家族旅行としては話の途中なのだけど、プレジャーフォレストにできたばかりの新アトラクション、「極楽パイロット」に乗ってきたので、ちょっと説明。
まったく前知識のないところから、まず、遊んでいる人を見た。
デフォルメされた飛行機のようなものの、コックピット部分に乗る。
足はぶらんぶらんしている状態。
大きなアームに振り回され、飛行機がぶんぶん飛ぶ。
各機の動きはまちまちで、ゆらゆら揺れているのやら、キリモミ飛行しているのやらいる。
どうやら、左右の翼の角度を変えることができて、上手くやるとキリモミ状態になる模様。
この時点で、「あぁ、手の動きを感知して、モーター動かしてんだな」と思った。
ただ、絶叫マシンっぽい見た目なのに、あまりキャーキャー言う人はいないんだよね。
ちょっと不思議に思った。
次、乗るところで説明ビデオが流されている。
YouTube に同じビデオがあるのを見つけたのでリンクしておこう。
あっ… これ、極楽パイロットじゃない。
色が違うからプロトタイプ時点での映像なのかと思っていたけど、同じグループ遊園地の「富士急ハイランド」で、極楽パイロットと同日にオープンした新アトラクション、「テンテコマイ」のビデオだ。
しかし、そんなことは見たときには気づかなかったので、気づかないふりをして話を進めよう。
このビデオでの説明は、実際の上手な人の操作を見ながら、「左右の翼を、タイミングよく反転させる」ということの説明のみ。
なるほど、これだけの説明で十分。
モーターなんて入ってなかった。翼に風をうけて、その力で機体を回すという、純粋に物理的な動作。
風車の羽が、中心点を挟んで逆の角度になっているように、翼を左右逆にしていれば、風車のように回転する。
もっとも、人間の体重を回そうというのだから、風車のように簡単には回らない。
ブランコをこぐように、小さな揺れから共振を起こし、だんだんと大きな揺れにしなくてはならない。
デフォルメされた飛行機の「翼」は、実際の飛行機でいう「エレベーター」(翼の後ろの可動部分)にあたる。
そう考えると、これはただの乗り物ではなく、流体力学を応用した物理実験機だ。
キリモミ飛行は、この動作を完全に把握した人だけが到達できる。
時間は限られているので、その時間内にキリモミを発生させられるかどうかが、この遊具の楽しみのポイントとなる。
ここまで、頭では理解できた。
#周囲の待っている人の会話を聞いていると、ここまでの理解に及ばない人が多数。
なんか、うまく翼を動かせばキリモミするらしい、程度の認識なのだけど、それではキリモミに入れない。
乗り込んで、シートベルトを締め、肩を抑えるように上からハーネスを締め、さらにハーネスが緩まないようにベルトを締める。
すごく厳重に「落ちないように」安全策を取ったうえで、いよいよ「離陸」。
垂直離着陸機のイメージなのか、ゆっくりと上に持ち上げられる。
ただし、アームがある都合上、全員「斜めに」なる。
そして、各機体を固定しているブレーキ(?)が外される。
斜めの状態から急にフリーになるので、左右に揺らされる。
ここ、事前説明になかったので油断していた。
この「揺れ」を最初の種として共振を起こしていけば、最短時間でキリモミに入れるのだろう。
最初は、振り回される感覚にも慣れていないので、自分の「揺れ」が認識できない。
それが認識できないと、ブランコをこぐように大きくすることができない。
でも、じきに慣れて、共振させながら揺れを大きくしていく。
ある程度揺れが大きくなると、一番揺れたところで「そのまま回転するのではないか」と期待して、翼の角度を切り替えられなくなる。
この「最後のひと押し」ができないのが悔しい。でも、悔しいということは良いゲームだということだ。
そして、コツがわかった。
アームによる「振り回し」は、斜めの軌道になっている。つまり、「落下」する瞬間があるのだけど、ここが一番風圧が強い。
だから、このタイミングでキリモミに入るのが一番入りやすい。
キリモミに入ったら、翼を動かしてはならない。そのままの角度を維持すれば回り続ける。
しかし、徐々に回転が加速していく。目が回り、気持ち悪くなるので「一度止めよう」と思って止めてしまった。
#理解して回転に入れたのであれば、止めることも難しくない。
さて、再チャレンジ。これがまた、すぐには回らない。
もう一度回せて、今度はそのまま維持、と思ったところで終了時間になって終わってしまった。
姿勢としては「頭を後ろにつけるように」と事前説明があった。
でも、落下する瞬間とか、ハーネスに体重を預けることになる。
回転にうまく入れずに「逆立ち」した状態で止まると、肩で支えることになる。
大丈夫だと思うのだけど、結構怖い。
ただ、ものすごく怖いのかと言うと、冷静にならないと姿勢制御できないので、叫ぶような怖さはない。
状態を冷静に把握できている時って、怖さを感じないものだ。
ちなみに、自分で機体を揺らさなければ、ただぶんぶん振り回されるだけで、回転木馬とそれほど変わらない。
(いや、回転木馬と違い、落ちる部分があるからちょっとは怖いか)
怖い状態にできる人は怖いとは感じず、怖い状態にできない人は当然怖くない、という不思議な乗り物。
絶叫マシンのはずなのに、あまり叫び声が聞こえないのはこれが理由だったようだ。
「回せるかどうか」に挑むゲームとしては、かなり面白いと思った。
絶叫マシンじゃなくて、体感ゲームマシンだ。
WingWar を R-360 でプレイしている感覚に近いと思った。
いや、R-360ではそのゲーム以外プレイしたことないからだけど。
#WingWar は飛行機のゲームで、宙返りやキリモミ飛行も可能なのだけど、そのようにする操作は結構難しい。
そして、R-360 は特殊な筐体で、対応ゲームを遊ぶとコックピットが自由に回転する。
ところで、後で知ったのだけど、回転数カウントされているそうだ。
大記録が出るとアナウンスしてくれるらしいので、本当に「ゲーム」として楽しむリピーターもいるらしい。
回り始めたら後は「翼の角度を維持する」以外にやることはないので、いかに早くキリモミに入るか、だけが勝負だろう。
あと、回転してると、怖いというより、気持ち悪くなる。
それに耐えられるかどうか、という勝負で、記録を出したとしてもあまり楽しい体験にはならない気がする。
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