3年前に引っ越した際に、布団を買った。
3万円程度だったと思う。これで羽毛布団4点セット(敷布団・掛布団・枕2つ)なのだから大安売りだ。
しかし、買ってすぐに「安い布団はダメだ」と思った。それまでは結構いい綿布団を使っていたのだが、ダメな布団というのはよく眠れない、腰が痛くなるなどの問題がある。
3年経って汚れも目立ってきた。そろそろ買い換えても、いいかもな…と思っていたところに、今日珍客がやってきた。
某有名布団会社のセールスマン。
近所にどっかの会社の寮があり、まとめて布団のクリーニングをするのでついでに近所を回っているという。
クリーニングには1週間くらいかかるが、替えの布団があるならいかがですか? と薦められる。
実は3年前に「ダメ布団」を買ったとき、寝心地が悪いので敷き布団だけもう一つ買い足している。なので、替え布団はあるのだ。(この布団はもっとダメだったのだが)
そろそろ買い換えようと思っていたので洗うくらいなら捨てても良い。でも、洗ってまだしばらく使うというのも悪くないだろう。
じゃぁ、お願いします…と、現在使っている布団を見てもらった。
敷布団をみて、「これはちょっと…」と材質を確認。
ポリエステル・綿混紡のワタに、ウレタンの芯を入れてある。ウレタン芯の布団は洗えないらしく、「申し訳ないがこれは無理です」と断られる。
ついでに、セットで買った掛け布団も見てもらうが、こちらも洗えないらしい。
というか、「気を悪くしないで下さい」と断った上で、安物の粗悪品だと伝えられる。笑って「実際安物ですから」と答えたが。
セールスマンもこれを聞いて「よかったらうちのサンプルの布団見てみますか?」と言って来た。
きっと、買い替えを勧められるだろうとは思ったが、こちらも実際買い替えを考えている。
気になるのは値段なのだが、「どの程度の値段のものなんですか?」と聞いても話したがらない。まぁ、高いのだろう。
見るだけならと承諾すると、営業車まで布団を取りに戻っていった。
ここで妻と相談。
いい布団が高いのは知っている。30万円程度の布団なら普通にある。
しかし、高級布団で知られるメーカーのものだ。一体いくらするのか・・・?
セールスマンが戻ってきて、布団一式をセットしながら説明を受ける。
なるほど、安物とはちがって良く出来ている。僕の認識では綿布団が「敷布団の中では最高級品」だったのだが、綿よりも良いものを作るためにいろいろ研究していることもわかった。
ひととおり説明を聞き終わった時点で、「値段が安ければ買っても良い」と思うようになった。
いまの布団はそろそろ買い替え時だし、安い布団には懲りたので次はいいものをと思っている。
出せるのはいくらまでか? 30万か、50万か…
「いくらだと思います?」とセールスマンがおずおずと聞く。
「30万だったら買いますけどね」というと、「いや、もっと高いですよ」と返される。その後、分割払いもできるという話をしてきた。
分割を勧める時点で、かなり高いのだろう。
「布団は縁起物で、昔から積み立てても良いものを買うものだったそうです」
とか、いろいろな話を聞かされる。すべての話が、この布団がいかに高いかを示すだけ。
結局、値段は100万円を越えていた。
ただし、定期的にクリーニングなどのメンテナンスも行うし、問題があれば修理する体制を整えているので、40年は使えるという。
40年たったら70歳。その年齢になって新しい布団を買うのもなんなので死ぬまで使うとして…まぁ、1年あたり2万円くらいの換算か。
3万円の布団は、3年で「買い換えよう」と思う状態になった。1年あたり1万円だ。
しかし、これは寝心地が悪かった。寝心地のよい布団がこの倍の値段だというのは悪くないのかもしれない。
100万円の布団というのは高そうなのだが、こう考えると適正価格なのかもしれない。
結局、買うことにした。清水の舞台から飛び降りる気持ちで。
十分納得した上での買い物なので「高すぎる」とは思わないのだが、やっぱり勇気のいる買い物ではある。
買ってしまったことを多少は不安に思う。せめて、ここで話のネタにでもしないとやってられない。
(オチも無く、ダラダラと長い日記を書いてスミマセン)
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