」出力規格だ。


そして、DVI-I は、A と D を同時出力できる端子の規格。

VGA 端子と同じ出力をデジタルでも行える必要があるため、640x480 程度にも対応している、というだけの話。



DIV-A も VGA 端子も切り捨てた現在のマザーボードとしては、そんなに古い、低い解像度に対応するメリットはない。

先に SXGA でも表示しきれないほど広い、と書いたが、最低でも FullHD (1920x1080) というのが普通のようだ。


つまり、640x480 を想定したテキスト画面は、縦横 2.25倍程度に引き伸ばされて出力されるのではないかと思う。

2.25倍だと 1440x1080 となる。左右に黒い帯を入れれば、640x480のテキスト画面そのままの雰囲気を再現できる。


ここのところ、厳密に確認していないので想像の域を出ないのだけど。



#ちなみに、購入したマザーボードは 4K 出力に対応していた。

 解像度が変わると信号の周波数を変えなくてはならないのだけど、あまり大きな変更をするのはコストがかかる。

 なので、FullHD から 4K の間で出力できるようにしてある、というのは妥当なように思える。


#余談だけど、DisplayPort は DVI-I を再び HDMI と統合させ、パソコン向けに練り直した新規格。

 根が同じ規格を混ぜて練り直したのだから、類似性がある。

 DVI-I、HDMI、DisplayPort という3つの出力規格を搭載しているのはそのため。




つまり、こういうことになる。


HDMI -> VGA 変換器は、「動作しない」「不良品」という人が非常に多い製品だが、おそらくは動作しているし不良品ではない。


この変換器を使う人の多くは、VGA 入力しか持たない古いモニタに HDMI 出力しかない機械を接続しようとしているのだろう。

しかし、残念ながら古い VGA モニタの多くは、ハイビジョン解像度の信号に対応していない。

そのため、接続しても何も映らない。結果として「動作しない」「不良品」というクレームとなる。


ハイビジョン対応のモニタを購入し、HDMI -> VGA 変換して接続すれば、おそらくは映る。

しかし、ハイビジョン対応のモニタの多くは、HDMI 端子を搭載しているため、変換器は必要ない。


現状でのハイビジョン対応モニタの多くは、まだ VGA 端子も備えているし、HDMI ポートも持っている。

なので、HDMI 出力しか対応していない2台の機械を、1台のモニタに接続して切り替えながら使いたい、という場合には、この変換器は有効かもしれない。


もっとも、その場合は安い HDMI 切替機を買ったほうが幸せになれるかもしれない。




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